社会不適応者 | 野中宗助の日常

野中宗助の日常

漱石「門」の主人公の名前を拝借

数日前、JRに乗った。

 

4人掛けと2人掛けの椅子が並ぶタイプだ。

 

自分が乗った時、発車まで10分ほどあったので空いていた・

 

自分の斜め前の4人掛けの椅子。

 

若い女が二人(知らない者同士)、窓側に向き合う形で座ったが、一人が通路側の席の部分に大きなスーツケースを置いた。

 

当然、邪魔して誰も通路側に座ることができない。

 

そのうち乗客が増え、立つ人も多くなった。

 

しかしスーツケースを座席に置いた女はスーツケースをどけようともせず、ヘッドフォンをあて、スマホをいじっている。

 

もし彼女が窓側ではなく通路側に座り、通路にスーツケースを置けば、2人が座ることができるのに。

 

大きなスーツケースを持っているので外国人観光客か、海外から帰国した日本人かわからないが、アジア人の顔をしている。

 

無神経というか、バカというか、自分には犯罪者以上の悪人にしかみえない。

 

なにも悪いことはしていない、法的には。

 

でもマナーと言うか、モラルがあまりにも欠けている。

 

本人もわかっているはずだ。

 

しかし自分は先に乗ったのだから権利があると言わんばかりだ。

 

平然とした表情をしているが、「どこが悪い」と自己主張しているようにも見える。

 

こういうのにも家族がいて、友人とかもいるのだろう。

 

この女にシンパシーを感じ、「いい奴だ」と思うのもいるのだろう。

 

映画を観て、涙を流すのだろう。

 

ヘッドフォンで流れている曲に心を動かされているのだろう。

 

でも「ひと」とは思えない。

 

病んでいるとは見えないが、見える人間より病んでいる。

 

病んでいることがわからないこいつは悪魔のような存在だ。

 

他人に迷惑をかけるだけだ。

 

そんなに自分が正しいと自信があるのならどこかの孤島で暮らせ。

 

お前がいるだけですでに迷惑だ。

 

で、そいつに気がいって気づかなかったがその女の座席と通路を挟んだ、自分の前の4人掛けの椅子をみて、またびっくりした。

 

40代ぐらいの男が大きなバングを置いて、人を座らせないようにしている。

 

男の頭の上には荷物を置ける棚があるのに。

 

自分がいた車両には100人ほど乗っていただろうか。

 

だとすると100人のうち2人が「社会」の不適応者。

 

50分の1が不適応者で、これがいまの世の中だとすると絶望するしかない。

 

世の中、うまくいかないはずだ。

 

被災者をみてもこいつらはなにも感じないに違いない。