春を待つように倖福(きみ)を探そう | 童話作家になればよかった

童話作家になればよかった

子供を連れて行った自然観察会に自らがハマり、
散歩ついでに始めた「自然観察写真」の紹介を中心に、
日頃感じたよしなし事を、きままに書きます。

3月11日。東日本大震災が起きてから13年。

国民的偉大なクリエーターと国民的アニメの主役声優の訃報が届く。

遺された者の悼む想いだけが、また今年も積み重なってゆく。

 

武田の杜へ。

青い鳥探し今季ラストチャンス。

あんなにあった積雪がきれいになくなっている。

先週見かけた場所へ一目散…居らんなぁ。

まぁ一周目から見つかる訳もないか。一段下の路も歩いてみる。

前回に見かけた辺りで立ち止まって見渡す。

メジロが飛んで来た。

先へは進まずここからスイッチバック。

やはり、この上の道沿いを重点的に歩こう。

二周目。やはり影も鳴声もない。

今日は天気がいいから明るのが苦手なルリビタキは山陰の方に居るのかも。

北側の路を覗いてみよう。

ヤマガラ、シジュウカラ、エナガが分岐点に居たので立ち止まると、

あらっそこにヒョッコリ現れた。

予想通り北側の薄暗い斜面を降りていく。

とても人が降りていけない場所で見失わないよう眺めるしかない。

もう一度上がって来て欲しいと祈るしかない。

あ〜来たきた。来てくれた。

ん〜でも、まだ遠いな。

もう少しなんだけど…ぁぁコッチ観てる。

また下に行っちゃった。こうなりゃ我慢比べだ。

おぉ少し近くに来てくれたけど枝が込み入ってて駄目だ。

お〜っ出てきた。

今季始めて満足出来る青い鳥が撮れたぞ。

やったぜぇ…やったぜぇ…やったぜぇ…やったぜぇ…

(北の国から87初恋風)

思ったより早く目的を達せられたので、気が楽になった。

また来年になっちゃうと想うけど、ありがとう。

足取りも心なしか軽くなった。後は運動優先。

樹々の隙間から金峰山がクッキリ見える。

八ヶ岳に甲斐駒、北アルプスの峰々も見えてるんだけど、

生憎見透せる隙間がない。

観察小屋の前ではコゲラが彼方でコツコツ此方でコツコツ。

なんかが眼の前を過って藪の中に飛び込んだ。羽に白い斑…ジョウビタキだった。

今季はジョウビさんにもナカナカ会えずにいた。

一歩近づいたら遠くへ飛んでった。

もう一度さっきルリビが居た処を眺めに行く。

小鳥たちが集結して賑やか。

シジュウカラと

ヤマガラ

メジロに、

エナガも混じってる。

前回も撮影したツグミが、手が届くほど近づいても、何かを見つめたまま動かない。

鳥には春が見えているんだろうか。

そこへヒラヒラと黒い蝶。

う〜んこの角度じゃ何か分からないな。ゆっくりそっと回り込んで…と。

少しせっかちなミヤマセセリであった。僕にも春が見えた気がして嬉しい。

行かねばならない用事があるので、お昼には帰途に就きたい。車に向かおう。

あぁ…また蝶が翔んでる。これは遠くからでも直ぐ判るやつだ。

やっぱりヒオドシチョウ。近づきすぎて飛ばしてしまったけど、

この子はきっと戻って来る…ホラね。

古来から蝶には亡くなった人の魂が乗ってると云うけれど、

きっと春を知らせに来てくれたのだな。

 

昨日は父の命日であった。