〇テンプテーションズ、60周年記念アルバム発売 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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〇テンプテーションズ、60周年記念アルバム発売

 

【Temptations 60th Anniversary Album “Temptations 60” Just Released】

 

60。

 

 

(本作・本文は約3000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ6分から3分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと10分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

 

 

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〇テンプテーションズ、60周年記念アルバム発売

 

【Temptations 60th Anniversary Album “Temptations 60” Just Released】

 

60。

 

アメリカR&B界最高峰のヴォーカル・グループ、テンプテーションズが初ヒット「ドリーム・カム・トゥルー」からちょうど60周年。これを記念してその名も『テンプテーションズ 60』というアルバムを、2022年1月28日発売した。アルバムとしては2018年5月発売の『オール・ザ・タイム』以来約3年8カ月ぶりのもの。

 

さっそく全曲を入手し聞いた。

 

全12曲だが、事前に下記リストで3のスモーキー・ロビンソンとの共演曲、さらに番組『ソウル・トゥ・ソウル』でも紹介したフォー・ラヴァーズ・オンリーが録音していた「コーリング・アウト・ユア・ネーム」、昨年でていた「ホエン・ウィ・アー・キング」以外の9曲が初めて聴く曲。

 

一言で言うと過去60年のテンプテーションズの歴史、その過去・現在・そして未来がひとつの点に繋がっているようなアルバムになっている。

 

たとえば、6曲目の「マイ・ホール・ワールド・ストップド・ウィズアウト・ユー」は、ちょっと50年代のストリート・コーナー・シンフォニー風であったり、1曲目の「レット・イット・レイン」はKスパークスというラッパーをフィーチャーして、完全に21世紀風、ヒップホップの要素をいれる。ノーマン・ウィットフィールド風味を感じさせるアレンジ曲もある。

 

驚いたのは、12曲目に収録した「カム・オン」。6分余の曲だが冒頭は今回のテンプスで唯一オリジナル・メンバーであるオーティス・ウィリアムスのナレーションから始まる。彼がその昔、オーティス&ディスタンツとして活動し録音した「カム・オン」を60年以上も経て、改めて録音しているのだ。いわば、彼らテンプテーションズの歴史の出発点となった曲をこのアルバムの最後にいれて、60周年を改めて祝っているわけだ。

 

また2曲目の「ホエン・ウィ・ワー・キングス」はまさに「俺たちがキングだったころ」というテンプスの自伝的歌詞を持った作品。これを「マイ・ガール」風の曲調にしている。

 

9曲目「コーリング・アウト・ユア・ネーム」は番組内で紹介したが、1993年、オーティス・ウィリアムスが発見したフォー・ラヴァーズ・オンリーと言うヴォーカル・グループで録音した曲。オーティスも曲作りにはいっているが、このフォー・ラヴァーズ・オンリーのメンバーの一人がテリー・ウィークスといい、その後、1997年にテンプテーションズのメンバーとなり、現在もメンバーとなっている人物だ。それを逆カヴァーという形で再録した。(このフォー・ラヴァーズ・オンリーの件はゴスペラーズ村上てつやさんから情報をいただきました。大感謝です)

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=zryC9NiiFzo

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=si-DpsptK58

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=GgmLCoQ-5fM

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=wIxVBRT1gfc

 

テリーたちは、元々ハリウッド・ブルヴァ―ド(歩道)で、たまたまテンプスのオーティスたちを見かけ、声をかけ、「僕たちはヴォーカル・グループなんです、聞いてください」と無理やりアカペラでその場で歌い、それが功を奏し「後日事務所に来い」と言われ、行き、契約にいたるという夢物語を実現化した。ただ彼ら、フォー・ラヴァーズ・オンリーはアルバム1枚で大ヒットが生まれず、自然解散したが、テリーはなんと、そのあこがれのテンプスのメンバーとなった。

 

このアルバムでのリード・シンガーは、そのテリー・ウィークスとほんの少し前にグループ入りしたが現在は脱退したマリオ・コルビーノ。そのマリオに変わって加入したのが、トニー・グラントだ。

 

トニーはノース・キャロライナ州出身の54歳。90年代後期にでてきたヴォーカル・グループ、アズイエット(AzYet)のメンバーだった人物。その後、舞台などで活躍。タイラー・ペリーが手掛けた『ホワイ・ディド・アイ・ゲット・マリード』『ラヴ・エイント・サポーズド・トゥ・ハート』などに出演していた。

 

アズ・イエットというグループでアルバムを3枚出している。ただし、トニー入りは1枚。トニーはその後2007年10月に1枚ソロをだした。それなりの実績があるシンガーだ。ただ本作には実質的にはほとんど入っていないようだ。

 

現在のテンプスのメンバーは、

 

オーティス・ウィリアムス、(1941年10月30日アラバマ州生まれ)80歳=オリジナル創始メンバー

ロン・タイソン、(1948年2月8日フィラデルフィア生まれ) 73歳

テリー・ウィークス(1963年12月23日アラバマ州バーミングハム生まれ) 58歳

ウィリー・グリーン・ジュニア、(1955年8月28日アラバマ州バーミングハム生まれ) 66歳

最新メンバー トニー・グラント (1967年10月22日生まれ、ノース・キャロライナ生まれ) 54歳

 

つい先日まで、コルビーノがメンバーだったが、最近のツアーには帯同せず、2021年12月にトニー・グラントがメンバー入りした。トニーは、テンプテーションズの通算26人目のメンバーだという

 

なにより、60年という長きにわたってひとつのブランド「テンプテーションズ」を背負って歌い続けているオーティス・ウィリアムスの継続の力に改めてリスペクトだ。

 

そして、5人の手を重ねたジャケット・デザインはその60年歴史の重み、その絆の強さを表しているかのようだ。

 

Temptations : 60

 

1  Let It Reign [feat. K. Sparks]           2:43

2  When We Were Kings          4:51     

3  Is It Gonna Be Yes Or No [feat. Smokey Robinson] 4:11      

4  Time For The People           5:24     

5  Elevator Eyes          4:07     

6  My Whole World Stopped Without You        4:04     

7  You Don’t Know Your Woman (Like I Do)    4:00     

8  How Do You Spell Love        4:09     

9  Calling Out Your Name       5:33     

10  I Want It Right Now          4:21     

11  Breaking My Back             4:04     

12  Come On   6:12     

 

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■ブロードウェイ・ミュージカルはいったん終了~全米ツアーへ

 

また、テンプテーションズの栄枯盛衰を描いたブロードウェイ・ミュージカル『エイント・トゥ・プラウド:ザ・ライフ・アンド・タイムズ・オブ・ザ・テンプテーションズ』は、秋から再開していたが、2022年1月16日で終了している。ただその後、全米ツアーに出る予定だ。

 

■『ソウル・トゥ・ソウル』、『ソウル・ミュージック2』でテンプテーションズ大特集

 

なお、毎週ソウル・ミュージックの過去現在未来を繋いでご紹介している『AOR/ソウル・トゥ・ソウル』(毎週火曜日20時から20時55分まで、JFN各局で生放送、DJユキ・ラインハート、レギュラー・ゲスト吉岡正晴)の2月のミニ特集でこのテンプテーションズを取り上げる。次週2月1日放送回では、この『60』のアルバムを中心にご紹介する予定。

 

同じくNHK-FMの『ソウル・ミュージック2』(DJ村上てつや)でも、すでに1月末から2月末まで、テンプテーションズ大特集を行っている。

 

初ヒットから60周年を迎えて、今年はテンプテーションズにちょっとした熱い視線が集まりそうだ。

 

 

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