室町幕府(花の御所)推定再現ジオラマ 完成! | Kyoto Design Room/京都から創造するART BOX45°

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kyotoにて日々ものづくりに励んでいる帰洛した元デザイナーです。主に歴史的建造物の模型・ジオラマ制作やジャンル問わず魅力ある作品を提供しています。

そうしゅうさいでございます。

室町幕府推定再現ジオラマ完成!

待ちに待った室町幕府再現模型が完成いたしました。

制作期間は2ヶ月とイバラの長い道程でしたが…何とか無事満足できる作品として仕上がったのではないかと思っております。

2ヶ月という長い制作過程を紹介致しまして、いつもこのブログを読んで頂きました読者の皆様には本当に感謝しております。

皆様の応援あってこその自分自身のモチベーションを上げていく糧だと思っております。

少しづつではありますが、周囲から過去の作品に対する反響も出始めておりまして…まだ土俵に立つまでには至っておりませんが、そうなるようにロマンと感動、そして感謝の気持ちを魅力あるART作品にしていきたいと思っています。
 
(池が乾燥する前の写真。グレインペイントが乾燥せず残っている状態…でも、あまりに綺麗なのでカシャ!)
 

室町幕府再現ジオラマの作品紹介&まとめ

改めて作品の詳細をまとめてみます。(長い文章になりますのであしからず…汗)
 

●コンセプト

戦国時代前期(1520年頃)、応仁の乱後の室町幕府(花の御所)を洛中洛外図などの資料から木製にて、できるだけ近い姿として再現を試みるというものです。

現在、この建物について確実的な資料は殆どなく絵図や当時の日記、同時代の戦国大名の屋敷跡からの再現資料、その時代に近い現存する古建築から検証再現していくしか術がありません。
推定という表現を使用したのもこうした理由からでした。
過去に学生がCGで創造した花の御所を制作してメディアに取り上げられた例しかなく、室町幕府再現模型としては例がないものと考えています。
このことから、模型(木製)での再現を果たそうとしたのが大きな理由の一つ。
そして戦国時代に突入し室町時代の終焉を物語るものとして作品にしたいとも思いました。この花の御所もかつて、足利義満が創建した当時はもっと壮大でした。時代が経つに連れ室町幕府が戦乱によって衰退し、この花の御所も徐々に規模が小さくなり、やがて消滅してしまう。
この作品は戦国時代の真っただ中にある室町幕府衰退の情景も入っているのです。

●応仁の乱後に再建された花の御所を再現

京都室町通り沿い、京都御所の隣に存在し足利義満が創建して以来、代々足利将軍家の私邸兼政庁であったため、室町幕府ともいいます。他にも室町御所、室町殿とも呼ばれています。

この壮大な建物も応仁の乱により焼失し、以後戦乱のたびに再建を繰り返し、小規模になってしまいました。おそらくこの絵図も小規模の花の御所なのではないかと考えております。

発掘調査から南北110m×220mという規模だったことから、そこから算出して約1/400という想定縮尺で制作しています。
 
なぜ?時代設定が1520年頃かと申しますと、一番参考にした洛中洛外図(歴博本)これは1520年代に描かれた最古の洛中洛外図といわれています。その中に花の御所が描かれています。
有名な狩野永徳が描いたと言われる織田信長が上杉謙信に送ったとされる国宝の洛中洛外図(上杉本)があります。これは制作年代が既に花の御所が失われている年代なので、諸説ありますが理想で描かれた姿といわれています。こちらの絵図が当時のある姿を描いたのではないかと考えておりまして、今回こちらをベースに参考資料として採用しました。
 
戦国大名、守護大名の屋敷跡の調査から制作された間取図などの資料などをあてはめると建物の配置など類似することが多い事に驚いたことです。
絵図の配置と間取図が合致することが多い。つまり当時の戦国大名はこの室町御所を模倣して建てたのではないか?という話です。これは僕自身も制作していて納得しました。
今回の制作ではサイズ状の問題からこの範囲での制作となりました。
制作する機会があればですが、外郭まで制作したいと考えておりますが、今の所、制作する予定はありません(笑)
 

