グランドサークル 周遊 ~ 写真追加 | 私の回想録 

私の回想録 

レミニセンス - 回想録。
過去の記憶を呼び返しながら、
備忘録として残したい。
記事が長いが何とぞご容赦ください。

~メモリアルデーの旅~

 

2014年  グランドサークル南側 グランドキャニオン、セドナ

 

2016年  グランドサークル北側 モニュメントバレー、

                  アンテロープキャニオン、ホースシューベント、

                  ブライスキャニオン、ザイオン国立公園

 

 

 

グランドサークルとは、アリゾナ州、ユタ州にまたがる人造湖パウエル湖を中心とした230km のサークルの中に含まれる国立公園などのエリアを言う。それらの景勝地を1回で、自らが車を運転して周遊するには、ロサンゼルスからでも10日以上必要になってしまう。

 

まず、グランドサークルの南側にはグランドキャニオン国立公園、パワースポットとして有名なセドナがある。

 

5月のメモリアルデー3連休を利用して行った2014年の旅を振り返ってみたい。

 

グランドキャニオン

 

ロサンゼルスからグランドキャニオンまでは9時間以上、830km のドライブになる。3連休の週末で。グランドキャニオン、セドナを、余裕をもってまわるために、金曜日の夕方に出発して、I-15**をラスベガス方面に走り、途中のバーストゥからI-40で東に向かう。

 

これは有名な旧ルート66にあたる。

 

ルート66は、その昔にサンタモニカからシカゴを結んだ旧国道である。( ** I = Interstate - 州間高速道路  I-15 = 15号フリーウェイ) 

その晩は、カリフォルニアとアリゾナの国境を超えた、Kingman という町で一泊した。ここは何もない田舎町だが、I-40 フリーウェイの代表的なExit になるので、イン、モーテルなどの宿泊施設が何軒もある。室内、ベッドも広く、コンチネンタル式の朝食もついている。ルームチャージはグレードにもよるが、$100++程度。

ここまで来れば、本日の目的地のグランドキャニオンサウスリムまでは3時間ほどのドライブで到着する。

朝早く宿をでて、さらにI-40を東に向かう。グランドキャニオンへの玄関口の町、Williamsで一旦I-40 を下りて、町中を走る一般道のHistorical Route 66で歴史風情たっぷりの、街並みを楽しむ。ここからグランドキャニオンビレッジまで蒸気機関の列車が運行されてますが、乗ったことはない。

 

ここからは北に向けて64号線を1時間ほど走ると、ようやくグランドキャニオンに到着となる。

 

ビジターセンターの駐車場に車を駐車し、平坦な通路からグランドキャニオンを臨むメーサーポイント- Mather Point へ向かう。初めてここを訪れた時、目の前に突然広がった壮大な渓谷を見て、息が止まった。それもそのはず、渓谷の底、コロラド川までの深さは 1,000 - 1,800mもあり、渓谷の幅は6km~29kmもある。太古の地層が削られて、様々な色、模様の地層がむき出しになり、日光の当たり方で表情が劇的に変わる。人生で一度は視ておかねばならない景観である。

 

 

グランドキャニオンのサウスリムには多数のビューポイントがあり、それをRim Trail に沿って歩いて行ったり、車で移動したり、西側のHermit Road のポイントは無料循環バスで回ったりすることができる。東側のDesert View Road のポイントは以前に訪れていたので、今回はBright Angel Lodge の更に西側のHermit Road のポイントを循環バスで回ることにした。

 

サウスリムから谷底のコロラド川に至るトレイルは何本かあって、健脚が挑戦している。以前にその代表的なブライトエンジェルトレイルを、帰ってこれる体力があるところまで下り、また登ったことがある。下ることはできても、帰りの登りは強烈な体力を必要とする。無理したら死んでしまうというような注意サインが何か所もあったと記憶している。谷底でキャンプする2日かがりのスケジュールでないと無理だ。

 

 

