◆ソウル・サーチンいろいろ～ネーサン・イースト、マイク・チャンピオン

◆ ソウル・サーチンいろいろ～ネーサン・イースト、マイク・チャンピオン

【Interviews: Nathan East, Mike Champion etc.】

取材。

このところ、インタヴューが続いた。何度か内容をご紹介しているリー・ダニエルズ（映画『大統領の執事の涙(The Butler)』の監督）、ニック・ウェスト、マクサン・ルイス、ネーサン・イースト、そして、マイク・チャンピオン。ニック、リーはすでに「ソウル・サーチン・レイディオ」でご紹介したが、残る3人はこれから順次ご紹介する予定。

マクサンは、ティナ・ターナーがいたアイク・アンド・ティナ・ターナーのバック・コーラス・グループ、アイケッツから始まり、ボビー・ブルー・ブランドのコーラスになり、その後知り合ったアンドレ・ルイスとともにグループ「マクサン」に参加。その後アンドレが作る「マンドレ」にも参加。マンドレのフルヘルメットのヴィジュアル・イメージはダフトパンクに影響を与えた。というよりも、ダフトパンクがコピーした。マクサンは1980年代にはいって日本にやってきて、日本の多くのミュージシャンたちのバックコーラスを担当した。最近の『バックコーラスの歌姫たち』にもちょっとだがでている。

ネーサン・イーストは、1972年頃、16歳でバリー・ホワイトのバンドに入り、プロとしてスタート。バリーの作品にはレコーディングでも参加。けっこういろんなヒット曲でベースをプレイしているという。「アリー・マイ・ラヴ」などでも有名になった「ユーアー・ザ・ファースト、ザ・ラスト、マイ・エヴリシング」や、あの頃のヒットは多数プレイしている。だが、バリーは自身のサウンドの秘密が他に漏れることを嫌い、ミュージシャンの名前をアルバムにクレジットをいれなかったそうだ。ドラマーのエド・グリーン、ギターのデイヴィッド・Ｔ、レイ・パーカーなどもプレイしているという。また、仕事をしながら、大学で音楽理論などを改めて学び、さらにスタジオ、ツアーなどで活躍。最近では、フィル・コリンズ、エリック・クラプトンとのツアーが有名。ダフトパンクの「ゲット・ラッキー」でベースをプレイしているのもネーサン・イーストその人だ。

来月(2014年3月19日)58年の人生にして初めての自身のソロ・アルバム、その名も『ネーサン・イースト』を出す。ここには、エリック・クラプトン、スティー・ワンダー、マイケル・マクドナルドなど錚々たるメンバーが参加。また、2013年12月急逝したリッキー・ロウソンがほぼすべてでドラムスを担当、リッキーへトリビュートするアルバムになっている。ほぼ同時期に、自身で書いた自伝、さらにメイキング映像を含めたDVDもリリースされるという。

Nathan East : Making Of Nathan East
最新作の録音の様子の一部
http://www.youtube.com/watch?v=LqdGLGlx5_4

Nathan East – Daft Funk　ネーサンの最新作に収録される「ダフト・ファンク」という曲。（音源のみ）

http://www.youtube.com/watch?v=spn_n7TWFbo

ちょうど、2014年4月には、ネーサンの仲間でもあるハーヴィー・メイソンが久しぶりに新作をリリース。どちらも大いにもりあがりそうだ。

そして、マイク・チャンピオンはオーストラリア出身のネオ・ソウル・シンガー、昨年アルバム『ヤング・ボーイ、オールド・ソウル』をリリース。そのプロモーションも兼ねて初来日。ラジオ用IDをもらいながら、話を聞いた。ディアンジェロ、マックスウェル、ドゥエレイ、エリカ・バドゥーなどのネオ・ソウルからマーヴィン・ゲイなどのシンガーに影響を受けたシンガー。マイク・チャンピオンは本名、両親が南アフリカから移住してきて、オーストラリアで生まれた。南アにはかつて「アパルトヘイト」という人種隔離政策があったが、その中で人種を三つにわけていたという。「ブラック」「カラード」「白人」だという。「ブラック」は元々南アに住む黒人で、マイクは若干血が混ざっているので「カラード」だという。もちろん、今はこの３つの分け方は表向きはなくなっているが、根強くその人種差別は残っている。学生時代に南アには一度だけ行ったことがあるが、また訪れてみたいという。南アのアーティストで、ミカサ(MICASA)というグループがすごくいいよ、と推薦され、ユーチューブを見せてくれた。これはなかなかよかった。

Mike Champion - Luv Mathematics Official Video (Best Viewed in 720pHD)
http://www.youtube.com/watch?v=nmiIehQvcvo

MI CASA - Jika [Official Music Video]
南アで活躍するミカサ。白人のリード・シンガーは、ポルトガル出身。ネオ・ソウル・ハウス、とマイクは紹介してくれた。

http://youtu.be/BaYV5bkRGIY

どのインタヴューもそれぞれおもしろかったので、ゆっくり文字起こしをしつつ、番組やブログでおいおいご紹介していきます。お楽しみに。

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