●撮影ギャラリー

 
 
 
●常御殿(つねごてん)…将軍の日常の住まい。サムライがいます(^_^)
●主殿(しゅでん)…将軍と接見する建物で屋敷の中で最も主要な建物。
 
●会所(かいしょ)…客人を接待して酒宴など催しをする建物
 
●湯殿(ゆどの)…当時のお風呂場
 
●御清所(おきよどころ)…将軍の食事の準備をする建物
 
●台所(だいどころ)…御台所(みだいどころ)その名の通り調理場です。台所の語源だそうです。そのままですが(笑)
 
●車宿・随身所(くるまやど・ずいじんどころ)…将軍が外出する際に使用される輿(車)の置き場とそれを警護する武士の詰め所。
 
●遠侍(とおさぶらい)…中門のわきなどに設けられた警護の武士の詰め所。現代でいう警備室ですね。
 
●中門(ちゅうもん)…東西の対屋と釣殿とを結ぶ中門廊の中に設けられた門とあります。
 

●こだわり

遊び心として、サムライのオリジナルフィギュアを制作してみました。トミーテック社のジオコレのザ・人間をカスタマイズしてみました。
 
 

主殿から池を眺める室町12代将軍足利義晴(あしかがよしはる)と家臣。束帯と長烏帽子をつけています。サムライは太刀と烏帽子もつけております。服装の柄も洛中洛外図の武士の絵図からイメージして模様をつけています。

 
(木を植える前の撮影ですが…)
 
サムライが日光がまぶしいと…
 

ネームプレートにはうっすらと足利家の家紋「足利二つ引き」と「五七桐」の家紋をのせています。見えにくいですが…

 

台座は前作の金閣寺天鏡閣再現ジオラマと同様、漆塗り(三層)しています。

飾り金具は取り寄せました。

 
 

山水庭園の石組みなどもこだわりの一つ。室町時代に盛んだった山水庭園の様式を表現しています。

 

ここでの見所は中庭とそれを囲む回廊の表現です。細部にまで目に届かないところまで作りこんでいるところが自慢です。

写真だとなかなかとらえづらいですが、よ〜〜く奥まで覗いてみると…実際に現物を見て頂きたいくらいです…

 

過去の記事に制作過程を紹介していますので、詳細を見て頂ければと思っております。

 
 
 
玄関に置くとこんな雰囲気です。ちょっと大きめですが…(汗)
 
 

以上、ざっくりとした室町幕府推定再現ジオラマ完成の報告でした。

まとめ

今回で4作目となる再現ジオラマ。

この2ヶ月間、難易度の高いテーマでした。

設計図の制作、数少ない資料の中での検証や木材の細かい加工など今まで一番、膨大な制作時間を費やしたように思います。
 
以前から室町幕府(花の御所)の模型を制作したいと思い続けておりました。そして遂にその念願が果たす事ができ、正直感動しています。また当時の大名屋敷の構造など学ぶことが多かったので、今後の制作に役立つ点が多いような気が致しました。
 
それでもまだまだ精度の高いジオラマに挑戦できると自負しています。恐らくこの作品も終わりが無く、作り込めばず〜〜〜と制作し続けると思います。どこでふんぎりをつけるか?
難しいことですが、自分で〆切を作らないといけないとつくづく実感しました。でないと作り続ける(笑)
 
まだまだ私の挑戦は続きます!
 
難易度の高いものを制作し、完全に創造から生まれたジオラマでしたので、自分自身のイマジネーションが多いに高まったようでイメージトレーニングには最適な作品でした。
 
イメトレは大事です。新しい発想とアイディアを生む糧になりますからね(^_^)
 
跡形も無いものを再生させる使命感、そして達成感。再現模型の醍醐味であるとつくづく実感致しましたし、自分自身も楽しみながら制作できたので、有意義な期間であったように思います。
 
室町幕府推定再現ジオラマ制作記はこれにて終了いたします!
 
早速、次回作の構想を練っております。
今週末か来週には決定したいと思っております。
 
お楽しみに!
 

 

 
 

 

 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 

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