外国人差別を助長する行政、企業、大学の無責任 | 野中宗助の日常

野中宗助の日常

漱石「門」の主人公の名前を拝借

昨日、NHKの京都ローカルニュースで「京都府警が外国人雇用セミナー」を開催したというのを伝えていた。

 

「外国人労働者が安心して暮らし働くための取り組み」らしい。

 

日本で暮らす外国人は孤立している帰来があるので雇用主である企業に注意を呼び掛けるという主旨だ。

 

もっともらしく聞こえるが、自分のように、隣接するマンションで暮らす外国人労働者か留学生かの騒音に悩まされている人間には?だ。

 

彼らが孤立して、可哀そうだとは思う。

 

しかし孤立し、彼らが閉じることで、彼らが暮らす地域でわがまま放題であることは許されない。

 

その一つは夜中に大声で話す、外で携帯電話の通話をするなどの騒音である。

 

彼らの国では「普通」かもしれないが、住宅が密集する京都では大迷惑だ。

 

安眠妨害。

 

郷に入っては郷に従え、という言葉通り、正確な意味で彼らが地域住民と「共存」するためには、彼らを雇う企業、あるいは留学生として彼らを受け入れた大学が彼らに「日本で暮らす常識」を教えるべきだ。

 

ただ安い賃金で彼らを雇うために「集める」だけでなにもしない企業は無責任というしかない。

 

あるいは授業料を稼ぐために留学制度を設ける大学も同じだ。

 

それと「警察」主導のセミナーというのも変だ。

 

要は外国人が孤立し、犯罪を行うかもしれないという予防措置である。

 

国、自治体はあらかじめ外国人労働者を犯罪者予備軍という目で見ていて、だから警察にセミナーを開催させている。

 

最初から差別の目でみている。

 

悪人扱いだ。

 

そういう扱いが彼らは孤立し、彼らを自暴自棄、我儘にさせる。

 

自分の家に隣接するマンションもまるで外国人の「巣窟」のようになっている。

 

そこにかためて集団で生活をさせている。

 

彼らを孤立に追いやっているとも言える。

 

彼らも自分たちが周りの日本人からなにをされるかわからないから怯え、自暴自棄に陥る。

 

結果、騒音などで地域住民と対立し、孤立はさらに深まる。

 

行政は彼らから迷惑を被っている地域住民の声を聞かない。

 

自分は区役所に、彼の騒音のことで相談したら民事不介入だからと警察に行けと言われた。

 

警察に行けば犯罪者扱いだ。

 

しかし年々、外国人が日本で暮らす数が増えていく中で行政がなにもしないのはおかしい。

 

せめて、彼らを受け入れた企業や大学の無責任な態度を行政は問題にし、指導すべきだ。

 

郷に入っては郷に従えをちゃんと教えれば、彼らの孤立は少しは緩和される。

 

このままだと今後、ますます外国人と地域住民の対立は激化し、つまらないナショナリズムのようなものが地域住民に生まれ、彼らをさらに差別させ、傷つけることにもなりうる。

 

外国人が地域に暮らし、悩まされているという現実は日本国中ではまだ稀であろう。

 

しかし今後、ますます増える。

 

ますます問題化しうる。