その日は、公園を出て外のモーテルに泊まった。この時期は、日が長くなってきていて8時近くまで明るいのでゆっくり楽しめる。

 

セドナ

 

翌日は再び南下し、北アリゾナ大学のある比較的大きな都市、Flagstaffを経由してセドナに向かった。

山道の89号を下っていくのだが、何とこの日は山火事で通行止めになっていた。仕方がないのでちょっと回り道にはなるが、引き返してフリーウェイのI-17 でセドナの南からアクセスした。途中、右の山から煙が出ているのがよく確認できた。アメリカでは本当に山火事が頻繁に発生する。

 

セドナはパワースポットとしての観光地だけでなく、非常におしゃれで、センスの良い高級感が漂う赤い色に象徴される町だ。

 

 

気候もいいので、全米から多くの金持ちが移り住み、または別荘を所有している。さらに年間400万人もの観光客がパワースポットを求めてセドナを訪れる。パワースポットは、Vortex- ボルテックスと呼ばれ、10か所ほどある。赤い砂岩のベルロック、カセドラルロックなどの岩山として存在している。ディズニーランドのビックサンダーマウンテンを思い浮かべて欲しい。ランチ前にそれらの代表的なスポットを車で回った。色々な角度で見学できるよう駐車場もよく整備されている。

 

街に戻り、洒落たレストランでランチを取るが、やはり私は堅いパンのサンドイッチだ。カスタムオーダーの表現が難しく、経験が必要だ。最初はお決まりメニューで妥協した。

さらにパワースポットを目指し、Oak Creek という小川沿いのRed Rock State Park を散策し、何個かの赤い石を拾ってかえった。

 

 

今宵の宿は、セドナ飛行場のあるエアポートメサのSky Ranch Lodge 。メサはテーブル状の台地という意味で、結構高い丘状台地の上に飛行場が作られている。ロッジは広い中庭に面し、キッチン付きで、外に出ると高台なので眺めが非常にいいところだった。周辺の雰囲気もよく、いい宿に当たった。この時は山火事の煙がよく見え、それが赤く夕焼けしていた。麓のスーパーで食料は調達していたので、ロッジのキッチンで軽く料理をして夕食とした。飛行場もすぐ隣にあり、わざわざ登ってきた観光客と日没を迎えた。

 

 

 

翌日はアリゾナの州都、フェニックスを経由して、I-10 フリーウェイで8時間のドライブで帰宅した。しっかり3日間+の旅を楽しむことができた。

 

2016年はグランドサークルの北側を3日間で回った。

 

アメリカに駐在した以上、グランドサークルの名所を回ることは夢の実現だ。フェニックス~モニュメントバレー~アンテロープキャニオン~ホースシューベント~ブライスキャニオン~ザイオン国立公園~ラスベガスというコースを、行きかえりに飛行機を使うことにより、アメリカ生活最後の年に制覇した。

LAXロサンゼルス国際空港を朝早くの便でフェニックスに向かい、レンタカーを借りる。返却はラスベガス、マッカラン空港。

 

この時レンタカーオフィスから提供された車はプリウスC、日本名アクア。燃料代がセーブできる。今回のコースはフリーウェイを使っても、アップダウンの多い山岳コースを70-80マイル(110 - 130km)の速度で走るので、ハイブリッドといえども上り坂はエンジンをめいっぱい回さないとその速度で巡行できない。せいぜい燃費は50マイル・ガロン、22km/L程度。走行距離は約850マイル(1,360km)の行程だ。

 

 

 

モニュメントバレー

 

アリゾナ、ユタの国境にある合衆国承認のナバホ国、モニュメントバレーまで320マイル(約500km) 北上する。あの西部劇の舞台のような景色は近くなってくると突然現れる。

 

 

その晩の宿はモニュメントバレーの正面にある The View Hotel。奥さんが奮発して予約してくれた。部屋のテラスからは、ミトンズビュートをはじめ、奇岩が一望できる。

 

 

