【Quincy Jones Said “No More Music Industry”】
音楽業界。
「ミュージック・インダストリー（音楽業界）など、もはやない。今（アーティストが）450万枚のCDを売ればヒットというが、昔(1980年代)は毎週それくらい売れていた。今は、誰も音楽からお金を取れない」と巨匠クインシー・ジョーンズがアメリカの「フォーチューン・電子版」2015年7月1日付けのインタヴューで答えた。
文章の書き出しがしゃれている。「アップルとテイラー・スイフト（問題）、いや、ムーグ・シンセサイザーが誕生する以前から、クインシー・ジョーンズはいた」
現在、ジョーンズはインターネットで音楽を教えることができる「プレイグラウンド・セッションズ」というプログラムに力をいれている。
http://www.playgroundsessions.com/
たぶん、これを宣伝するために受けたインタヴューなのだろうが、さすがに重鎮、いろいろと示唆に富んだ発言が出てくる。
最初の質問、現状の音楽業界は50年前と比べて良くなっていますか、悪くなっていますか、に、いきなり、「ねえ、音楽業界はないよ、世界中どこでも90％（の音楽）は、海賊版だよ」と答える。「（音楽業界のイヴェント」『サウス・バイ・サウスウェスト』には1900人以上のミュージシャンたちが来るが、ファンはどこへ行けばいいかわからない。ミュージシャンはアルバムを出せない、誰ももはやアルバムを買わないからだ」とシヴィアで正しい現状認識。
「音楽には12の音階しかない。それで、ベートーヴェンからボ・ディドリーまで、みんなそれだけで作られている。プレイグラウンド・セッションズはそれを教える完璧なプラットフォームなんだ」
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プレイグラウンド・セッションズは、ヤマハが協力してインターネットを使い、一日24時間音楽を学ぶことができるシステム。自分の好きな曲をプレイする練習に使う。
クインシー・ジョーンズの宣伝ＣＭ（動画＝1分50分）
https://www.youtube.com/watch?v=jLGJRpvxs7U
2013年2月にスタートし、コストは9.99USドルから。
手元のキーボードなどをネットにつなぎ、音楽理論からプレイスタイルなどまでを学べる。
ちなみに、このようなインターネットを使った音楽を学ぶシステムとしては、ほかに、icanmusic、InstrumentChamp、Musiah, Synthesia などがある。
オリジナル記事
http://fortune.com/2015/07/01/quincy-jones-music-qa/
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音楽業界。
御大クインシーが言う「音楽業界はもはやない」というのは、ある意味で正しいと思う。CDは売れないし、ライヴも人が来ない。CDが売れ、ライヴに人が来るのはほんの一握りの人気アーティストだけ。ただ一方で、音楽をやりたい、音楽を聴きたい、触れたいと思う人は昔より増えているような気がしている。しかし、その人たちが音楽に正しくお金を払うかは別問題だ。
しかし、そんなことを言っていても、暗くなるばかりなので、こう考えてみよう。(笑)
完全にこの業界も二極化しているということだ。だから音楽で食べていけるというのは、大多数のひとにとって大変なことなのは事実。ただ、音楽をやっていて、そこそこのアルバムを作れ、そこそこの動員ができれば、よし、とするということではないか。そして、それを継続していくことで、ひょんなことから大きくブレイクすることができる。
結局、自分が信じることをやって、自分が好きなことをやって、そこそこの生活ができればそれでよし、とする、ということではないだろうか。
ENT>NEWS>Jones, Quincy
ENT>MUSIC>Playground Sessions
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