再びの小川山 | 童話作家になればよかった

童話作家になればよかった

子供を連れて行った自然観察会に自らがハマり、
散歩ついでに始めた「自然観察写真」の紹介を中心に、
日頃感じたよしなし事を、きままに書きます。

日も伸びて絶好の山シーズン到来。

扨、何処へ行こう。

あゝそうであった。小川山だ。

2022年6月に登坂予定が出発前にゴタゴタして、

結局道迷いして諦め、金峰の大日岩へ向かい、

イチヨウランに出会って救われた。そんな経緯があったのです。

詳しくはその時の記事山と花と人生とを。

想い返せば(想い返して良いすか)

当時、介護施設に入れてしまった母の命が何時尽きるとも分からず、

折からのコロナ禍…仕事も不安定で、メンタルは最低だった。

そんな失敗も踏まえての今回の再挑戦。

…が。駐車場からの出だしの方向を間違えた。

登山アプリに「違ってるよ」と諭され慌てる。

すると傍らからミソサザイの声。近いゾ。

スンマセン腕が悪くて。でも、最近カメラの目一杯ズームした時の挙動がおかしいのよ。

それもあるのかなぁ。

タチツボスミレがポツポツ咲いている道を、富士見平小屋目指してボチボチ登る。

二年前も同じ場所で同じ風景を撮ってる。瑞牆山、圧巻だね。

まだまだだと思っていたシャクナゲが咲いてる。近づける場所じゃないけど。

そう云えば前回はシャクナゲ満開だったな。

富士見小屋の水場のすぐ下。にタチツボスミレ多く咲いていたけど、

これは違うなミヤマスミレかな。

8時25分富士見平小屋を通過。

脇の斜面にタチツボスミレ群生するのを横目に、瑞牆山へのルートから小川山へ分岐。

ここまで1時間半掛かっていない。良いペースだ。

うぉっ。眼の前にルリビタキ。メッチャ綺麗な雄。カメラ出す間もなく居なくなった。

コミヤマカタバミ現れる。

二年前も咲いていたなと想い出す。

ちょっと陽射しの向きが良くない。

順調に戻ってきたなら、その方が良い条件で、もっと開いたのが撮れるはずだと思う。

おっここにもミヤマスミレだ。いー色だなぁ。

バイカオウレン来た〜ッ。

でも、陽射しがキツい。白い花に撮るのには絞りが難しい。

花がハレないようにすると、周りが沈んじゃう。

これなんか日向と日影の境目で困る。

これらも帰りにもう一度撮ろう。

前回間違えた2度の渡渉を無事通過。

この川辺りにはキバナノコマノツメが沢山咲いていたっけ。

気の早いのが一つくらいあっても良いんじゃないかと探したが…やはり無い。

帰り路のコミヤマカタバミに期待しよう。

バイカオウレンはコンスタントに現れるようになった。

で、八丁平分岐に到着。9時45分。いいタイムだと思うが、

ここの道標に小川山山頂まで3時間と書いてある。

え〜予定だとお昼前には着くと思うんだけどな。

咲いてはいないがシャクナゲのトンネルを潜っていく。

バイカオウレン祭りになる。

てか、それしかない。

それで充分だ。

時折巨石現る。あれあれ、割れて露出した部分がキラキラしているぞ。

これって水晶ですか。そう云えば近くには水晶峠もある。

でも、ここは国立公園内だから、拾った石ころも持って帰っちゃダメだよ。

で、巨石の上にポ〜ンと乗ったら展望が開けた。

前回は此処で御飯食べて引き返したんだと思う。

何でこの先のルートが分からなかったんだろう。

何かに化かされたのか…親不孝者を天狗が懲らしめにきたのか。

今回は何の苦労もなく行程は進んだ。解せん。

更に30分後今度は東側の視界がひらけたスカ〜ンと朝日岳から金峰山。

甲武信ヶ岳が真正面に。雲取山も見えてるのかな。

あの北東のギザギザはなんだろうか。両神山…か。

南プス方向は雲が出てきた。

塩見〜北岳〜甲斐駒〜鋸岳。手前に瑞牆山。

