333. 肩書きの力  | 1/4世紀~詐欺師とペテン師

1/4世紀~詐欺師とペテン師

事実は小説より奇なり
この言葉がピタッとハマる…

重め恋愛日記と日常の日記
2部構成って感じです。

仲良くしてくれると尻尾振ります。

床板事件編はこれで終わり
でもトレイシーが何かを私に言うのは
この事件の後なんだけどね

タイトルが早過ぎた(笑)

トレイシーから渡されたのは弁護士の名刺

不動産問題専門の女性弁護士さん


電話すると秘書の方

まずは料金等の説明を受けた


手付料金10万円

相談時間30分ごとに2.5万円


会って話すだけで

15万飛ぶって事じゃん…引く


メールを出して貰うのにも2.5万円

つまり弁護士が間に入って

6回メールのやり取りをして貰うと

更に15万プラス…?合計30!?


でも

引っ越し先の床が勝手に壊れていくのに

700万吹っかけられ修繕とかムリ…絶対イヤ


直ぐに予約を入れた



問題発覚からの不動産とのやり取りメール

知人やトレイシーが出したモノも含めたコピー


入居日に撮った写真や動画


現場検証時の大家達とのやり取りも

言葉で説明するよりも

読んでもらった方が早いと思い書き起こした



「明らかに不動産からのアドバイス」


良くあるケースで

無茶苦茶な要求をダメ元でも出すのは

「反証の方法を間違えてそのまま賠償」

それを狙うケースらしい


つまり

弁護士の名前が入った反証が送れる時点で

100%賠償するなんて事はなくなると


ただし向こうが大手で

修繕にかかりそうな金額も大きいので

お抱え弁護士を使って

調査結果が出ない事を利用し

責任を押し付けて引かない可能性もある


その場合は裁判で争うことになり

100万とか裁判費用がかかってくると


裁判になったとして

負ければ

賠償する上に相手の裁判費用も支払う

勝てば弁護士費用も全て向こうが払うんだと


笑顔で伝えられてもね

…自分に非は一切ないけど

最大手の不動産相手に勝てるのかの自信は…




あなたの要求は?

どうしたい?

どこら辺を妥当だと思う?


まずは週6.8万払ってる家賃ですが減額…



減額で良いのですか?


メールにも書いてるように

野宿ではなく雨風はしのげています

ガスも水道もあります

キャンプ場などのロッジと同じと考えると…



誠実な考えで安心しました

他には?

10ヶ月の契約が残っていますが

退去などについても決めておきましょう


次の家がいつ決まるのかも分からないので

決まり次第の退去という形で…




手慣れている専門弁護士が書き出したのは


一日5千円の家賃

敷金礼金の返還

引越し代の変換

賃貸契約破棄

私の賃貸履歴にこの家を残さない事


賃貸のブラックリストと言うのがあって

家が借りにくくなるんだと初めて知った



迷惑料など一切言わなかった私に

今日は気持ち良く仕事が出来ました

そう言われたのだけど
まだ青空が一向に見えない私は微妙な気分



こんな事が日常茶飯事であるから
彼女のような弁護士がいるんだよな…

そんな事を考えながら帰宅した私は
前述した管理会社へメールを打ち始めた

今月からテナントの家賃は無しにして下さい

コロナ禍でロックダウン中の5月
お店を開けられないテナント
毎日不安と戦っているはずである

私はやはり
他人に誠実でいたいと改めて思ったんだ

この揉め事が悪い方に終わって
私が損害賠償をして
先々自分の生活がたち行かなくなったら
私はそこまでという…それだけ

このメールでようやく心が晴れた

これすらもその時に感じた事を
そのまま深く考えず行動しただけなので
私にとっては私がいつも言う
「流れに流されただけ」なのだけどね



1時間程度の話をした2時間後

弁護士事務所からメール


担当者に反証メールを出し

向こうからの返事が来たので

こちらの意見書を送りました


早っ


あれだけこちらの連絡を無視していたのに

弁護士という名前が入るだけでの対応の差

担当者の人間性を良く理解出来た




1週間後に届いたメール


弁護士事務所からの請求書 25万円


つまりメール4回で簡単に幕引きだったらしい


最初は向こうも弁護士を出してきて

押し付ける方向で行こうとしたらしい


決定的だったのが入居日の動画


一番最初に弾ける事になる部分を歩く際の音

ギギッというその軋み音と床板の状態

木の専門家に解析依頼をすぐ出していた弁護士


そして解析の結果

入居時点には

既にその問題は始まっていたと結論


速攻で訴状が下げられ

一気に問題解決という事だった


そして解析代金はこちらに非が一切ないので

相手方に請求しましたとの報告付き


めっちゃ有能な弁護士さんだったんだね


こうなると訴状を取り下げられたのは残念



(床板の問題の原因と予測も出た

 ブログの最後に補足で書いておきます)




