〇「マイケル・ジャクソンのメッセージ〜鏡の中の自分から始めよう~」イヴェントレポート
【Report On Michael Jackson’s Message : Let’s Start With Yourself In The Mirror】
鏡。
先日(2019年1月23日・水曜)東京都中央区のイヴェント・スペースで行われた『マイケル・ジャクソンのメッセージ〜鏡の中の自分から始めよう~』の模様を、主催者の斎藤さんがレポートにしてくれた。わかりやすいので、そのまま許可をもらい掲載する。
大西つねきさん (トークショー前)
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No Laugh No Life -好きなことをする会-
2月27日 19:29 ·
「2019.1.23 マイケル・ジャクソンのメッセージ〜鏡の中の自分から始めよう~」
【イベント後記】
約8年振りとなる吉岡正晴氏(以下吉岡さん)と大西つねき氏(以下大西さん)によるマイケル・ジャクソン(以下マイケル)対談。
数ある名曲の中から下記の8曲に選定され、90分というとても限られた時間の中大変濃ゆいお話をしていただきました。そんな貴重なお話を議事録的に残しておきます。
・Beat It
・Thriller
・Black or White
・They don’t care about us
・Money
・Earth Song
・Man In The Mirror
・Cry
■オープニングトーク
・大西さんがマイケルの日本語訳を始めたのは2009年10月、誤訳の多い曲の日本語訳を10曲ほど発表、その後様々な声があり2011年までの間に最終的に86曲を和訳
・86曲の和訳を終了した時点で吉岡さんと大西さんのトークイベントが開催される
・今年は2009年6月25日にマイケルが亡くなって10年、今年は様々なマイケルに関連したイベントが開催されると予想される
・サンダンス映画祭でマイケルのドキュメンタリー映画が上映される(2/24現在上映済)※この映画の内容は私個人にとって大変卑劣であり今このような映画を製作する関係者に対して憤りと悲しみを感じずにはいられません
・大西さんが政治活動を始めた大きなきっかけのひとつがマイケルの曲を和訳したこと、メッセージのパワーがすごい、自身に及ぼす影響がすごかった
・大西つねき著「私が総理大臣ならこうする」は日本から世界を変えよう、マイケルが持っていたようなビジョンを日本から実現するには具体的にどうするかというようなことも書かれている
・アマゾン問題
・マイケルと吉岡さんの2ショット写真が映し出される。マイケルは赤のサマーセーター、吉岡さんは赤のTシャツ姿というなんとも奇跡的な赤の偶然。この日は大変暑い日で人々は夏の装いの中、ひとりだけ季節外れのサマーセーターを着ていたマイケルは吉岡さんに「僕は太陽にあたっちゃいけないんだ」と話した。その後10年程経って、マイケルが尋常性白斑という病気を患っていたということを知り当時のマイケルの言葉に納得した。
■Beat It
旧:暴力ソング、Beat Itは「ぶちのめせ」と訳されていた
新:巻き込まれずに逃げろ!
・The Knackの「My Sharona」みたいな曲を作りたいということで作られた曲
・クインシー・ジョーンズがプロデュースした2枚目のアルバム『THRILLER』の収録曲
・クインシーはジャズ、ディスコ、ソウル寄り、マイケルはこれらのジャンルにとどまらずロックなど様々なジャンルを柔軟に取り入れた
・初期の曲はそこまでメッセージ性の強い曲を書いてはいなかった
・「THRILLER」あたりからメッセージ性が強くなってきた
■Thriller
・実はラブソング
・最初はゾンビというビジュアルからもホラー色満点だが、後半から「電話番号を変えない限りはね」「ゾクゾクさせてあげるよ」という歌詞が登場、あれ?何か様子が?変わってきたぞ
・これはラブソングだったんだ
・ゾンビという輪郭があって言葉をはめていったのかな
■Black or White
・人種問題について
・「もし君がぼくの彼女のことを考えていても君が黒人か白人かなんて関係ないことさ」ってどういう意味?
・上の歌詞の意味はマイケルが白人の彼女とデートしていたと推測すると理解できてくる
・面白い表現をしているなと感じるのは、黒人の男性と白人の女性の組み合わせにおかしいというようなイチャモンをつけてきた人に対して「君がどっちかなんて関係ないよ」と、相手の思考の上を言っているのではないか(話題を君にすり替えた?)
