菅原文太の映画 「極道VSまむし」 若山富三郎の極道シリーズとまむしの兄弟の合体作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「極道VSまむし」

 

 

 

「極道VSまむし」 プレビュー

 

1974年8月31日公開。

若山富三郎とまむしの兄弟の共演作。

蝮の兄弟シリーズ第8作。

 

脚本:松本功、山本英明、中島貞夫

監督:中島貞夫

 

キャスト:

 

<島村関係>

  • 若山富三郎:島村清吉
  • 清川虹子:島村みね子(清吉の嫁)
  • 志賀勝:林亀五郎(カメ・清吉の子分)
  • 石山律雄:大学(清吉の刑務所仲間。法律に詳しい)
  • 成瀬正孝:高村角三(清吉の子分・故人)
  • 初音礼子:高村春代(角三の母・ホルモン焼き店主)
  • 川谷拓三:才八(無理やりホルモン焼きで働かされる)

 <まむし関係>

  • 菅原文太:ゴロ政(まむしの兄弟)
  • 川地民夫:不死身の勝(まむしの兄弟)
  • 三島ゆり子:花江(娼婦)
  • 女屋実和子:洋子(娼婦)
  • あべ聖:千秋(万引き女) 

 <日の丸学園関係>

  • 瞳順子:西宮恭子(養護施設の先生・角三の彼女)
  • 桜木健一:勇(施設のOB)
  • 芥川大地:敏夫(施設のOB)
  • 丹治勤:ロク助(施設のOB)
  • 町田政則:サブ(同・ホルモン焼きで働く)

 <北斗会関係>

  • 瀧義郎:石丸(北斗会の包帯男)
  • 野口貴史:町田(ヤクの運び屋・角三の仕事仲間)
  • 関山耕司:大賀久(北斗海運社長)
  • 睦五郎:飯塚(養護施設の理事長)
  • 中村錦司:役人(養護施設の許可担当)
  • 江幡高志:取調べの刑事(北斗海運警備)
  • 小松方正:板垣貢(北斗警備社長)
  • 戸浦六宏:酒井(会長の側近)
  • 遠藤太津朗:重光栄之助(北斗会会長)

 

 

あらすじ:

前科九犯、島村組々長の島村清吉(島村清吉)は、獄中にて組の解散を宣言、五年の刑期を終えて出所した。

清吉は電車の中でスリにあった美貌の女性・西宮恭子(瞳順子)に一目惚れ。

スリ団の一人を捕えた清吉は、その男がかつての自分の子分・カメこと林亀五郎(志賀勝)と知って呆然とする。

女房のみね子(清川虹子)が経営するホルモン焼屋に居侯を決めこんだ清吉は、四散した子分たちの消息が気になり、神戸栄町で運送会社を営む元幹部の高村角三(成瀬正孝)を訪ねるが、角三は急死していた。

角三の死に不審を抱いた清吉は、角三が出入りしていた北斗海運が組織暴力団、北斗会の系列に属する事から北斗海運に出向くが、会長の重光(遠藤太津朗)、顔見知りの坂垣組長(小松方正)らに堅気呼ばわりされ追い返されてしまう。

神戸に腰を据えた清吉は、愚連隊の才八(川谷拓三)、サブらを使って北斗会の縄張り荒らしを始め、角三の家を改造して“大日本ホルモン焼KK・神戸支店”の看板をかかげた。

一方、四十一回目の出所をしたまむしのゴロ政(菅原文太)と不死身の勝(川地民夫)は無一文で古巣の新開地へ舞い戻って来た。

政は昼間出逢った養護施設、日の丸学園の美しい保母、恭子の事が脳裏にこびりつき離れない。

偶然にも清吉の店で無銭飲食を決めこんだ政と勝は、清吉と一戦交えるが勝負は互格、いつしか両者は意気投合した。

数日後、店の金を持ち出したサブをはじめ、勇、才八をこらしめようとした清吉だったが、恭子が現われ、サブたちが半年前に焼けた日の丸学園の再建資金のために盗みを働いている事を聞かされて、清吉も協力を申し出た。

だが、恭子が角三の許婚者だったと知って清吉はガックリ。

やがて、北斗会が日の丸学園に、立ち退きをするか、二千万円を払うか、と要求して来た。

清吉は北斗会が覚醒剤を扱っていたため、それで北斗会を恐喝した。

一方、政と勝は北斗会から清吉殺しを二千万円で引き受けた。

清吉とまむしの兄弟の凄まじい死闘……が、勝は傷つき、政もあっさり負けを認めた。

政は名誉挽回とばかり、北斗海運の密輸品の横取りを計画するが失敗する。

清吉は恭子から、角三が元やくざだった事から、北斗会に無理矢理麻薬の運送を強いられていたことを知らされた。

やがて、恭子が北斗会の子分に殺された……。

それぞれの怒りと復讐を胸に、清吉、政、勝は北斗会本部へと殴り込んだ……。

 

極道VSまむし: 芸術的生活、浪漫館

 

コメント:

 

若山富三郎の極道シリーズとまむしの兄弟を合体させた異色作。

それぞれ10作目と8作目に位置する作品。

若山富三郎とまむしの兄弟が対決するが、まむしが二人なのに負けるというあり得ない結果に。

やはり当時の若山富三郎の存在が文太とは比べ物にならないほど映画界では上だったということか。

 

オープニングで、出所直後に電車内でスリを見つけて捕らえるが、その後自分だけが警察に連行されてしまう若山富三郎の姿が笑える。

豪快なだけでなく、こんなコミカルな役どころも似合う不思議な俳優だ。

この役者は、さまざまな役柄で映画を楽しませてきた。

出色は、市川雷蔵の「眠狂四郎シリーズ」、藤純子の「緋牡丹博徒シリーズ」での助っ人役だろう。

 

本作でのヒロイン役を演じた瞳順子は、主にテレビドラマで活躍した女優。

「必殺シリーズ」、「大江戸捜査網」など時代劇が多かった。

 

 

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