エゼルの過去と青空へ上がる煙 | 1/4世紀~詐欺師とペテン師

1/4世紀~詐欺師とペテン師

事実は小説より奇なり
この言葉がピタッとハマる…

重め恋愛日記と日常の日記
2部構成って感じです。

仲良くしてくれると尻尾振ります。

コピペの加筆ってめっちゃ楽(笑)


マリファナは乾燥させたり粘土状にしたり

加筆前のコピー元 (内容同じ)



この思い出を書いてた頃は

誰のブログも読みに行かず

急いでただ記録するだけ


だからこそ数人だろうが

ずっと読み続ける人がいる事が不思議だった



コロナ禍がなければ

今もただただ書き連ねるだけだったのかな



山奥の不思議な村に

1週間のフェス期間が終わったのに

滞在する事が許された10数名


大勢がいた頃と違って

時間の流れもゆっくりになり

朝からの畑仕事なども細かく教えて貰い始めた



子供達と歌って踊って

清流で冷えたらあったかい岩に寝転ぶ

ジャガイモを焼いてお腹を満たし

染色をした布を川で洗濯をして

野菜を収穫したら

枯葉を山で集めて畑に撒いて

暗くなる前には焚き火をつけて

星空の下で温かい飲み物を飲む



変わった作業というと

タバコの葉のようにかは知らないけど

収穫した手型の葉を乾燥させたり

押し潰して粘土状にこねてたり



今思うと軽く道踏み外しかけてる?(笑)



…では!


〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜



空を眺めていたいと芝生に寝転がるエゼル

または川の岩の上に寝転んで煙を上げ風を聴く
夜にはうなされて、すすり泣く
それと同時にアハロンは暗闇散歩に出る

エゼルが精神的に不安定だとは分かったけど
アハロンの言うパラノイアとか
ディプレスいう単語はその当時の私には
当然聞いた事もなく分からない単語だったので
強迫観念、被害妄想、鬱病というモノだとは
ピンと来ていなかった


多分その言葉が分かってたとしても
理解するのは10数年後だったろうけどね


滞在延長が決まって
私達は少し離れた川の近くにテントを移した

私達のテントはどれも小さなテント


夜は寒いからコレを使うといいよ
村人からとても大きなティピという
インディアン風テントを張って貰った

テントの中でも焚き火が出来るので
とても暖かいテント
キャシーも去り3人でも広すぎるティピ

小さいテント達は荷物置き場になった


ちなみに何故かは知らないけど
名乗った覚えもない「モカ」という名が
私の村での名前として定着した

多分…
どんどん肌色が濃くなっていったから?

唐突に山に行こうと誘われた私は
日焼け止めも当然持ってなかったからね



ある昼間、作業場に来ないエゼルに
飲み水を入れたペットボトルを持って行った

2人の女性と絡んでる…虚ろな目のエゼル

泥酔してるような虚ろな目


私がテントの入り口を開けていて
しっかりと彼らと目が合っているはずなのに
3人はそのまま絡み合っている

かなりの衝撃光景


後ずさりその場を離れ
川の方にに行くと
アハロンが離れた岩の上に座っていた


指先から青空に煙がゆっくりと上がってく


今日はエゼルとは近づかない方が良いよ
…あいつ、今日はおかしいから


……遅いよ
さっきテント入っちゃったもん


……あー


……ん


その後は会話続かず
私達の間から煙が昇ってくだけ



夜にポイの練習をしていると
どこからともなくエゼルがやって来て

南、泳ごう

今?寒いよ

良いから行こう



うっすら月明かりの下
凍りそうな水温の川へと歩く


僕ね、軍に入ってたのは知ってるよね


うん。徴兵制なんだよね?


そう。この旅の前までは軍人




……人殺しだよ、僕



以前、彼がティム爺さんに尋ねていた事
人殺しでも許されますかという言葉

戦争で人を殺したという事なんだ



…でも戦争で仕方ない事なんじゃ?


南には分からないだろ!


何も言えなくなった

黙ったまま私たちの身体は冷やされていく


エゼルが夜中うなされてる理由だけ
なんとなくだけど分かった気がした


でもエゼルの言う様に
私に戦争なんてモノは別の世界のお話過ぎて
何の言葉もかけれなくなっていた

完全に冷え切ったびしょ濡れの2人


エゼルは私の手を取り
ティピテントの方へに引っ張って行く


今夜は1人で眠って
僕はシングルテントに寝るから

焚き火の前で
タオルで優しく私の身体を拭いたエゼルは
小さいシングルテントに入って行った


夜中。すすり泣くエゼル

アハロンは黙ってティピから出て行く

私は小さなテントに入ってエゼルを抱き締めた

私の胸に顔を埋めたまま泣き続けたエゼル



エゼルは
この村で良くない方向に変わってった気がする

自己否定的な妄想癖がある彼は
1人現実から離れた世界に逃げ込んで行った

〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜 〜〜


この頃の写真
観光客でもなかった私は
当然だけどカメラも持っていなくてね

アハロンが撮ってくれたモノを
後々この村を出てから貰っただけだったんだ
(それと後々ドイツやイタリアから届いた分)

正月に帰国した際に
「そういえばこないだ…」
数枚の写真が実家に届いていました

だからこその思い出振り返りなんだけど

これについては
また今度

次回でヒッピー村は最後となります


現実世界では
娘さんの12歳の誕生会
その招待メッセージを送ったりしてるトコ〜