大竹しのぶの映画 「危険な女たち」 アガサ・クリスティ原作 野村芳太郎監督作品! 豪華俳優陣! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「危険な女たち」

 

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原作:アガサ・クリスティ

脚本:竹内銃一郎 、 古田求

監督:野村芳太郎 

出演者:

大竹しのぶ 、 池上季実子 、 和由布子 、 藤真利子 、 小沢栄太郎 、 北林谷栄 、 寺尾聰 、 三田村邦彦 、 石坂浩二 、 日色ともゑ

 

危険な女たち - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画

 

あらすじ:

南紀・白浜の絹村健一郎(小沢栄太郎)の別荘。

健一郎の妻・ハナ(北林谷栄)は朝からジッとしていられなかった。

今日から三日間、ハナが子供の頃から可愛がっていた藤井冴子(池上季実子)、水野美智子(和由布子)、升森弘(三田村邦彦)、また、健一郎の病院の院長代行の棚瀬秀雄(寺尾聰)・紀子(大竹しのぶ)夫妻が別荘に滞在するからだ。

隣の別荘の住人でミステリー作家の枇杷坂周平(石坂浩二)と、小児端息の療養のため別荘に来ている棚瀬夫妻の息子・守も加わってにぎやかに夜会が始まった。

枇杷坂が帰った後、最近落ち目の歌手、橋まゆみ(藤真利子)という女性が鉢植えを手に現われた。

自分の借りた別荘の電気がつかなくて困っているという。

彼女を見て秀雄は驚いた。

二人は十年前恋人同士だったのだ。

そして、秀雄が別荘の電気の具合を見に行くことになった。

それぞれの部屋に皆が引きあげたあと、弘は水割りを飲んでいた。

彼はまゆみが現われる直前、秀雄と冴子が抱き合っているのを見てしまった。

弘は冴子に結婚を申し込んで断わられていたのだ。

現われた美智子に、彼は突然結婚を申し込む。

弘を愛していた美智子はヤケ酒の勢いでプロポーズされて悲しかった。

久々の逢瀬から秀雄がもどったのは、皆が寝静まった深夜だった。

常に彼に対し献身的で従順な紀子は、夫に不満も言わず眠ってしまう。

翌朝、皆は海へ釣りに出かけた。

それぞれの場所で釣りを楽しんでいる時、一発の銃声が響きわたった。

その音で集まってきた皆が見たのは、血を流して倒れている秀雄とその傍で拳銃を握り、ぼう然と立ちつくしている紀子の姿だった。

秀雄は「冴子……」と言うなり、息絶えた。

警察の捜査が始まり、訪ねてきた堂園警部に、ハナは不器用な紀子にあんなことができるわけがないと告げる。

紀子も何となく傍に落ちていた拳銃を拾ってしまったと答えた。

冴子が海中に投げ捨てた拳銃が発見された。

だが、それはモデルガンで、捜査の目は他の人間にも向けられるようになる。

枇杷坂はこの事件をもとに小説を書き始めた。

数日後、冴子、美智子、弘、紀子は別荘を後に帰宅した。

枇杷坂は書きあげた小説をハナに読んでもらおうと別荘を訪ねる。

それを読んだハナは震えた。

ハナからの電話で事の仔細を知った冴子は紀子を訪ねた。

そして、枇杷坂の小説のこと、秀雄が撃たれた時、紀子が拳銃を岩陰に隠すのを見て、二つの拳銃のトリックに気がついたことを告げる。

紀子は秀雄がまゆみのことで自分を裏切ったから殺したのだと告白した。

その晩、冴子が帰宅すると紀子が待っていた。

彼女は秀雄の持っていた合鍵で部屋に入ったのだ。

紀子は秀雄が最後に冴子の名を呼んだのは、冴子を愛していたからだと慟哭する。

そこに杷枕坂が訪ねてきた。

冴子の言葉で、秀雄に一番愛されていたのは自分だと気づいた紀子は毒の入ったコーヒーを飲みほし、その場で絶命した。

 

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コメント:

 

原作はアガサ・クリスティの「ホロー荘の殺人」である。

数々の名作をものしてきた野村芳太郎監督の最期を飾るミステリーものがこの作品。

ミステリー作品の映画化が多かった監督らしく、最後はミステリーの女王、アガサ・クリスティの原作で締めくくりたかったのかもしれない。

 

キャメラを振り回した男資料編

 

海辺の豪奢な別荘に集まる優雅な人々。

そこで突然起きる殺人事件といったクリスティ得意の群像劇スタイルのミステリーだ。

たまたま隣の別荘にいた推理作家らしい石坂浩二が事件の顛末を小説にしていく中で犯人にたどり着くという流れ。

原作では推理作家ではなくポワロになっているが。

石坂が謎を解いていくシーンはまるで金田一耕助になってしまうのもご愛嬌か。

 

                    


殺される医師の秀雄(寺尾聰)が早々にまゆみ(藤真利子)や冴子(池上季実子)との不倫を見せつけており、いくらボーッとしているとはいえ妻の紀子(大竹しのぶ)の心中いかばかりかと皆思う。

そしてその心配の通り、倒れた秀雄の前に銃を持ったまま立ちすくむ紀子。

誰もが彼女が犯人だと思わせておいて・・・・という引っ掛けで成り立っているミステリーだ。


周囲に怪しいと思われる人物たちを侍らせているのは当然。

いかにも犯人らしく見える人物は実は犯人ではない、というミステリーの常道を逆手にとった作品。

トリック自体はそれほど驚きはなく並みのサスペンスドラマレベルだ。

 

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とにかく、これだけ当時の売れっ子の豪華俳優が集結しているだけでもうれしい。

最近はこういうミステリー作品でしっかり演技ができる俳優たちだけが出演しているドラマや映画が皆無になった。

昔は良かったと思える懐かしさを感じさせる作品だ。

 

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