RIOSメルマガvo.8 育成年代のスポーツ障害予防 ③第二次性徴期の故障・怪我の特徴 | スポーツ選手の怪我・故障を予防するトレーナー尾形のブログ

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東北 宮城
トレーナーの尾形竜之介です。

一人でも多くの怪我や故障に悩むスポーツ選手を救うため日々奮闘しています。

  




 

 

 

本日は、“育成年代のスポーツ障害を予防する ③ ⑵第二次性徴加速期のスポーツ障害・外傷の特徴”についてお話しさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

第二次性徴加速期というのは、ここでは中学1年生~3年生頃までの時期を指します。

 

 

  

競技により異なりますが、サッカーではこの時期をジュニアユースもしくは、U-15と呼びます。

 

 

 

 

 

この時期は身体面の発達のみならず、こころの面の発達も著しい時期になります。

 

思春期とも呼ばれ、発達による変化が著しく、体も心も不安定になりスポーツ障害・外傷の発生にも様々な要因が関わりあってきます。

 

 

 

 

 

 

 
スポーツ障害・外傷を予防する上でこの時期抑えておくべき特徴は、


 
①この時期の最脆弱部は骨軟骨であり、その中でも特に骨端線である。


 

個人差が大きい。

 


この2点になります。
 

 

 

 

 

 

 
今回は、
骨端線が最脆弱部によるスポーツ障害・外傷の特徴とは?個人差が与える影響とは?
というところを整理していきましょう。
 

 

 

 

 

 

 

骨端線が最脆弱部

 

 

 

第二次性徴加速期は、小学生の時期に引き続き骨端周辺が最脆弱部となります。中でも骨端線が最も障害を受ける部位になります。

 

 

 

成長の早い子どもでは骨端線が閉鎖し始めますが、この時期はまだ骨端症が多く見られます。

 

 

 

 

 

特徴的な4つの障害

 

 

 

この時期に特徴的な4つの障害は、

 
1.骨端症
 
2.裂離骨折
 
3.骨端線離開
 
4.骨端線閉鎖不全
 

になります。

 
 


 
⒈骨端症については先に述べた通りです。膝のオスグット・シュラッター病や、肩の上腕骨近位骨端線障害が代表的です。


 
⒉裂離骨折は、筋の付着部が骨と一緒に剥がれるもので剥離骨折とも呼びます。


 

好発部位は骨盤周囲で、ASISPSIS坐骨結節に見られます。

 

骨端線に一致して骨が剥がれるものを⒊骨端線離開と呼び、脛骨粗面や肘内側上顆に見られます。

 

 

 

これら3つの原因は同じです。

 

 

 

それは、骨端線への機械的ストレスの増大です。

 
 


 
以前メルマガでも取り上げましたが、中学生年代の筋骨格系の発達は骨の成長に対して筋の成長が遅く、

肉の硬さが生じやすいという特徴がありました。

 
筋肉の硬さ
が生じると筋の骨付着部や骨端線への機械的ストレスが増大します。


 

最脆弱部であるこの部位にストレスが多くかかることによって、上記3つのような骨端線障害が増えます。

 

 

 

⒋骨端線閉鎖不全については、小さい負荷が特定部位に長期的にかかることによって生じます

 

野球、テニス選手の肘に見られます。

 

 

 

 

 

 

 

個人差が大きいとは?

 

 

 

この時期は、個人差が大きい時期になります。

 

中学生年代の発育発達は約4年の差があると言われているからです

 

更に男女によっても異なります。

 

 

 

そのため、中学生年代といっても第二次性徴前の時期や第二次性徴後の時期である可能性もあります

 

 

 

 

 

 

 

対処方法

 

 

 

変化が著しいこの時期は、小学生の時期に無症状で経過していた障害が表立ってくることもよくあります

 
大半は進行した状態で見つかることが多く、手術を必要とするケースも少なくありません。
 

 

 

成長期における骨軟骨障害は、医療機関にてレントゲンやCTエコーなどの検査が必須です。

 

先に述べた4つのような障害を疑った場合は速やかに医療期間の受診を勧めることが大事です。

 

 

 

 

 

子どもの変化を見逃さないように、変化に追いつく目を養うことを心がけましょう!

 

 

 

 

 

 

 

次回は、“育成年代のスポーツ障害を予防する ④⑶第二次性徴後のスポーツ障害・外傷の特徴”についてお話しさせて頂こうと思います。

 

 

 

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。






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