病院についた時の母は、
舌を支える筋力が落ちて、舌が喉を塞いで
ゴロゴロ喉を鳴らしながら、苦しそうに呼吸していて、
瞼を開ける筋力すらも落ちて、
片目は閉じてしまい、
かろうじて開いている左目を少し開いて私を見てくれました。
ママ、来たよ!
私が見える?わかる?
って聞いたら、片手を少し動かして
返事をしてくれました。
母はもう、話せない状態だったので、
私が、母への想いとか、
今までの事とか、
これから、元気になって一緒に帰って
ショッピングしたり、美味しい物を食べに行こうよ!なんて。私の願望も込めて
数時間、話をしていました。
時々、母が手を少し動かして返事をしてくれて、母と二人だけの、切ないけれど幸せな
数時間でした。
その後、母の指先が紫色に変わってきて、
呼吸が、大きく吸って吐く様に変化して…
苦しそうなので、母を呼びながら、
吸って~吐いて~を一緒に繰り返していました。
だんだん、私をじっと見ながら、
呼吸の間隔が長くなっていき、
私をおいていかないで!って言いながら、
最後に、吸って~
私だけが吸っていました。
母が旅立ってしまい、まだ、呆然自失の
状態でいます。
今、母と一緒に斎場にいますが、
今にも起き上がって、お喋りしてきそうな
母のお顔を、起きてくれないかな。って
見てしまいます。
今まで、母の頑張りを応援して下さり、
本当にありがとうございました。
私自身の気持ちの為にも、
もう少し、母の続きを書かせて下さい。