●ホイットニー葬儀 ~ 歴史的な全世界生中継 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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●ホイットニー葬儀~歴史的な全世界生中継

【Whitney Houston Funeral: Historic Event To Live Broadcasting All Over The World】

歴史的。

2012年2月11(土)、ハリウッド・ヒルトン・ホテルで48歳で急死したホイットニー・ヒューストンの葬儀が、生まれ故郷ニュージャージー州ニューアークのニューホープ・バプティスト・チャーチで、2月18日正午(現地時間、日本時間、19日午前2時)から多くの著名人などを集め行われた。式は3時間50分にもおよび、バプティスト教会の葬儀の模様すべてがCNNやインターネットで世界中に生中継され、歴史的なイヴェントとなった。教会は約1500人の招待客とクワイアーなどが集まり、ホイットニーのいとこ、ディオンヌ・ワーウィックが司会となり、次々と弔辞、ライヴ・パフォーマンスが繰り広げられた。ボビー・ブラウンは会場に来たが、式の途中で帰ったと言われる。

このニューホープ・バプティスト教会はホイットニーが母親シシーに連れられて子供の頃から通っていた教会。まさに、この日、彼女はホームに帰還した。ホイットニーはここで初めてソロで歌い、拍手喝さいを得て、シンガーとしてやって行こうと強く決意した、そんな彼女のルーツとも言える場所だ。それは、1975年11月、まだ彼女が12歳のときだった。そしてそれから36年強、予期せぬ形でホイットニーは故郷に戻った。

ライヴ・パフォーマンスは、スティーヴィー・ワンダー、アリシア・キーズ、ダニー・マクラーキン、キム・バレル、ワイナンズ・ファミリー、Rケリー、地元のニューアーク・バプティスト・クワイアーなど。弔辞を読んだのが、コーリー・ブッカー(ニューアーク市長)ジョー・カーター牧師、タイラー・ペリー、TDジェイクス牧師、ケヴィン・コスナー、クライヴ・デイヴィス、レイ・ワトソン(ホイットニーのボディーガード)、リッキー・マイナー(ホイットニーのバンドの音楽監督)、パトリシア・ヒューストン(義理の姉妹)、ディオンヌ・ワーウィック、マーヴィン・ワイナンズら。登壇はしなかったものの、参列したセレブには、ロバータ・フラック、メアリー・J・ブライジ、ジェシー・ジャクソン師、アル・シャープトン師など。

12:10pm (米東部標準時、日本時間翌日02:10am) 教会のクワイアーがゴスペル曲を歌っている。
12:20 コーリー・ブッカー(ニューアーク市長)登壇。
12:24 ボビー・ブラウン、会場を去る。
12:40 ダニー・マクラーキン登壇。「スタンド」を歌う。

http://youtu.be/5_8zJ-BEpHg



12:48 ディオンヌ・ワーウィック登壇。タイラー・ペリーを紹介。タイラーは、ホイットニーの遺体をロスからニュージャージーに移送するためにプライヴェート・ジェットを提供した。
12:49 タイラー・ペリー登壇。弔辞。「神とホイットニーを引き裂くものは何もない」
12:56 涙ながらにビー・ビー・ワイナンズ登壇。
12:59 ビー・ビー・ワイナンズ、「ホーム」を歌う。これは彼の兄ロナルドが2005年に48歳で亡くなったときに書いた作品。

http://youtu.be/b9gwHc2HP8s



01:05 TDジェイクス牧師登壇。TDは、遺作となる映画『スパークル』撮影中に会った。「あなたのスピリットは傷ついている」
01:12 キム・バレル登壇。当初は「アイ・ビリーヴ・イン・ユー・アンド・ミー」を歌う予定だったが、急遽変更し、サム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」の歌詞を一部変えて熱唱。”I was born by the river” を “She was born in Newark”と歌った。キム・バレルは十数年来の親友で、死ぬ直前までホイットニーと電話でやりとりをしていて、前夜祭も一緒に出る予定だった。しかし、彼女がホテルに到着したときは、すでにホイットニーが亡くなっていた。

