フラメンコ・ギターの神様 | アンダーカレント ~高良俊礼のブログ

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短歌、音楽、日々のあれこれについて。。。

 

 

だってカテゴリに合った記事書かないとカテゴリから除外されますとかアメブロが言うんだもん(ブツクサブツクサ・・・)

 

 

奄美は梅雨入りしてからジメジメジトジトの湿気と、狂ったような日差しのダブルパンチで、ダイレクトに体調が揺さぶられる毎日だ。

 

本土はどうなんだろうか、ニュースとか見ていたら確かに東京とかも暑そうだ。

 

先週はそんなこんなで体力的に非常にキツかったので、ダラッと流しながら雰囲気を楽しめるCDを、仕事中の車内で聴いていた。

 

自分の中で「流して楽しめるもの」といえば、主にジャズのピアノトリオものか戦前の音楽である。

 

個人的にSP盤の、あのプチプチシャーシャー鳴っているのが好きで、戦前のブルースにハマッて以来「戦前のもの」と聞けば、ブルースもジャズもワールドミュージックもクラシックも、演歌や浪曲の類もえり好みせず買っていた時期もあった。

 

そんな中、手にしたCDがラモン・モントーヤ。

 

2枚組で決して安くはなかったが、このジャケットの雰囲気からして、醸す空気はタダゴトではない。

 

何よりも戦前のフラメンコという、ちょっと字面を見ただけでは想像も出来ない音楽がどんなものなのか知りたいという気持ちがその日の夕飯に買ってしまった。

 

フラメンコといえば、激しい踊りのバックでオーレオーレ賑やかに囃子を入れながら、バラランバラランと派手にギターを掻き鳴らすイメージがあるだろうがコレは違った。

 

ポロン、ポロロン、と哀愁あるフレーズをつま弾いて、弦をジャラッと鳴らす。

 

大体どの曲もハッキリとした曲の形はなくこんな感じ。

 

「オーレ」の掛け声もどことなく噛み締めるような素朴さがにじむ。

 

基本ギターの独奏で、派手なツカミは一切ない。だがこれがいいのだ。

 

ちょいとキザな言い方をすると、アンダルシアのギミックのないスカスカな青空をギターで描いている感じ。

 

ここに無限の想像が膨らむ、1930年代の録音ならではの「シャーシャー、ザーザー」というスクラッチ・ノイズが想像に更に拍車を掛ける。

 

それだけでも楽しいが、この人の演奏は曲によって何とサックス(!)が入る。

 

濁ったコブシを効かせたジャズのそれとも、ノンヴィブラートで透き通るクラシックのそれとも違う、澄んだ哀愁を振りまく目一杯のヴィブラートに打ち震えるアルト・サックスが乾いた演奏に艶を与える。

 

そういえばお店でオススメして、気に入って買ってくれたお客さんが

 

「どんだけオンナに振られたらこんなサックス吹けるんでしょうね」

 

と言ってたが、あぁ確かにそんな音だよなぁ、甘いけどほろ苦いサックスだよなぁ。

 

ラモン・モントーヤは、界隈では「フラメンコギターの神様」と言われている。

 

聴く限り今の演奏家のような超絶テクニックや派手な弾き倒しはないから、何故だろうと思ったが、それまで単なる歌や踊りの伴奏でしかなかったフラメンコのギターにメロディを与えて音楽として聴けるものにしたから、だそうだ。

 

ポロンポロロンとつま弾かれる哀愁のメロディは、恐らく彼が手探りで考えに考えて生み出したものに違いない、そういう事を知ることで芽生える感動もあるが、やっぱり自分はこの人のギターから想像の限り拡がってゆく切ない青空の心象が好きだ。

 

 

ちゃんとした音楽レビューはこっち↓

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