夕焼け、朝焼けが大地を照らす圧倒的な風景が部屋に居ながら見ることができる。

ここで気づいたことだが、他の観光地では中国人、韓国人が非常に目立つのにモニュメントバレーは日本人観光客ばかりだ。理由は調べてみたがわからない。少し前までは日本人も少なかったようで、欧米人の旅行者ばかりだったようだ。日本人観光客は、ペルーのマチピチュやボリビアのウユニ湖のようにアジア人として最初に進出するパイオニアであり、モニュメントバレーも何年後は、他のアジア人たちに浸食されてしまうのかもしれない。

 

アンテロープキャニオン と ホースシューベント

 

次は車で2時間のアンテロープキャニオンへ向かう。アッパーアンテロープとロワーアンテロープがあり、アッパーは事前にツアー予約が必要なため、ロワーアンテロープに行き、先ずツアーを申し込むようにする。並んでいる観光客の長い列の先をみると、地面の割れ目に少しずつ吸い込まれていっている。

ツアーの実施予定時間まで、まだだいぶあるので、この先にあるホースシューベントを先に見ておくことにする。行ってみたらここはびっくりの素晴らしい壮大な景色だった。馬蹄形に浸食されたコロラド川の深い渓谷の底は、美しい緑色の水で、渕は完全な断崖絶壁。落ちたら間違いなく死ぬ。渕に立って下を見ることは怖くてできないので、這いつくばって、首だけ出して下を眺望した。

 

 

さてアンテロープのツアー時間が近づいたので、戻って再び待機し、列に並ぶ。15人くらいのグループにツアーガイドが1人つく。指示に従い、地面の切れ目に入っていく。

 

 

ポーラの Wrinkle Shot のCMで見るような美しい模様の狭い割れ目をゆっくり歩いていく。上を見ればところどころから太陽の光が入り、模様を美しく演出してくれる。鉄砲水で浸食された、赤い地面の割れ目で、今でもまれに水が流れることがあるようだ。しかし、その規模は小さく、中学校の校庭くらいしかないと思われる。コースを歩き終わって地面に上がったら、歩いてすぐに、潜入した入り口だった。このように非常に小さい観光地であるにもかかわらず、人気があるので人が大勢来る。たっぷりの時間がないと中々観光がむずかしい場所であるといえる。ガイドさんに10ドルほどのチップをあげて、ここを後にし、Page の町を抜けて、ブライスキャニオン国立公園へ向かう。

 

ブライスキャニオン

 

今宵の宿はブライスキャニオンの外の町にあるかわいいロッジで、観光は明日朝とする。

 

 

アメリカの旅行の食事は、大体サンドイッチ、バーガー、ピザ、時にはステーキといったお決まりで、地方の名物料理というものがほとんどない。そう、今日もピザ。さらにここもユタだ、ワイン、ビールが売ってない!モニュメントバレーもノンアルコールビールだったことを忘れていた。今回は休肝旅行だ。

翌朝、ブライスキャニオン公園を歩いて回る。ここは写真のようにとがった、ギザギザの岩が林立する景観が特徴だ。他と同様赤い岩で、日差しで景観が変わる。サンライズポントやサンセットポイントといった景観ポイントを巡る。。

 

 

 

ザイオン

さらに車を進め、ザイオン国立公園に向かう。ここも深い渓谷で、下から巨岩を眺めるようになる。中心のザイオンキャニオン道路には一般車は入れず、周回バスが運行されている。

 

ラスベガス

ザイオンからラスベガスまでは300km、3時間ほどで到着。更に時差が1時間あるので、飛行機の時間までちょっと余裕があった。すこしの間、ラスベガスのホテルの駐車場に車を止めて、新しくできた観覧車を眺めたり、新しいホテルを見学したりした。カジノのスロットでちょいと運試しをすることもできる。

 

 

 

早めにレンタカーを返却し、空港で夕食兼アルコール補充。Virgin American のきれいなキャビンでもう一杯。LAX空港到着となった。