今日の帰り道、

私は不思議と軽やかだった。




いつもなら、

「やっぱりうまく出来なかった」

そんな言葉を抱えて歩く道だったのに。




会議室での出来事。

周りの視線に緊張して

言葉に詰まった。

今日も上手くは話せなかった。




それでも私は

全部まとめて、

「今日の私」として

連れて帰ってきた。





「今日の私、よく頑張ったね」





その言葉を

誰に言われるでもなく、

自然に自分に向けていた。





帰りに買ったお寿司も、

つい手に取ったドーナツも、




ご褒美というより、

「一緒に帰ろう」って

自分に差し出したみたいだった。




それだけで

胸の奥があたたかかった。







帰り道に

思い出した言葉があった。




「ちゃんと話せなくていいよ。

上手く話せなくても、ここにいていいよ。」




その場で必死に握っていた言葉が、

ちゃんと自分に届いていたことを

後から知った。






生き方が変わるって、

急に生きやすくなることじゃなくて





こうして

自分をひとりにしない帰り道を

増やしていくことなのかもしれない。