・大事なのは人と人との愛であって黒とか白とか全然関係ないじゃない
・ショートフィルムでは様々な人種の方がモーフィングのシーンで登場する※この中にはマイケルのバックダンサーとして活躍した唯一の日本人ユーコ・スミダ・ジャクソンさんも出演している
・人種問題は普遍的って言えば普遍的、当たり前っちゃ当たり前だけど、マイケルはとても大切なことを変わることなく訴え続けていた
■They Don’t Care About Us
・究極の怒りソング
・この時期マイケルはメディアからの執拗な攻撃、誹謗中傷にあっていた
・マイケルは言いたいことは曲に全部込めているから曲を聞いてくださいと言っていた
・周りに味方がひとりもいないという心境が窺える
・自分自身の気持ちやメッセージを楽曲に込める手法がここでだいぶ熟練している、ショートフィルムを見ているだけで怒りが伝わってくるのはすごい
・曲をつくる時点でビジュアル(ライブ、ショートフィルム等)も全てイメージしていた
・一字一句向き合うと言葉のエネルギーがすごい
■Money
・お金の発行の仕組みを知るとお金でおかしくなることがわかる
・とても凄いこと(大胆なこと)を言っている
・お金を必死に集めて競争に勝てないと生き残れない仕組み
・性善説に立っていうと人は善であるが、それを凌駕してお金が人の判断を下してしまう
・お金の発行の仕組みを変えれば同じお金でも使われ方や人々の求め方が変わってくる
・どうやってお金の発行の仕組みを変えるか
■Earth Song
・マイケルの曲の中で3大メッセージソング
・当時もそうだったが今見てもとても身につまされる曲
・今は生産して消費しないと続かない経済
・人類が地球を虐めている、地球が泣いているということを声高に言っている
・意識を変えてターニングポイントにしなきゃ、、、でもポイントにならず今にいたる
・2011年アル・ゴアが地球温暖化とか環境問題に警鐘を鳴らしていた
・この曲のリリースが23年前、人類は反省できていない、様々なきっかけがあったにも関わらずまだ変われてない
・2009年上映された映画「THIS IS IT」でマイケルが語った「4年以内になんとかしなきゃいけない」というメッセージ、結果的にこの言葉が遺言になってしまったけど今でも何のことかわからない
■イエローベスト運動
・イエローベスト運動とは燃料税の増税の怒りを発端としてフランスで始まった政府への抗議活動
・今年くらいから大きく動き出すんじゃないかと
・年明けに収束したように見えたが、暴力性を抑えた活動に切り替えて、実はどんどん人が増えている、ここからが本番なのではないか
・実は燃料税とかマクロン政権への怒りというような小さなことではないのではないか
・これまで二大政党制だったフランスがこの二政党ではないマクロンを大統領に選ぶという大きな政権交代があったが、何も変わらなかった
・問題は政権とか政治家じゃないのではないか、金融経済の仕組みとか金融資本主義とか、
金持ちが金を儲け続けるとか、資本家が利益を上げ続けるとか、労働者が安く使われて消費者として高く買わされ続ける、その仕組み自体がおかしいと、ということに矛先が向き始めているらしい
・何かが根本的におかしいんじゃないかと、格差とか貧困に声を上げている、金儲けのために不要なものや安くすぐ壊れるようなものを作って消費させられ安いものを買わされ、お金のゲームのためにやっている、そういったことに気づき問い始めているのではないか
・この運動はどんどんひろがりベルギー、イギリス、台湾、カナダ等でも始まっている
・フランス革命と似ている
・本当の原因に気づくには時間がかかる、知識と理解を得る必要がある
・革命を経て今にいたるフランスやイギリスに比べれば日本は周回遅れではあるが気づいたら行動をおこせると思う、違う方法で、そのために大西さんの著書がある
・根本的な意識改革が必要
・意識レベルは変わりはじめている、次はどう行動をおこすか
・マイケルのメッセージは今発芽する時期なのかも
・マイケルの撒いた種は確実に育っている、大西さんのような人が出てきたのがその証
・歌詞がメロディーにのって人々に100倍になって伝わる、ダンスや映像が加わることで伝わる力は更に加速する、実はこれらが伝えたいメッセージの邪魔になっている、もしかしてマイケルはそんなジレンマを抱えていたのかな。。。
■Man In The Mirror
・ライブの最後はこの曲、きっとマイケルが一番伝えたかったメッセージ
・大西さんがMAKE THAT CHANGEの和訳を「その変化を起こすんだ」から「君から変わるんだ」に変えたことについて、自身相当悩んだ結果、自分がマイケルに言われたと感じたことが「君から変わるんだ」だった
・自分から変われ、鏡の中の自分から変えなきゃいけない、変えられるのは自分だけというのは究極の真理
