女性たちが地方を去る理由とは…【news23】
旅する筋肉会社員ソラです。今回は、news23で放送された「地方から若い女性が流出する話」について。放送では「女が偉そうにするな」という発言や「“跡継ぎ”の弟に先にご飯が出てくる」家庭環境が紹介されていました。以前に僻地医療で勤務した地域も、高齢化率が3割を超え、若い世代の流出が止まらない場所でした。私が入ったのは、JRが廃線になった地域です。その地域は、長男を地元に留めるために幼い頃から「跡取り」として他のきょうだいよりも特別扱いして、バイクや車を買い与えていました。年頃になると、地元で力のある家(公務員、建設業、農協勤務)の長男は、地元の同じ家格の女性と結婚していきます。次男、三男は暗黙の了解で相続放棄する慣わしのため、地元に残ると一生、長男(本家)の陰で肩身の狭い思いをするため、都会に出て就職したら、ほとんど戻ってきません。姉妹だけの場合は、幼い頃から「長女は地元の人と結婚して親の面倒をみる」「婿を取って家名を継ぐ」ことが当然のことだと言われて育ちます。おぞましいのが、先天性疾患のある子供を産んだり、子供ができなかったりすると、女性が「戸籍」から出るよう仕向けられます。もちろん、障がいのある子どもも一緒に「戸籍」から出されます。男性はすぐに再婚しますが、男性側に遺伝性の問題があるときは再び障がいのある子供が生まれて同じことを繰り返します。その結果、座敷牢のような離れに閉じ込められ、家族介護しか受けたことのない先天性疾患のある人が、信じられない大きさの褥瘡と、ひどい関節拘縮を患って、地元の特殊疾患病棟で亡くなっていきました。地元で裕福な家柄の方が多く、1人や2人ではなかったです。僻地医療を名目に、過疎地が若い人を受け入れる理由の1つに「嫁取り」「婿取り」の期待があります。医療従事者は、地元の工場勤務者よりも年収が高いので「次男・三男の嫁」や「婿養子(タネ)」候補として人気がありました。女性は家事、出産、介護、農作業を期待されるうえに、男の子を含めて3人は生まないと、外から来た(よそ者)女性の親族内嫁カーストは最低でした。そのため、外から来た女性が地元男性と結婚しても、離婚率が高かったです。地元から1歩も出たことがない女性が、1人では生活できないけれど、医療従事者の男性と恋仲になれば一緒に都会に出ていけると考えてアプローチしてくる人もいました。主産業が農業で、敷地内に大家族で住む風習があるのですが、平均世帯人数が6人、平均世帯年収は300万円以下でした。オートバイでツーリングするには良い場所でしたが、様々な悪習に嫌気がさした私は、任期を短縮して東京の病院に移ることにしました。地域出身の上司に退職を切り出した時に言われたのが「裏切り者」でしたw。これらは明治や大正ではなくて、たかだか20年くらい前の話です。観光滞在では見えない僻地の風習や、ものの考え方に触れる体験を若いうちにすることができたのは、大きな収穫でした。貴重な経験を積ませていただけたことに、感謝しています。