◎デイヴィッド・T&ジェームズ・ギャドソン~半世紀を超える友の共演
【David T. Walker Brought James Gadson To His Show】
盟友。
ギター・レジェンド、デイヴィッド・Tとドラムス・レジェンド、ジェームズはお互い1960年代からの知り合い。LAのレコーディング・スタジオで、ライヴで、お互いよく顔をあわせていて旧知の盟友同士だ。
2007年にデイヴィッドが自身名義で初来日したときのドラマーは、ウンドグ・レオン・チャンスラーだった。昨年(2018年)1月の公演もそうだった。10年以上にわたり、デイヴィッドの屋台骨を支えてきたチャンスラーだが、それから1か月も経たぬうちに訃報が飛び込み、本当に驚いた。
そして今年のデイヴィッドのライヴには、なんとドラムスにジェームズが参加することになった。
2007年以来、デイヴィッドのライヴはすっかり安定の定番になっている。今回もまさにその超安定なのだが、やはり、ドラムスと言う基盤がジェームズに変わったので、そこは大きな違いだ。
僕は前から感じていたが、デイヴィッドのギターにはジェームズのドラムスのほうがあうような気がする。ウンドゥグももちろん素晴らしいドラマーなのだが、主人公との相性という意味だ。
デイヴィッドのライヴは、いつもそうだが、ソウル・ギターの神髄のようなものを感じさせる。ジャズというよりソウルだ。でも、ジャズの要素ももちろん多い。だが、ソウルだ。(笑) そしてこの約80分、観客はそのギターの音色にたっぷりと酔いしれる。この気持ちよさが朝まで続けばいいのにと思わせられる。熟練だからか、奏者が大人だからなのか。デイヴィッドのようなミュージシャンを見ていると、スポーツ選手と違って、本当に生涯いつまでも現役ミュージシャンでいられるのだなと痛感する。
左からマサ小浜、デイヴィッド、吉岡
左から吉岡、マサ小浜、ジェームズ、ガッツ中沢信栄
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復活。
ジェームズと久しぶりに会って話をしたが、昨年から今年にかけて体調を崩し、3か月ほど入退院を繰り返していた、という。インフルエンザのようなものにかかったそうだ。今も万全ではないが、だが旅に出てプレイはできるようになった。
僕はジェームズの主役を立てる一歩引いたドラミングが大好きだ。だから、デイヴィッドにすごく合う。
そして、彼のドラムスの周辺にはヴォーカル・マイクはなかった。デイヴィッドのライヴだから、彼は一切歌わないのだ。そのあたりが奥ゆかしいというか、セッション・ミュージシャンなら当然なのかもしれないが、彼らしいというか。
ばったり会った沼澤尚さんに「(ファーストの)頭から見てたんですか」と聞いたら、なんと、今回の東京部分の「ジェームズのローディーなんです! だから、昼のサウンドチェックから。僕がチューニングとか、彼用にやってるんです」と答えた。
「えっ、ジェームズってチューニング、人に任せるんですか?」と驚いたら、沼澤さん曰く「僕は(人には)やらせませんけど。(笑) 自分でやります。でも今回は、任されています。ライヴ中も横にいて、何か呼ばれたら、すぐに飛んでいけるように待機してます」とのこと。「いや、何かある前に、飛んでいきます」。ファースト終わった後も、照明が不均衡に当たるので、微妙に音がずれてくるそうだ。それで、またそこで微調整をするという。なかなか大変な仕事だ。
今回はまた、マサ小浜さんと一緒に見に行ったのだが、ライヴにはガッツやペコさん、川畑さんご一行さまといったソウル関係者が多数来ていた。
マサさん、沼澤さんとの談義がおもしろすぎた。機会あればどこかで書こう。沼澤さんが『ソウル・サーチン・ラウンジ(第12回)』に来てくれたとき(2016年9月)、マサさんも客席にいて、沼澤さんの話がおもしろすぎた、という話でまた盛り上がった。
左からジェームズ・ギャドソン、ジェフ・コレラ、沼澤尚、吉岡
そのときの様子。
「ソウル・サーチン・ラウンジ12回」~沼澤尚さん、おもしろすぎる話続く
2016年09月24日(土)
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デイヴィッドのライヴは、このあと2019年3月8日(金)ビルボードライブ大阪で。
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11293&shop=2
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(過去記事一覧)
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詳細レポートは、デイヴィッドTの公式日本版サイトのシュー・ウエヤマさんのもの。
http://davidtwalker.jp/liveinjapan2018.html
一部ライヴ映像。
https://www.facebook.com/MrDavidTWalker/videos/1993774440649779/
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■セットリスト
Setlist : David T. Walker : March 5, 2019 @Billboard Live Tokyo
[ ] denotes original artists, otherwise originals
Show started 18:32
01. Eleanor Rugby [Beatles]
02. Going Up
03. (Intro) I Want You Back – Never Can Say Goodbye [The Jackson Five]
04. (Intro) If You Want Me To Stay [Sly & The Family Stone] – You’ll Never Find Another Love Like Mine [Lou Rawls] – Love’s Theme [Love Unlimited Orch]
05. Inner City Blues [Marvin Gaye] – What’s Going On [Marvin Gaye]
06. Thoughts
07. Ahimsa
08. Loving You [Minnie Riperton]
09. Global Mindfulness
Enc. Soul Food Café
Show ended 20:05
Members
David T. Walker (Guitar)
Byron “Psycho Bass” Miller (Bass)
Jeff Colella (Piano, Keyboards)
James Gadson (Drums)
ミュージック・フォー・ユア・ハート 〜ベスト・オブ・デヴィッド・T.ウォーカー〜
デヴィッド・T.ウォーカー
Universal Music =music= (2017-10-10)
Thoughts
デイヴィッド・T.ウォーカー
UNIVERSAL J(P)(M) (2008-11-05)
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ENT>MUSIC>LIVE>Walker, David T.
ENT>MUSIC>LIVE>Gadson, James
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