・世界を変えるには自分から変わるしかない、自分が変わらないと何も変わらない、人は変えられない、支配できない、人の心を変えたりすることは論外
・フェア党(個人の心の自由)の理念とも合致する
・オバマ政権はなんとなく表見はいいかもしれないが空爆の量はすごかったし実際やってることはどうなのか冷静に見る必要がある
・トランプ政権は全く支離滅裂にみえるけど裏でいろんな人が綱引きしてると考えると行動も理解できなくもない
・ひとりひとりが自分から変わることができたら必ずいい世の中になる
■Cry
・ショートフィルムが素晴らしい
・生きてる私たちが行動を起こさなければ
・それぞれが選ばれし者たち
・自分が選ばれし者と思ったら行動すればいい
・思い込まなきゃ何もできない
【イベントを終えて】
内容の濃さと散らばった思いをまとめるのに予想以上に時間がかかってしまいました。。。
マイケルが亡くなってもうすぐ10年。
マイケルの遺してくれたメッセージは道しるべ。
1曲を解説するのも数時間要するであろうマイケルの歌詞を8曲もやってしまう!?
トーク内容は事前に細かいことは決めず当日のお客さんの反応や降りてくる感覚でということだったので、私自信も当日のお楽しみでした。
始まってみたら、歌詞の解説以外にも吉岡さんとマイケルの対面秘話だったりイエローベスト運動からの大西さんの政治団体フェア党のお話だったり、なんとも盛りだくさんの構成でした。あの出来事は本当に90分だったのか何とも疑わしいです。。。
改めて吉岡さんと大西さんのフィルターを通して入ってくるマイケルのメッセージは丸まっていた背筋を伸ばしてくれるものでした。
マイケルの言葉は心をぐさぐさ刺してくる。そのくせ自分を肯定させてもくれる。
時代が変わっているのにその時々の今の問題に当てはまる。
わたしたちが同じ問題を抱えているという現実もあるのだけど、それはきっと真理だから。
そしてその真理を一番良くわかっているのが子どもたちだよと、マイケルが教えてくれたように感じて仕方ないのです。
それは私にとってとても明解でこれ以上のない答えでした。
話は変わってオバマとトランプの話はとても興味深かったです。
素晴らしいと伝えられているけど本当に素晴らしいの?
とんでもないと伝えられているけど本当にそおなの?
テレビでは偏ったニュースが垂れ流されています。幸いインターネットのおかげで見たい情報は自分で得ることができます。(それでもまだ残念ながらテレビの効果は絶大)
真実にたどりつけるかはわからないけど、好奇心持って、疑問を持って、自分の脳みそで斜めから後ろからあらゆる角度から考える人でいたいなと思います。
先日、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設に関する県民投票があり、そこで改めて民意が示されました。
沖縄は同じ屋根の下に暮らす家族の一員です。
原発を背負ってくれている北海道、青森、宮城、福島、茨城、新潟、静岡、石川、福井、島根、愛媛、佐賀、鹿児島も。
遠くのお話ではないのですよね。
シリアのことや戦争の絶えない国の現状もわたしは知りたいです。
それを伝えようとしてくれる人の行動を自己責任とは思えないです。
自分から変えることができれば世の中が変えることができる。
マイケルの蒔いた種が花開く瞬間を見るために、私も「選ばれし者」と思い込んで行動を続けたいと思います。
じつはこれ全く文章がまとまらず何度も書き直して、文才のなさを痛感。。。
うまいことまとめたかったのですが、いつまでかかるかわからないのでここらへんでアップします。
大変長いことお付き合い下さりありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしてます。
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以上、ここまで齊藤さんのレポートでした。
レポートはこちらのフェイスブック・ページに掲載されています。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=420073818728473&id=386850895384099&__tn__=K-R
齊藤さん、ありがとうございました。
左から主催者齊藤さん、この日見に来てくれたホームメイド家族のクロさん、吉岡、大西さん
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大西つねき著
私が総理大臣ならこうする 日本と世界の新世紀ビジョン 単行本 – 2018/12/15
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