頂上直下バイカオウレン増える。

川上村廻り目平ルート合流。ヨシあと一息だ。

ありゃ…呆気なく小川山頂上着。ちょうどお昼。予定通り。

日当たりの良い場所は、虻や蠅が翔んでいる。これじゃ御飯は無理。

それに眺めもよくないしなー。

風も当たらず虫も来ない場所を見付けて昼食を手早く済ませる。

往路は登り返しが殆どなかったから、復路は楽チンだな。

苔の緑が眼に染みるぜ。

あゝこの岩は何時から樹の根に抱かれているんだろう。

一度気が付くと水晶っぽい岩が露出してるのが、そこら中にあるのが分かる。

白の中に…

透明で。

尖ったやつが。

欲しいけど…我慢ガマン。

先程の展望場所まで戻って来た。

西の方角、雲が増えてきたなぁ。

帰りは意識してカメラ直ぐ出せるようにして、鳥撮モードで歩こう。

あ〜眼の前に。よしっ。大丈夫だ。準備万端だ。

ありゃ…なんでピンこない。オートフォーカスしっかりしろ。

えっ…なんでこの条件で撮れないはずないだろ。

いや、慌てるなチャンスはまだ続いてる。

…なんてこった。

やっぱりカメラおかしくなっちゃったのかな。

引いた状態なら大丈夫なんでズームが歪んでしまったのかも…。

気を取り直して。

コミヤマカタバミのエリアまで戻って来ましたよ。

あ…朝より開いてますね。

お〜こいつは綺麗だ。膝が濡れるけど、かまっちゃいられないね。

と、頭上から物凄くデカい鳥の鳴き声がする。

怒鳴られてるみたいだ。逆行空バレ枝被りだが、どうにか撮れないかな。

回り込んで枝の抜けを探して、

それにしてもズ〜〜〜ッと鳴いてるな。

帰宅後必死に検索…顔がカッコウぽい。

ジュウイチかしら。

渓流渡渉場所まで戻って来ました。

このコミヤマカタバミ花弁の赤い線がクッキリしてて綺麗だな。

こっちのは少し薄いけど、それも良し。一つとして同じ花が無いのが山野草の魅力だよねぇ。

おぉこれは鮮やか。すぐ近くに生えてて何でこんなに違うのか不思議。

コバイケイソウが沢山出ている。いかにも新緑って感じ。

キバナノコマノツメが何とかひとつ位咲いてないもんかなぁ…と、

キョロキョロ探してたらミヤマスミレがあった。

そうだよなぁ…でも、ミヤマスミレの色が好きだから嬉しい。

往路で最初に見付けたバイカオウレン。

思った通り少し日が陰って撮りやすくなってる。

よしよし。

ん…この苔…黄金色のが混ざってる。なんじゃらほい…帰ってから調べるぞ。

ところがドッコイ苔の世界を甘く見ていた…サッパリ見当つかない。

まぁ今後の課題と云うことで。

ありゃこの花コミヤマカタバミしては大きいな。

ミヤマカタバミかも。2種は混在するんだろか。

葉っぱで違いが分かるというんだけど…ん…どうなんだ。

こっちのはコミヤマカタバミで間違いないと思うが。

来る時も撮ったミヤマスミレ。これは朝の方が良かったかも。

え〜〜と又も難問だ。これは何…葉はチゴユリみたいだが。

おぉ〜これがタケシマランか。名前にランと付いてもユリ科なんだね。ヤッパしね。

よくぞ見落とさなかった。偉い。

するってぇと、そこへ、二度あることは三度あるの例え通り。

ルリビタキがぁ…

これだよ。後ろの樹にピンがきちゃったよ。

待てと言っても聞くはずもなく。

う〜んカメラ買い直そう。

ありゃ、今気が付いたけど、これルリビじゃないな。

メジロにしては大きかった…オオルリの雌…かな。やっぱメジロか。

この後急に右膝に痛みが…登りは大丈夫なのに下る時だけ痛い。

何とか富士見平小屋へ、へたり込む。

シャクナゲ眺めながら休憩。

よし。大丈夫だ。

最後に、瑞牆山がよく見える場所にシャクナゲ咲いていたから、

それを撮ってフィニッシュとしよう。

およそ9時間12キロの山行で御座いました。

扨、次は奥多摩方面だな。