「激動の1750日」
1990年9月15日公開。
山一抗争をモデルとした暴力団の抗争を描く。
原作:志茂田景樹「首領を継ぐのは俺だ」
脚本:村尾昭、大津一瑯、中島貞夫
監督:中島貞夫
キャスト:
神岡組
- 神田ひろ子(三代目神岡組姐) - 岡田茉莉子 ※モデル-田岡フミ子
- 時津忠久(四代目神岡組組長) - 萩原健一(特別出演) ※モデル-竹中正久
- 関矢義光(四代目神岡組若頭) - 本郷直樹 ※モデル-中山勝正
- 島中昭(四代目神岡組若頭補佐 島中組組長) - 南条弘二 ※モデル-南力
- 若竹正則(四代目神岡組若頭 二代目山辰組組長) - 中井貴一 ※モデル-渡辺芳則
- 成瀬勇(四代目神岡組若頭補佐 成瀬組組長)- 中条きよし ※モデル-宅見勝
- 根岸力男(四代目神岡組筆頭若頭補佐兼本部長) - 三上真一郎 ※モデル-岸本才三
- 兵頭七郎(四代目神岡組舎弟頭→四代目神岡組組長代行) - 品川隆二 ※モデル-中西一男
- 南原幸一(四代目神岡組 淡路・南原組組長 本堂の娘婿) - 趙方豪
- 竜野誠(四代目神岡組直若 竜野組組長 元岩間組幹部) - 清水健太郎 ※モデル-松山政雄
その他の関係者
- 若竹美佐子(若竹の妻) - 有森也実
- 昌平の母 - 中島葵
- 川井勝司(三代目神岡組組長代行 川勝組組長→八矢会会長) - 夏八木勲 ※モデル-山本広
- 荒巻重信(三代目神岡組若頭補佐→八矢会副会長兼理事長 荒巻組組長) - 渡瀬恒彦 ※モデル-加茂田重政
- 岩間直秀(三代目神岡組本部長 岩間組組長→八矢会副会長就任予定→引退) - 中尾彬 ※モデル-小田秀臣
- 本堂高道(八矢会 淡路・本堂組組長 南原の義父) - 石立鉄男
- 伊達順治(八矢会副幹事長 伊達組組長) - 本田博太郎 ※モデル-伊原金一
- 力石竜二(荒巻組幹部 ヒットマン) - 陣内孝則 ※モデル-石川裕雄
- 高市次郎(別府・脇田組組員 ヒットマン) - 加藤雅也
- 松永良介(八矢会 ヒットマン) - 火野正平
- 仁王顕正(関東仁王会総裁) - 丹波哲郎 ※モデル-稲川聖城
あらすじ:
日本最強最大の暴力組織は、今かつてない危機を迎えていた。
三代目・神田一政組長を失い、さらに四代目候補の若頭・山地辰一が急死。
こうした相次ぐトップの死によって組は大きく動揺していた。
そして、跡目が決まらぬまま一年がたった。
直系組長89名が列席する神岡組定例幹部会、ここで川井(夏八木勲)が四代目に立候補を宣言する。
古参グループは賛同したが、若頭・時津(萩原健一)不在の会議は無効とし、山辰組二代目組長・若竹正則(中井貴一)が異議を唱え、これを若手幹部の面々が強く支えた。
古参VS若手の議論は烈しく対立、平行線のまま流会した。
こうして四代目の座をめぐって両者の暗闘が始まるが、若手らの離反を恐れる三代目姐のひろ子(岡田茉莉子)は川井らを呼びつけ、四代目は時津に!と言い放った。
この時点で神岡組を去った川井は、新組織を結成しこれを八矢会と命名した。
そしてここに日本全土を揺るがす抗争の火ブタが切って落とされた。
それによって双方のヒットマンの動きが激しく入り乱れ、時津はその銃弾を浴びて死亡。
かくて神岡組はその巨柱を一瞬にして失った。
その四日後、神岡組は緊急幹部会を招集し、四代目代行に舎弟頭の兵頭七郎(品川隆二)を、若頭に若竹を決定し、強力な団結でこの戦争に臨む決意を固めた。
その時、先頭に立って戦う若竹の耳に、ひろ子の死の報せが入った。
恩人であるひろ子を喪った若竹らは、その深い悲しみの中で戦いを続行しながら逃亡中の時津の仇であるヒットマン・力石(陣内孝則)を追った。
ヒットマン力石を挟んで、ヤクザ社会のしがらみに苦しみながらも戦わざるを得ない南原(趙方豪)と本堂(石立鉄男)。
やがて両組は凄惨な銃撃戦を交わし、その中で力石は蜂の巣となって死んでいった。
こうした双方の報復に次ぐ報復によって、犠牲者の数は増えていく。
ヤクザ社会の長老仁王会会長(丹波哲郎)は、この事態を憂慮、仲裁に乗り出したものの、この血で血を洗う抗争はなお続くのだった。
コメント:
豪華オールキャスト、見て損なしのヤクザ映画。
3代目が死に、4代目が急死するという山口組をモデルにした跡目争いの映画。
現状維持を狙う古参のメンバーに対し、若手の台頭を狙う若頭(萩原健一)一派との内部抗争。
東映にしては珍しいメンバーでの配役で、新鮮味がある。
中井貴一が初めてヤクザ役に挑戦した作品。
今の中井貴一の役どころとはまったく違う風貌で、必見である。
中井を助ける兄弟分を中条きよしが演じる。こちらは板についたインテリ風やくざ。
そして四代目を狙う夏八木勲。
銃撃戦が多いのは残り30分以降。
久々にガンガン血の流れるヤクザ映画を見た気がする。
仕込みの血液パックがすごくド派手。
血を見るのが苦手な人にはちょっと厳しいかも。
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