ゲーム感想『蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2(2022)』 | 15人の転校生と同時にぶつかる事はできるのか?

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  • spriteの『蒼の彼方のフォーリズム』のヒロイン・鳶沢みさきのファンディスク。正確に言うと、EXTRA1+2Sという、2つのファンディスクがそれぞれ収録されているセットを買った(Switch版、1万円くらいだった)。僕はギャルゲーのファンディスクにはあまり興味がないんだけど、本作は特にEXTRA2の評判がよくて、やってみたいなと思った。あと個人的にみさきが一番好きなヒロインだからってのもある。
  • 難産なゲームだったらしい。spriteは2018年に一度解散し、その後再結成して2022年に発売された。そもそも2014年のゲームのファンディスクが2022年に出るということ自体すごいよなって思う。
  • EXTRA1はFCの試合が全然なくて残念だったんだけど、EXTRA2は逆にこれファンディスクか?ってレベルでたくさんFCの試合が出てくる。どれも手抜きではなく力が入っているように見えた。これだけで満足度がかなり高い。
    • 本編の展開を受けポジショニングの重要性が周知されたのもあって、戦略的な描写が本編よりさらに増えたように感じられた。それでいて、エアキックターンを駆使して本来不利なはずのインファイトをしようとする真藤さんの技量の凄さなどもアピールされていてよかった。
    • ラストの3つの試合は全部よかった。
      • 部長と真藤さんの試合。部長の一点突破のスタイルが四島のヒーロー・真藤さんにどこまで通用するのか?まさに夢の対決って感じがした。筋力がそこまで重要なスポーツではないFCにおいて、部長のフィジカルの強さがどう影響するのか?っていう描写もしっかりされていたと思う。
      • みさきとみなもちゃんの試合。結局は地力差でみさきが圧倒する展開にはなったけど、前半でみなもちゃんはその地力差を感じさせない作戦勝ちを見せた。FCは愛であるという結論をみさきは作中で出すけど、その愛を一番感じさせたのがこの試合だった。
        • セコンドなしは舐めプでは?というのが気になっていたけど、最後に白瀬さんに咎められていてちょっと安心した。
      • ラストのみさきと真藤さんの試合。みさきの選手としての性質もあって、みさきの試合は事前に立てた作戦がうまくはまって有利に立つみたいな展開が多くて楽しい。先のみなもちゃんとの試合ではそれはなかったけど、この試合では存分に見れた。2点のビハインドと引き換えにファイター圧倒的有利な接近戦に持ち込むという対角線ショートカットの作戦が上手にはまったときの気持ちよさがたまらなかった。それでも簡単に勝てないのがさすが真藤さんなんだけど。
  • 本編では実力者といわれているわりに、ポジショニングの重要性を理解していなかったがためにいいところがなかった我如古さん。正直僕は存在すら忘れていたんだけど、EXTRA2では重要人物の一人としてフィーチャーされている。みさきにライバル心剝き出しな姿勢が怖いし、それでいてラストの教会ではみさきと意気投合して晶也にタキシードを着せようとするノリの良さもかわいい。
  • 本編では確か、みさきは晶也のためにFCをやっていたのであって、自身の中に明確な動機はなかったように記憶している(あんまり覚えていない)。EXTRA2ではチャンピオンになって狙われる立場になったことで、FCは愛であるという結論を出した。みさきと「愛」ってあんまりイメージがかぶらないけど、そこにかえってみさきのFCを通じた変化、成長を感じた。
  • 長くギャルゲーをやっているけど、「あおかな」はその中でも最上位グループの面白さ。たぶんこれ以上シリーズは出ないと思うけど、総じて大満足だった。