あのときの痛みを、
少し離れた場所から見られるようになって、
私は少しだけ立ち止まった。
私は
誰かに勝ちたかったわけでも、
正しさを証明したかったわけでもなかった。
ただ
悩んで、
迷って、
何度も考えて、
それでも
その時間を生きていた。
選んだ時間を、
私のものとして置いておきたかっただけだった。
だから
あの時間が簡単にまとめられたと感じたとき、
胸が痛んだのは、
弱かったからじゃなくて
大切にしていたからだった。
その時間は
もう誰の説明もいらなかった。
正しかった理由も、
間違っていなかった証明も、
必要なかった。
ただ、
私の中にちゃんと残っていた。
その事実だけで
十分だった。
