山田洋次監督の映画 「学校」 シリーズ第1作! 山田洋次の考える学校論をドラマ化! 各賞総なめ! | 人生・嵐も晴れもあり!

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学校

 

 

 

学校 プレビュー

 

 

1993年11月6日公開。

夜間中学校を舞台に、挫折や苦境から立ちあがる人々を描くヒューマンドラマ。

松竹創業百周年記念作品。日本テレビ放送網開局四十年記念作品。

芸術文化振興基金助成作品。文部省特選。

興行収入:7億円。

 

 

受賞歴:

  • 第48回毎日映画コンクール(1993年)
    • 日本映画優秀賞
    • 日本映画ファン賞
    • 宣伝賞・優秀賞
  • 第17回日本アカデミー賞(1994年)
    • 最優秀作品賞
    • 最優秀監督賞 - 山田洋次
    • 最優秀脚本賞 - 山田洋次・朝間義隆
    • 最優秀主演男優賞 - 西田敏行
    • 最優秀助演男優賞 - 田中邦衛
    • 最優秀録音賞 - 鈴木功・松本隆司
    • 助演女優賞 - 竹下景子・裕木奈江
    • 新人俳優賞 - 萩原聖人・裕木奈江
    • 話題賞・俳優部門 - 萩原聖人
    • 優秀音楽賞 - 冨田勲
    • 優秀撮影賞 - 長沼六男・高羽哲夫
    • 優秀照明賞 - 熊谷秀夫
    • 優秀美術賞 - 出川三男・横山豊
    • 優秀編集賞 - 石井巌

 

 

脚本:山田洋次・朝間義隆

監督:山田洋次

出演者:

西田敏行、竹下景子、田中邦衛、新屋英子、裕木奈江、萩原聖人、翁華栄、中江有里、すまけい、笹野高史、 小倉久寛、坂上二郎、大和田伸也、浅利香津代、園佳也子、大江千里、渥美清(特別出演)

 

 

あらすじ:

下町の一角にある夜間中学の教師・黒井(西田敏行)は、卒業式も近づいたある日、卒業記念文集のための作文の授業を行う。

原稿用紙にそれぞれの思いを綴る様々な職業、年齢の生徒たちの横顔を見ながら、黒井は彼らとの思い出を振り返る。

孫もいる年になって入学してきた在日韓国人の女性・オモニ(新屋英子)。

髪の毛を染めたツッパリ少女・みどり(裕木奈江)。

昼間は肉体労働に励む少年・カズ(萩原聖人)。

父は中国人、母は日本人で五年前に中国から移住してきた青年・張(翁華栄)。

自閉症で登校拒否児だったえり子(中江有里)。

やがて給食の時間に、クラスの一員・イノさん(田中邦衛)が死んだという悲しい知らせが届く。

突然の訃報に悲しむ黒井と生徒たちは、食後のホームルームの時間、イノさんの思い出を語り始める。

不幸な生い立ちとその後の苦労、田島先生(竹下景子)への恋心。

そして突然病に倒れ、故郷の山形へ帰ったきり帰らぬ人となったこと。

イノさんの人生を語り合ううち、いつしか黒井と生徒たちは人間の幸福について話し合うようになっていった。

生徒と先生が真剣に語り合う、これこそ授業だと確信する黒井先生に応えるかのように、えり子は、「自分も夜間学校の先生になる、そしてこの場所に戻ってくる」と決意を語る。

外はいつしか雪になっていた。

 

 

コメント:

 

教室の窓の外には雪が降っているけれど、教室の中は温かい。
そういうほっこりした温かさのある作品。
観て本当によかった。
映画史に残すべき作品だ。
映像が鮮明でないのもとても良い。

 

 

忘れていた「人の愛情、人間の温もり」について思い出せる作品だ。
萩原聖人の純朴さ、田中邦衛の苦労人ぶり、そして裕木奈江の最後の「幸福とはつまりこういうこと」論に心打たれる。
西田敏之の名演技が光るヒューマンドラマ。

山田洋次監督が自分が制作する映画で 常に心掛けている日本人の心に届けるべきメッセージがある。

 

この「学校」は第4作まで続くベストシリーズになった。

まさに山田洋次の「学校論」を映像化したものといえる。

良いものは人の心に響くのだ。