宗秀斎です。
金閣寺と幻の天鏡閣1/100ジオラマの完成です。
天鏡閣は幻の建造物として、現在も存在可否について議論されていますが、他に七重の大塔の遺物らしきものも発見されているので、創建当時は現在と違い、壮大な情景であったと推測されます。
今後の研究、調査に期待したいところです。
今回のテーマとして室町幕府三代将軍足利義満の絶頂期を彷彿させる情景を少しでも形にできないか?という思いを込めて制作致しました。
朝から気合いを入れて今朝6時に起床し日の出のタイミングを見計らって撮影。
前日の午後に撮影した情景。時間帯によって斜光により印象が違って見えてきます。フォトグラフィーは奥が深い。
金閣寺天鏡閣は過去に二度制作していますが、それぞれの特徴が現れていて、材質、ジオラマなど違いがあります。
それはどこでしょう?過去の作品と比べてみて下さい。全体を見てもその違いが分かると思います。
ただ基本的な構図や建物の構造はほとんど変わっておりません。
金閣寺と天鏡閣を繋ぐ廊下(複道)木製でのフルスクラッチ。渡り廊下は目を引く部分でもある為、ここは特に注視したいポイントでもありました。橋とか何となく惹かれるものがあります。
天鏡閣の様式やバランスなど、検証された中で有力説として1階、外観はフォーマルな場にふさわしい和風、そして2階は眺望を楽しむ開放的な場とし、中国の楼閣風の外観だったと推定されています。
また一層目は義満の自慢のコレクションルームが存在していたと言われており、明の貿易から入手した珍品を並べ、当時の訪問者を驚かせた事でしょう。
天鏡閣の特徴である二層目の半蔀と呼ばれる上下開閉の開戸。ここも室内の吹き抜けを見せるため、閉じた部分と開いた部分を使い分け動きを見せています。会所として金閣寺と鏡湖池を一望できる宴会スペースであったとされています。
実在したか?しないか?幻の建造物ですが、とてもロマンのある話です。
鏡湖池の波の動きも右側では波立ち、一方の左側では穏やかさと工夫しています。
松の木も完全自作です。試行錯誤の末にリアル感を追求したオリジナリティーを構築したミニチュア松の木です。
自慢の一品(笑)
サイズ
奥行450mm×幅530mm / 高さ約180mm(台座含む)
天鏡閣と(廊下)複道は木製でのフルスクラッチで、金閣寺はフジミ模型のプラモデル(1/100)を併用。
木製とプラでのコラボレーション作品となります。
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