三船敏郎の映画 第132作 「インチョン!」朝鮮戦争を題材にした映画! YouTubeで復活! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「インチョン!」

(原題:Inchon!

 

仁川/インチョン』(1981年)謎の映画に登場したミフネ。 | 昭和 俳優, 映画, 三船

 

「インチョン!」 全編 (英語)

 

米国公開:1981年5月4日。

日本公開:なし。

最悪の赤字を出した映画。

日本人が制作した韓国映画。

 

受賞歴:

ゴールデンラズベリー賞:最低作品賞と最低監督賞、最低脚本賞、最低主演男優賞の4部門を受賞、最低助演男優賞にもノミネート。

 

制作総指揮:文鮮明

制作:シドニー・ベッカーマン、石井光治

脚本:ロビン・ムーア

監督:テレンス・ヤング

 

キャスト:

  • ダグラス・マッカーサー元帥:ローレンス・オリヴィエ
  • フランク・ハルスワース少佐:ベン・ギャザラ
  • 斉藤:三船敏郎
  • バーバラ・ホールズワース:ジャクリーン・ビセット
  • オーガスト・ヘンダースン軍曹:リチャード・ラウンドトゥリー
  • デヴィッド・フェルド・パーク:デヴィッド・ジャンセン

 

 

あらすじ:

1950年6月。

北朝鮮の兵士が38度線を越えて韓国に移動する。

人々は国の首都ソウルに逃げる。

避難民の1人は、38度線の村に住む米陸軍少佐の妻であるバーバラホールズワース(ジャクリーン・ビセット)。

彼女はリムジンでソウルに運転手付きで、途中で5人の韓国の子供たちを迎えに行く。

しかし、彼女の運転手が殺され、その後、彼女は彼らを第六の幸福の宿と呼ばれる安全な場所に運転する。

途中で、彼女は北朝鮮の兵士を撃つ。

 その間、彼女の夫、フランク・ホールズワース(ベン・ギャザラ)は、若い韓国人女性・リムとの関係を断ち切ろうとしていた。

彼女の父・斉藤(三船敏郎)は娘のフランクとの関係を知っている。

フランクは北朝鮮人による侵略の知らせを受け、軍曹のオーガスト・ヘンダースンの助けを借りてバーバラを見つけようと北に向かった。

オーガストはバーバラに遭遇し、彼女の車のバッテリーを修理してから、フランクと再会する。

 ジャーナリストのデビッド・フェルド、パーク、ロングフェローは、マッカーサーが東京で開催した記者会見に出席する。(ただし、マッカーサーは表示されない)

フランクと彼の恋人は、261隻の米国船に信号を送るために灯台をオンにすることに成功し、韓国の女性の父親は水路で地雷を爆発させる。

彼女はその後の戦いの間に死んでしまう。

米軍が北朝鮮軍を追い出し、応援団が韓国とアメリカの国旗を振る。

マッカーサーが主の祈りを暗唱する。

(このシーンの後、マッカーサーのニュース映画が上映される。)

 

コメント:

 

アメリカ合衆国で1982年に公開された朝鮮戦争を題材にした映画である。

統一教会の教祖・文鮮明と日本人実業家・石井光治が映画製作を主導したとされる。

石井光治という日本人は、どうやら統一教会の教祖・文鮮明の弟子だったらしい。

タイトルは国連軍の仁川上陸作戦にちなんでいる。

キャストにはローレンス・オリヴィエ、三船敏郎ら大スターが名を連ね、監督にテレンス・ヤング、音楽にジェリー・ゴールドスミスら一流のスタッフを迎え、制作費に約4600万ドルと5年の製作期間をかけた超大作であった.

 

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だが、ゴールデンラズベリー賞で最低賞を総なめするなど映画評論家からは酷評され、興行的にも不振を極め、興業収入はわずか350万ドルしか得られず、約4410万ドル(約110億円)という、当時世界最悪の赤字を出した映画でもある。

 

この映画にはアメリカ国防総省が1500人の軍人をエキストラとして出演させるなど協力した。

しかし、韓国側の財政的支援者に統一教会の文鮮明がおり、特別アドバイザー(映画の立案・企画など)として関与していたために、映画と宗教団体が深く関係しているおそれがあるとして、後に映画に対する支持を取り下げた。

 

ビデオ化もDVD化もアメリカでは公式にされておらず、今後もその予定は無いという。

現在は統一教会所有のCATVなどで放映されているほか、YouTubeなどの動画投稿サイトでも閲覧可能である。

 

この映画の解説をしているYouTubeを発見した:

日本語のテロップがついているので内容は理解できる。

 

 

 

三船敏郎がなぜこんな映画に、しかも韓国人の役で出演したのかは不明である。

いずれにしても、またしても三船敏郎はオオコケとなった不名誉な映画に出演したのである。

「007 ドクター・ノオ」、「007 ロシアより愛をこめて」、「007 サンダーボール作戦 」などの世界的ヒット作を連発させたテレンス・ヤング監督からのオファーには断り切れなかったのだろうが。

 

とにかく、三船敏郎が出演した海外映画には、大ヒット作品も映画賞を受賞するような作品も皆無である。

「世界のミフネ」と持ち上げられて、ハリウッドなどからの誘いにホイホイと応じたのは、相当なお人好しだった故と言わざるを得ない。

やはり、黒澤明という優れた監督とのタッグが無ければ、三船敏郎はただの役者で終わったかもしれない。

人はそれぞれ生かされる道があるということだろう。

 

この映画は、2022年1月現在、YouTubeで全編無料視聴可能。

ただし、英語である。