◎コン・ファンク・シャン:『水戸黄門』的普遍の魅力 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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◎コン・ファンク・シャン:『水戸黄門』的普遍の魅力

【Con Funk Shun: Most Exciting Fun Fun Fun-ky Band 】

リアル。

リアル・ミュージシャンによるリアル・ミュージック。生身のミュージシャンが本当に楽器を演奏し歌う。そして、なにより徹底的にお客さんを楽しませ、そこにいる間だけはすべてを忘れさせ楽しさの極地にいざなう。そんな当たり前のエンタテインメント・パーティー・バンド、それが40年以上同じようなことを日夜続けているコン・ファンク・シャンだ。ちょうど2年ぶりの来日。

フェルトン(リーダー、トロンボーン、ヴォーカル)が「マイ・オバマ・イズ・ウィナー」と叫ぶ。ちょうどオバマの再選が決まった日だった。

キーボード、ドラムス、パーカッションが舞台後方を押さえ、前方に赤いおそろいのジャンプ・スーツ風のユニフォームで5人が勢ぞろい。ホーン3人とギターにベースだ。歌い、吹き、プレイし、踊る。体すべてを使ってのパフォーマンス。ファンクの汗が飛び散る。なにしろ、この3管(トランペット、サックス、トロンボーン)の存在は圧巻。それだけでファンクっぽくなる。

4曲目「レット・ミー・プット…」では、曲のブレイクで一斉に前方メンバーがひざまずく。ダンス・テンポの曲ではちょっとした振り付けがついている。見ていて楽しい。

バラードの「ベイビー・アイム・フックド」の最後で、ワン・ブレイクして曲のエンディングにいくところがある。ずっと印象的なファルセットで歌ってきたフェルトンは、ブレイクした瞬間、「ちょっと待って」と日本語で言いながら間を取る。すると間髪をいれず、「まってるよ~~!」と、あの声のでかい、1キロ先からでも存在がわかるDJアトムの掛け声が入った。プロの合いの手打ちだな。(笑) 

今回は、新曲を用意して披露した。下記セットリストで「セグウェイ・ファンク」と「タブー」だ。前者はちょっとアースのホーン・セクションのようなかっこいい曲。後者はちょっとビートの強いバラード曲だ。この新作は、『サウンド・オブ・グロウン・マン(The Sound Of Grown Man)』というもので、2013年には出ると予告しているのだが、しばらく前のユーチューブなどでは、2011年の段階で2012年に出るとも言っていた。(笑) 

この日はマイケル・クーパーのソロ曲がなかった。ライヴ後彼とちらっと話したら、「ほら、セットは70分だろ。たくさんの曲があるから、落ちちゃうこともあるんだよ。たくさんやるべき曲があるからね」と解説。

最後のアンコールは、お客さんに意見を聴きながら決めるようだ。この日は、「ラヴ・トレイン」だった。何度見ても楽しい。同じっちゃ同じなんだが、毎回結局見に来るのは、日本人が『水戸黄門』を毎週見るのと一緒じゃないだろうか。

ライヴ後は気軽にサイン会。メンバーはみんな気さく。

■ 過去関連記事

コン・ファンク・シャン、4年連続でコットン・クラブに登場
2010年10月17日(日)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10678468785.html

2009年08月01日(土)
コン・ファンク・シャンもマイケル・ジャクソンへ捧げる
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10311569388.html

March 25, 2008
Con Funk Shun Live At Cotton Club
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080325.html
2008年ライヴ評。

January 11, 2007
Con Funk Shun Live:Band Is So Tight
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200701/2007_01_11.html
2007年ライヴ評。

January 14, 2007
Con Funk Shun: California 1 Is Number 1
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200701/2007_01_14.html
「カリフォルニア1」は、別名パシフィック・コースト・ハイウェイ、州道1号線。

January 19, 2007
Con Funk Shun: Came To Japan 8 Times
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200701/2007_01_19.html
コン・ファンク・シャン来日履歴研究。

■ ベスト

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■ メンバー
Members

Michael Cooper (vo,g),
Felton Pilate (vo,tb),
Karl Fuller (tp,vo),
Ronald Moton (sax,vo),
Kurt “KC” Clayton (key,vo),
Eric “EQ” Young (b,vo),
Brian Collier (ds),
Dale Chung (per)

■ セットリスト
Setlist : Con Funk Shun @ Cotton Club, November 07, 2012

Show started 21:08
01. Intro
02. Candy
03. Love Shine
04. Seg Way Funk (new)
05. Shake And Dance With Me
06. Let Me Put Love On Your Mind (Felton on falsetto vocal)
07. California 1
08. Got To Be Enough
09. Baby I’m Hooked (Felton on falsetto vocal) (introducing members)
10. By Your Side
11. Taboo (new)
12. Chase Me
13. Too Tight – (Old School Hit Medley) – Dazz – Give It To Me Baby – For The Love Of Money – Skin Tight – Slide- Bad Boy – Too Tight
13. Ffun
Enc. Love’s Train
Show ended 22:17

(2012年11月07日水曜、丸の内コットン・クラブ=コン・ファンク・シャン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Con Funk Shun
2012-