キッチンリフォーム/食器洗い乾燥機の扉の塗装が剥げてしまいました。 前回の補足 | リフォームを成功させるポイント from杉並区

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西荻窪の池しんです

前回
「木材は水分を含んでいます。

外に置いてある木材の色が褪せるのは、内部の水分による影響がかなり高いとされています。」
ということを書きました。
なぜ木材内部の水分が影響を及ぼすのか?」というお問い合わせがありましたので、補足をさせて頂きます。

木材はセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの3つの主要な化合物から成り立っています。
約7割がセルロース類、そして約2割がリグニンです。
セルロースは、水と結び付きやすい性質で、木に含まれる水分の約30%が細胞内に結び付けられています。
これを「結合水」と言い、残りの水分を「自由水」と言いいます。
伐採された幹は、少しずつ水分を失い、最初に失っていくのは、蒸発しやすい自由水です。
蒸発が進むにつれ「自由水」がなくなり、細胞内には結び付けられていた水、つまり「結合水」が蒸発しはじめます。

ここまで書いたらお分かりになる方もいらっしゃるのではと思いますが、食洗機の庫内の温度が上昇すると食洗機本体も熱くなります。
食洗機と接しているフロントドア部分の木質扉の裏側が熱くなり、扉自体が温められると、「結合水」が蒸発し始めます。
蒸発した水は内部の圧力に押され、扉の表層に処置された塗装下地のサイディングを壊して外に出ようとするために、今回の塗装の剥げに繋がるということです。

今回の塗装はウレタン塗装という種類で、ある程度水には耐久性がありますが、これはあくまで外部からの水による耐久のことで、内部から蒸発する水に対しては当然ながらその効力は及びません。

食洗機メーカーもこのぐらいの知識は最低限持って、開発や対抗策を練っておくべきだと私は思います。