新メニューへの試み　紋章をグラスに彫る②　～世界にひとつのグラスをつくるために～

グラスリッツェン工房Sorriso（ソリッソ）,木下浩子です。

千葉県佐倉市で、

手彫りガラスでゆったり時間を過ごして頂く教室と

グラスに名前やお好みの模様を彫る

オーダーメイドの制作をしております。

昨年は、紋章学を学んでいました。

一言で「紋章学」を説明するのは難しいのですが

中世ヨーロッパ貴族の個人及び家系、
公的機関・組織などを識別する図案（紋章）の
成り立ち,構成，図柄，色彩などを研究する学問。

・・・の入り口に踏み込みました。

まずは自分の紋章を作成します。
その中で、デザインする上での規則や
要件を学んで行くのです。

なぜ紋章を学んだかと言うと
グラスリッツェンのデザインに
応用できたらと考えてのこと。

紋章がデザイン出来たら
イニシャルを彫るだけよりも
オリジナリティが高くなりますからね。

ようやく完成した自分の紋章。

いよいよそれをガラスに彫るという記事を
12月にアップしました。
新メニューへの試み紋章をグラスに彫る①

その後しばらく制作が止まっていたのですが
昨日ようやく完成しました。

実はこれ、色まで再現しているのです。
（完全ではありませんが）

盾の中の赤色・金色のりんご
イナズマ⚡型のチャージはシルバー。
金色の獅子とサソリの生物。

赤と金と銀がしっかりと。
どこにも色が見えないって？

ありますよ。

ちゃんと、線や点で

描いています。

かつて、カラーの印刷後術が出来る前は
色を線や点で表していたのです。

縦・横・斜めの線や点が
色のかわり。

だから
紋章を学ぶ時に
色のないグラスリッツェンでも

可能ではないかと感じたのです。

実際に彫って見ましたら
点のあるりんごや獅子は
ちょっと・・・ね。

紋章をご存じない方が見たら
「変？」と感じるかもしれません。

見た目重視で言えば、
ふっくらりんごや
獅子のたてがみも、
それらしく彫れないこともない。

だけれど、そこはやはり紋章学の
規則通りに彫りたいなという気持ちです。

紋章デザインに関しては
もっと沢山色々な紋章を作って
デザイン力をつけないと。

今、生徒さんや身近な方から
その方のルーツや仕事など本質に迫る事を
伺って（紋章はその人自身を表しますので）
紋章制作の練習中です。

作らせて頂くには、
個人的なこともうかがいますので
これは、考えていたよりも
簡単ではないなと、今さらながらに感じました。

けれども私を信用くださって
西洋紋章の考えを取り入れた
オリジナルのグラスを作りたい方と
出会えたらいいな。

どこにもない、世界にひとつのグラスを
作って行きたいと夢を持っています。

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紋章学を学んだら・・・私の遥かなる野望

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