勉強 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

吉岡正晴のソウル・サーチン

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【シャンティ、アコースティック・トリオでハロウイーン】

勉強波平メガネ

シャンティとよく一緒にプレイするギタリスト、「ハンク西山」こと西山“はんこ屋”史翁(よしふみ)さんと、別のギタリスト木原良輔さんのツイン・ギターにシャンティというアコースティック・トリオのライヴ。こういう編成もシンプルでなかなかおもしろい。この日は、四谷メビウスが満席。大きな一テーブルがヘアとメイクの人たちの軍団で、シャンティはセットごとにヘアスタイルを変えていた。

できたてほやほやのデビュー作『シェア・マイ・エア』のフランス・パリ盤が到着、いよいよ11月中には輸入盤店などに並ぶことになるが、この日のセットリストはその新作からは1曲だけ。もともと、木原さんとはずっと一緒にやってきて、中目黒・楽屋(らくや)から発売されたコンピレーションCDでもレコーディングしてきた。その木原さんとの作品「ウェイク・アップ・トゥ・ザ・サン」が唯一アルバム収録曲だ。

新作のレコーディングのために、シャンティはパリに何度か出向いたが、パリへの飛行機の旅について書き下ろした作品「フライト・トゥ・パリス」が披露された。あるいは、ジョニ・ミッチェルの「ア・ケース・オブ・ユー」ではなく、「イン・フランス・ゼイ・キス・オン・メイン・ストリート」を歌ったり、彼女がジャズ・フュージョン・グループ、TKYに詞を提供した「トーキング・ロウ」を歌ったり、これまでのライヴとは違ったセットリストで楽しめた。

印象に残ったのは、セカンド2曲目の前に、彼女が英語の文章を朗読したところ。これはエックハルト・トールという作家が書いた『スティル・スピークス(静寂は語る)』という本の第9章「デス・アンド・エターナル(死と永遠)」の一節だった。シャンティによれば「これ(この本)は私の宝物」だという。ちょっと最初の部分はわからなかったが、最後は「死(デス)の反対語はライフ(人生=生きる)ではない。死の反対語とはバース(誕生)だ。人生(ライフ)とは永遠のものなのだ」という意味だった。この人のことは知らなかったので、帰ってきてすぐに調べた。そうしたらたくさんスピリチュアル系の本を出している人だと知った。

そして、楽曲でひじょうに印象に残ったのがサード・セット2曲目の「サイレント・ムーヴィー」という曲。もちろん、初めて聴く曲。ステージで彼女は言う。「たぶん、誰も知らない曲だと思う。私は誰もが知ってる曲ってあんまりやらなくて(笑)、マイナーな脇役みたいな曲が好きなんでね。地味ですねえ、という感じなんですが、ほんと地味ですねえ。 (笑) 次の曲はハース・マルティネスというアメリカの人の曲です。私もプロフィールとかはよく知らないんです」 だが、これが実にシャンティにあっていてひじょうによかった。ちょっとノラ・ジョーンズ的な部分もあり、もしノラが歌ったら大ヒットしそうだな、とも思った。

で、ハース・マルティネス、当然知らないので、帰ってきてすぐに調べた。そうしたら1975年にこの曲が入っている『ハース・フロム・アース』というアルバムでシーンに登場しアルバムを計5枚ほど出している、いわゆるシンガー・ソングライターだということがわかった。ウェッブがあったが、そこに映っていた写真を撮っていたのがクレジットから長門芳郎さんだということがわかった。そして、長門さんが日本でのライヴコンサートをやったらしいこともわかった。さらに、この『ハース・・・』のアルバムは日本では紙ジャケットでつい最近リリースされていた。ということは、次のシャンティ・ライヴは長門さんもお誘いしよう。

木原さんから趣味趣味のブログがあって、「木原良輔」で検索すると出てくると言われたので、帰ってきてすぐに調べた。するとでてきて、もう昨日のシャンティのライヴのことが書いてあった。そうしたら、来週月曜日(11月5日)に銀座の山野楽器でハーモニカ奏者のリー・オスカーと一緒にプレイする、なんて書いてあるではないか。な、な、なんと。ナンデ、リー・オスカー来てるの? と思ってすぐに調べた。そしたら、なんとリー・オスカー・モデルのハーモニカが売り出されていた。たぶんそのプロモーションなんかもあるのかもしれない。それと、新宿ピットインで11月6日、7日にライヴもあるようだ。

いろいろ知らないことをたくさん勉強しました。(笑) I studied a lot.





■ シャンティ・ライヴ

11月19日月曜 目黒ブルースアレー サックス・ナオ、イカボールなどとともに。
11月30日金曜、丸の内コットン・クラブ シャンティ・ライヴ
(シャンティがコットン・クラブに登場。新作『シェア・マイ・エア』発売記念ライヴ)(この日はフランス・パリ盤のCD即売とサイン会を行います)

■ シャンティ過去関連記事

September 28, 2007
Shanti Live At Blues Alley: Shows Sacred Soul
http://blog.soulsearchin.com/archives/002052.html

September 16, 2007
Shanti Will Showcase Her Newest Album "Share My Air" At Blues Alley
http://blog.soulsearchin.com/archives/002026.html
(↑ここにシャンティ関連過去記事一覧があります)

■ メンバー

シャンティ
西山“はんこ屋”史翁(よしふみ)
木原良輔

■Setlist: Shanti @ Mebius, October 31, 2007
セットリスト シャンティ メビウス
(All songs written by Shanti otherwise indicate)

First set show started 20:04
01. Beyond (Instrumental) (Hank Nishiyama)
02. Yuyake
03. Admission
04. In France They Kiss On Main Street (Joni Mitchell)
05. Narrow Days
Show ended 20:43

Second set show started 21:20
01. Maria (Instrumental) (Hank Nishiyama)
02. Formentera Sea
03. Dancing With The Shadows
04. Talking Low (TKY)
05. Spooky (Classics Four, Dusty Springfield version)
Show ended 22:02

Third set show started 22:31
01. Journey (Instrumental) (Hank Nishiyama)
02. Silent Movies (Hirth Martinez 1975 Album “Hirth From Earth”)
03. Flight To Paris
04. Wake Up To The Sun (with Kihara Ryosuke)
05. Fields Of Gold (Sting, Eva Cassidy version)
Show ended 23:11

(2007年10月31日水曜、四谷メビウス=シャンティ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Shanti
2007-145