#私の日傘の選び方 | sorariri89のブログ

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私の日傘の選び方

 傘は一度だけお気に入りを

電車に置き忘れたことがあり、

そうなっても落ち込まなくてもいいようなものを使ってた時期もありましたが…


やっぱり

気に入ったものを使ってると

気持ちが違います


ということで


傘に限らず身につける持ち物は

自分なりにこだわって選んでいるかな


ということで


中身(機能)重視の上で外見も重視 


これが私の日傘の選び方でしょうか



現在、日傘は三本持っていますが

長年の一軍選手は麻の茶色い日傘でした

これは芯から持ち手までが

一本の天然木で作られているかのように、

継ぎ目がとてもなめらか


UVカットの有効度数より、

そのシックな佇まいに

一目惚れして購入したものです。



大事に愛用していたのですが、

流石に替えどきかなと近年思うようになり


気にしてはいたものの

なかなかこれと思うものには出会えず…


が、

ようやく昨年

代わりにしてもいいなと思えるものが現れ

買い換えました。


UVカット率の数字表記なかったので、

お店の人に確認したところ、

なんかあやふやあせる


でも、まいいか

実用性はイマイチなのかもしれませんが、

リバティプリントがステキ




とっても気に入っています飛び出すハート



そして昨年は

雨天兼用折り畳み日傘も買いました。


ライブなどに出かけるようになったからですが

できるだけ身軽がいいですよね


梅田でデパートをハシゴして

めぼしい傘開いては閉じを繰り返して

これと思えるものを探しました。

店員さんも呆れずに付き合ってくれ、

結局傘メーカーとして確かだというところの

晴雨兼用折り畳み傘に落ち着きました。





折り畳みの場合

その開閉の流れがスムーズか

そこをクリアした上での見た目です。


となるとやはり

そこそこ値が張るという…


だてに値段はついてません笑い

ということですね。


この傘は畳んでしまうときのお行儀が良くて

ストレス少ないです。


実際に使用する機会は

前シーズンにはなかったのですが、

バッグに入れとくだけで安心感ありますね


もう一本晴雨兼用の長傘がありますが、

これは裏が真っ黒の細くて軽いものです。

UVも99%以上カットという

表が深いパープルで、

通勤から普段までガンガン使ってます。


ただ、晴雨兼用であっても

雨天のときに使うのはあくまでも臨時

にしたほうが傘には優しいみたいですね。




☀️☀️⛱️⛱️⛱️⛱️⛱️⛱️⛱️☀️☀️


そして

ここからは

日傘(パラソル)絡みの別トークを…




日傘は大人の女性が差すものという

幼い記憶に擦り込まれたせいもあってか

雨傘よりちょっとすました感じがして

実用以上のおめかし特別感もあります


雨傘を開く音は

雨音に混じったり負けることも

多々ありますが


日傘がバッと開く音は

濃い日陰から強い日向に気持ちを連れ出す

掛け声のように

くっきりと耳に残ります。


生地はやはり

涼しげな麻や木綿が合いますよね


日傘は儚げでありながら

どこまでも明るく澄んでいて

好感度高し


そんなイメージでパッと浮かぶのは


松本隆の「白いパラソル

モネの「日傘を差す女

時代屋の女房」では夏目雅子

くるくる回してませんでしたっけ??



そう言いながら

私にとって強烈な印象を残している

パラソルは…



大学2年か3年の夏休みでした。

帰省しているところに

クラスメイトの男子から

ハガキが送られてきたのですが、

そこには様子伺いや近況報告の言葉は

何もなく

書かれていたのが

⬇️


さようなら、さようなら!

あなたはそんなにパラソルを振る

僕にはあんまり眩しいのです

あなたはそんなにパラソルを振る

さようなら、さようなら!

さようなら、さようなら!


僕はなんでも思ひ出します

僕はなんでも思ひ出します

でも、わけて思ひ出すことは

わけても思ひ出すことは…

ーーいいえ、もうもう云へません

決して、それは、云はないでせう


どうかそんなにパラソルを振らないで



中原中也の詩「別離」から取ったものは

ある意味ツギハギで、

最後の一行は

本人のアレンジというか

オリジナルというか


当時私はこれを見て

パラソルのところで

中也の詩ということは分かりましたが

この詩がどういった背景を持ち

どういった心情を表現しようとしたのかも

知識としてなかったし


当然

そのクラスメイトが

何をそのフレーズに託して

なぜそんなハガキをよこしたのか

訳が分かりませんでした。

何の冗談?です


夏休みが終わればまた再会のはずなのに

違うの???



なんともいえない複雑な感情が揺さぶられ

残ったのは…

恥ずかしさ


こんな純文学の空気を振りまく若者が

身近にいたということもさることながら、


瞬間的に

ラブレター?

送る相手間違ってない?

にもなったのです


自分が好きな相手からなら

天にも昇る気分になったかもしれませんが


いやそれにしたって、ですね


見てはいけないものを見てしまった

そんな恥ずかしさでした



彼が想いを寄せている女の子が誰なのか

私は分かっていたし、

でもその女の子は別の子が好きだったから

彼は叶わぬ想いを胸に秘め

普通に接していたけど…


周りにはバレバレ


あぁ、なんて面倒くさいの!!!

そんな青臭い微妙な関係で

私たち数人は繋がってました


でも楽しかったのです


考えた末

結局私は当たり障りのない返事を書いて

出しました。


改めて「別離」を読むと

中也節炸裂の

なんて哀しい詩なんだろう、

と思わずにはいられませんでしたが

この詩は

かさぶたを剥がすような感覚と共に

その後もずっと自分の中に

残ることになりました



卒業して彼は中学校の英語教師になり

いかにも "らしいな"

と友だちと話したものです

卒業後4、5年は電話でやりとりもしましたが

それきり…

福井のイントネーションがとても優しくて

話すと穏やかな気持ちになれたものです



ずいぶん後で友だちが私に言いました


彼は私が好きだった、と思う


えー!

と言いつつ、

知ってたよ



でもね、

あの子のこと好きだったのも間違いないし



学生時代を振り返ると

出来上がった彼氏彼女の関係だけでなく

微妙な親密さやほのかな好意に

なんともいえない心地良さも

あったりして

それをむげに壊す必要もないし

かけがえのない時間

いい思い出ですよね


中也の詩を贈られるなんて、

滅多にないだろう経験もできたし


あの夏、彼はきっと孤独だったのでしょう

それはきっと誰にも埋めることできない

類の孤独だと思います

その孤独をふと見せたくなり

その相手が私だったということ

なんともくすぐったいけど

今は「ありがとう」で包んで

胸にしまってます




パラソルというと

透き通った肌の切れ長の目をした

和装の女性が

開いた薄い陰の下で

微笑んでいる姿が脳内に浮かびます。


白いワンピースを着ていたり、

また艶やかな黒髪が風にそよぐ少女が

パラソルを揺らしていたりも…


中也の詩とも重なって

どこまでも客観的視点で眺める

汚れなき心象

貴くもあり懐かしくもあるイメージです


そして必ず思うのは


どうか

どうかそんなにパラソルを振らないで…



最後までありがとうございました😊
















 

 

 

 

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