http://youtu.be/csei-f58lRg



01:16 ケヴィン・コスナー登壇。『ボディーガード』秘話などを紹介。もともとテーマは「アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー」ではなかった。当初は、「ホワット・ビカームズ・オブ・ア・ブロークン・ハート」(ジミー・ラッフィンのヒットのカヴァー)が予定されていたが、同曲が『ボディーガード』より少し前の別の映画に使われたために、ボツとなり、「オールウェイズ…」になった。「私たちの打ちひしがれた心は、何なのでしょう?」 さらに、映画スタジオからは、ホイットニーをキャスティングしようとしたとき、暗黙のうちにもっと違う経験のある「白人」の歌手がいいのではないか、とプレッシャーがあった。コスナーもまたバプティスト教会に通っていて、共通点が多数あったと話す。

http://youtu.be/lA3E-svx3i4




01:35 アリシア・キーズ、ピアノの前に。涙ながらに「センド・ミー・アン・エンジェル(プレリュード・トゥ・キス)」を歌う。

http://youtu.be/gjNaiNjO18I



01:46 元アリスタ・レコード創始者、ホイットニーの育ての親、クライヴ・デイヴィス登壇。一緒にレコード作りをしていたときのエピソードなどを紹介。娘のボビー・クリスティーナに「彼女(ホイットニー)は、あなたをとても愛していました」と語りかける。また先週亡くなる前に話したときには、ホイットニーは「これから水泳をし、ヴォーカル・トレーニングをして、煙草もやめ、高いキーが歌えるようにする。8月までには準備万端にする」とクライヴに言ったという話を紹介。
01:59 ディオンヌ・ワーウィックが、アリーサ・フランクリンが今日は参列できないことを発表。
02:03 レイ・ワトソン(ホイットニーの義理の兄弟、ボディーガードのひとり)登壇。
02:08 スティーヴィー・ワンダー、ピアノの前に。スティーヴィーはホイットニーの声を「天からの贈り物」と表現。まず、「リボン・イン・ザ・スカイ」を冒頭の歌詞を変えて熱唱。一度、下がろうとするが、もう一度戻り、「ラヴズ・イン・ニード・オブ・ラヴ・トゥデイ」を歌う。

http://youtu.be/Xgps3v5uGC0



02:25 パトリシア・ヒューストン登壇。義理の妹。「彼女が成功を収めると、何人かの不誠実な友人、敵と知り合ってしまいました。それでも彼女は成功を続けましたが…」 「ホイットニーに『悪魔が忍び寄っている』と最初に忠告し、母シシーにやるべきことはすべてやったと称え、しかし、最終的な選択はいつも彼女が下していました」 「『スパークル』撮影の6週間は彼女の人生でもっともハッピーな時でした」
02:41 Rケリー登壇。スピーチなしで「アイ・ルック・トゥ・ユー」を声を震わせながらも熱唱。Rケリー作品で、ホイットニーの最新作収録。

http://youtu.be/dOpSPlWJJ1E



02:45 ディオンヌ・ワーウィック登壇。
02:48 シー・シー・ワイナンズ、「ドント・クライ・フォー・ミー」を歌唱。

「ドント・クライ・フォー・ミー」
「私のために、泣かないで/涙を流さないで/あなたと過ごした時は、ずっと思い出として残るから/私が旅立っても、あなたは生き続けて/私のために、泣かないで」
「誰も責めないで/私の死は、運命だったの/罪の意識や恥ずかしいと思わないで/私があまりに早く神の元に来たのにはきっと理由があるのだから/それはいずれわかるでしょう」

http://youtu.be/kwfMF_fws6g



02:53 リッキー・マイナー登壇。ホイットニーのライヴバンドの音楽ディレクター。初めて会ったときのことなど。
02:59 マーヴィン・ワイナンズ牧師、登壇。弔辞。
03:08 ワイナンズ兄弟を呼び、ワイナンズのヒットでホイットニーもかつて歌っていた「トゥモロー」(ワイナンズの1984年のヒット)を歌う。マーヴィンは、ニュージャージー州知事も参列しており、彼の決断でこの日を半旗にしてくれたことに感謝。

http://youtu.be/9rlaGgc0mbI



03:38 マーヴィン・ワイナンズ弔辞続く。最後「エーメン」と声がかかり、歌になっていく。
03:41 式次第、ほぼ終了。教会内に「アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー」が流れ出し、ホイットニーの棺が男性6人によって担ぎ出される。
03:47 「オールウェイズ・ラヴ・ユー」終了。親族らから、教会の外に出始める。

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OBITUARY>Houston, Whitney