供養って、いつまで続ければいいのでしょうか?
人の供養でも、たまに質問されます。
人の供養の場合だと、一つの節目として三十三回忌までなんて説もありますよね。
そんな供養を終わらせることを、弔い上げと言い、この最後の供養を手厚く行い、これをもって供養を終わらせるのです。
その後は、ご先祖様の一人としての供養であって、個別での供養ではなくなります。
まぁ、どこかのタイミングで一緒になってもらわないと、家を引き継ぐ当主は、誰だか分からないご先祖様まで供養しなければならず、負担も増して、仏事にばかり忙しくなってしまいますからね。
一説によると、
神道では、三十三回忌をもって祖霊となるそうで弔い上げとなるそうです。
仏教では、諸説ありますが、どんな者であろうとも極楽浄土に行き祖先となるので弔い上げとなるそうです。
では、ここで御手を拝借。
神仏習合して、どちらも三十三回忌をもって、弔い上げとしましょう!
よーっお。
(勝手に決定すんな!)
一説によるとそういうことなんですけど、実際問題としては、人の世代単位が30年とされ考えられていた頃からすれば、親が亡くなる70才頃には、子供が40才代で、その施主が三十三回忌を迎える頃には自らもお迎えとなってしまうし、親の兄弟や親せきだって、その頃には生きていても老いており、法事するって号令かけても集まれないというのが実情でしょう。
それに、孫・ひ孫の世代が供養を引き継ぐのでは、ちょっと不憫でなりません。。。
そんなことから、今では故人を知る人がいなくなったら弔い上げとするようですよ。
では、ペットの場合も同じく、三十三回忌で弔い上げとなるかどうかですよね。
人の供養の風習に倣ってもいいですが、気持ちに従って自由でいいと思いますけどね。
私はまだペット霊園を16年しか運営しておりませんので、三十三回忌を迎えるペットの供養を頼まれたことがありませんので定かではありません。。。
そうでなくても、三十三回忌の供養お願いしますと言われたこと無いので、ペットの場合は考え方が違うかもしれませんね。
ペットの供養だと、人の先祖の供養よりも、思う気持が強く、何回忌というような供養の節目ではなく、毎年の命日を供養するケースが多いように思います。
現に、毎年の供養を頼まれるお客様は多く、長い人ではもう15年のお付き合いになる方がおります。
毎年のご供養をされていた方でも、何がしかのきっかけをもってお寺での供養は終わりとなり、それぞれのご家庭において毎年の命日を弔っている方は多いように見受けられます。
そのきっかけとして、悲しみが落ち着いてきたから、新しい子を迎えたから、自分が年をとって行けなくなったから、というお話をよく耳にしますね。
夫婦や家族によっても考え方には違いがあり、奥様やお子さんが内緒でご供養にいらっしゃるというケースもたまにあり、「まだ供養しているのか!」なんて言われたくないから自分だけが内緒で供養するそうです。
毎年供養してきたのに急に止めたら可哀想だからと続ける人もあり、そんな時には何回忌でもって弔い上げしてみてはいかがですか?とか、これからは春と秋の合同供養祭でのご供養にしてみたらいかがですか?と提案しますけどね。
人によっては亡くなってからも誕生日を祝う方も多く、「生きていれば何歳なんだね!」とケーキを買ってお祝いするのです。
こういう時って、愛する子が早く亡くなってしまって、この歳くらいまでは生きて欲しかったという願いがあるのですよね。
人の供養の時だって、若くしてお子さんを亡くすと、生きていればいくつなんですよ!生きていれば成人式なんですよ!生きていれば横田さんと同じ歳なんですよ!と言われますからね。
「いつまで」なんて区切りがあるよりも、『いつまでも』って想われた方が幸せでしょうけどね。。。
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私の著書:
「ありがとう。また逢えるよね。ペットロス心の相談室」双葉社
「老いゆくペットと幸せに暮らすための40の心得」双葉社