「RONIN」
(原題:RONIN)
1999年5月29日日本公開。
デニーロとジャン・レノが共演する本格的スパイ・アクション映画。
興行収入:$41,616,262。
脚本:
J・D・ザイク リチャード・ウェイズ |
監督:ジョン・フランケンハイマー
出演者:
ロバート・デ・ニーロ
ジャン・レノ
ナターシャ・マケルホーン
ステラン・スカルスゲールド
スキップ・サダス
ショーン・ビーン
あらすじ:
パリ。
元諜報員たちが、謎の雇い主によって、中身も不明なブリーフケースを盗み出すという任務のために集められた。
チームの顔触れは、戦略に通じたアメリカ人サム(ロバート・デ・ニーロ)、フランス人コーディネーターのヴァンサン(ジャン・レノ)、東欧圏の電子工学の専門家グレゴー(ステラン・スカルスゲールド)、アメリカ人の腕利きのドライヴァー、ラリー(スキップ・サダス)、武器の専門家スペンス(ショーン・ビーン)。
指令者は謎めいた女ディエドラ(ナターシャ・マケルホーン)。
彼女の指示のもと、作戦は着々と進められたが、挑発的な態度をとっていたスペンスは経験の浅さをサムに見破られ、追い放たれた。
風光明媚なニース。
標的の一団を白昼の町中で待ち受けて大胆なやり口で見事ケースの強奪に成功したチームだが、なんとここで裏切りが。
グレゴーがケースを持ち去ったのだ。
ディエドラもひそかにシーマスという謎の男と接触を持つ。古いコロシアムでグレゴーをサムたちはキャッチするが、グレゴーは逃亡。
そして現れたシーマスがラリーを射殺して、ディエドラと共に姿を消す。
ヴァンサンは腹を撃たれたサムをジャン=ピエールという情報屋の老人の邸宅にかくまう。
サムはヴァンサンに自ら指示を与えながら体内から弾丸を抜かせた。
老人はサムに日本のローニン(浪人)の話を聞かせる。
傷が癒えたサムとヴァンサンはケースの行方を追って行動を再開。
ふたりはどうやらケースはナターシャ・キリロヴァというスケートの女王のパトロンのロシアマフィアの元に運ばれるとかぎつけた。
マフィアと共にスケートの女王もリンク上であえなく殺害して再びケースを手にしたグレゴーだが、警備員に化けていたシーマスの手で倒される。
サムは出くわしたディエドラに自分は諜報員でずっとシーマスを追っていたと告げ、シーマスを追い詰める。
さしものシーマスも、サムとヴァンサンの手でついに果てた。
ケースも取り戻してすべてが終わり、サムとヴァンサンは友情を確かめ合って別れるのだった。
コメント:
デニーロにとって久々の本格的なスパイ・アクション。
タイトルは日本語の「浪人」から引用されている。
冷戦終結により自らの存在価値を失った東西のスパイや特殊工作員らの姿になぞらえている。
ハイウェイでの逆走シーンは、観ている方が酔いそうになるくらい激しい。
街中が大騒ぎになるほど、車が衝突し、転覆しまくる。
路地で人が跳ねられないのが不思議。
CGを使わないホンモノのカー・アクションだという。
ハデな演出を施さないリアルなカー・アクションは、本作品が最後だったのではないかと評価されている。
主要欧州自動車メーカーの車が惜しみなく登場するのが見逃せない。
やはり、デ・ニーロとジャン・レノの共演が見どころだ。
パリでのカーアクションやガン・アクションなど傑作と評価されている本物のキレキレのアクションの連続だ。
百戦錬磨のエージェントをロバート・デ・ニーロとジャン・レノが好演。
脇役もジョナサン・プライス、ステラン・スカルスゲールド、ショーン・ビーンと豪華。
作戦の元締役ディエドラに扮するクールな美人女優・ナターシャ・マケルホーン。
本作後も、スティーヴン・ソダーバーグ監督のリメイク作「ソラリス」('02)でジョージ・クルーニーと共演して人気になった。
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