その2日後


銀行口座に

敷金礼金と引っ越し代を合わせた金額が入った



大家は700万の修繕費用を払わせようと

もしかしての可能性で私を訴えて

結果30万のマイナスになったわけだけど

(解析代が幾らだったかは聞いてない)

…私も25万のマイナス

裁判になってたら弁護士代タダになったのに…




それから1ヶ月後


新しい家に引っ越した日

あの不動産に鍵を返しに行く日でもある


悪い事していないのに行きずらいという不思議


受付で鍵を手渡しただけ

出てくるはずの担当者は出て来なかった


この受付のおばさんは何も知らないようで

ニコニコと確認事項を告げるだけだった


2度とこの不動産の家は借りないようにしよう

そう思ったのだけれども

全国にチェーン店がある大手

賃貸は物件ごとに担当者が決まってるから

対応の良い悪いも会社と言うよりは

担当者次第だしな…とも


またそれから数日後

払い過ぎていた分の家賃が少し返ってきた





この事件はこれで全部終わった


でも

人をまた少し嫌いになった原因の事件なので

未だに思い出すと憂鬱な気持ちになる


色んなモノを見たり経験したり

誰か(主に華丸さんだけど)に傷付けられた時

田舎出で若かった私は

絶対に私はこうはならない

自分は白いままでいる

傷ついた分だけ私は綺麗になったんだ

そんな戯言を呟いて頑張ってきたけど

世の中は狡猾な人が

そのまま得して生きていく事が多くて

未だそれを感じるたびに心苦しくなる


まだまだ大人になりきってないのかね

上手く立ち回れないわ



新しい家の荷物もまだ解けない頃


トレイシーのお誘いでお疲れ会が開かれた


そこで昔の同僚らと驚きの再会をする



なぜココにいるの!?!?





床板事件はこの再会への序章



続きます




追記

このままこの続きの本編のお話を書き続ける…

そういう確定の意味ではないので(笑)




補足


木の専門家の解析


板が異常な水分を含んでいた事が分かる


そして

板の上がり方や曲がり方やその箇所から

床下や壁からの水ではなく

真上からの大量の水に浸かっていたと推測


床板とコンクリートの間にも大量の水が残り

水分を大量に含み続ける木材は膨らんで

木材同士が押し合い床板が弾けるという構図


入居日の写真や動画と木材の様子

最初に釘を弾いた日などの日数経過から

家中に水が大量に撒かれたのは

入居日からおよそ4週ほど前である



あー!!!っと思ったよね


これ、前の住人の転居する頃じゃん


つまり「どこかの常識ないバカ」が

コンクリートに木材を張った家なのに

コンクリートにタイルってゆー家と同じように

家中に大量に水を撒いて掃除をしたって事?



荷物を運び出した後に

5LDKの家を大掃除したんだろうね

1、2時間ずっとホースで水撒き続けながら

一部屋ずつモップで擦ってたのかもね

水で砂を掃き出してたのなら尚最悪


だから入居前の内見時は変化なくても

その3週後に鍵を受け取った日の写真には

1、2mm浮き上がりが少し見られたって事



報告書の最後に

まるで車庫を掃除するかのように

ホースやバケツで水を撒き続けたのと同じ状態

そう太字で書かれてたから

専門家もそう思ったんだろうね



報告書読んで

不動産と大家も絶対に想像したはず

犯人は確実に前の住民だろうけど

でも既に退去した人には何も出来ない

内見時に問題無しってサインしてるから

証拠が揃おうが訴える事は不可能



水撒き

1週後 内見異常なし

3週後 入居 軋み音あり

5週後 入居2週目 初めて床板が弾ける

9週後 入居6週目 突然訴えられる

11週後 入居8週目 汚名返上