ミンチ | soraharuruの まにまに 雑記帳

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日々のまにまに。空のまにまに。雨のまにまに。
だれかを想うまにまに …


いろんな隨に ふとした間に間に …
きらきらひかる摩仁たちを 思いつくまま綴っています









以前

ゾ が怖いと書いたけれど
実は、ミンチもとても怖い。







ゾ とおんなじくらい …


… ううん。

もっと怖いかもしれない。












『 ミンチ 』











ミ も
ン も
チ も

それぞれの字は大好きなのに
この並びで合わさると怖くてしかたない。


ミンチという三文字が
わたしの胸を、ぎゅ…っと絞る。








映画や本の中に出てくる表現で
「ミンチにしてやるぞ!」というのがあるけれど

ミンチ というその字と音の響きが
わたしには生々しくてとても怖い。





ミンチ。

動物の肉を原型をとどめないまでに潰したもの。
さっきまで生きていたものの成れの果て。

その、血と肉の赤さ。砕かれた骨。
匂いと感触。
ぐちゃりと湿った音 …



このすべてを含んだ 字と音。








だからわたしは、ふだんも
ミンチ肉 ではなく、挽き肉と言う。


もちろん『挽き肉』だって、『肉を挽く』 のだ。


その気になって想像すれば、上の表現と同じものが
頭の中に出てくるけれど、それは想像・考えるという
行為によって出てくるものであって
文字や音にした時、『挽き肉』は『ミンチ』のような
瞬発的な恐ろしさを、わたしに感じさせない。



わたしを震えさせるのは『ミンチ』という字と音。
それによって感じる、色。

わたしの字の好みに関しては
本来、意味や背景は関係ないのに
ミンチ は、その後ろに
いっぱい色々なものがついてくる。



そしてわたしを
とても原始的な恐怖で震えさせる。












ミンチ と呼ぶか、挽き肉 と呼ぶかは
地域で差があって

西日本では、『挽き肉』より『ミンチ』と呼ぶ率が
東日本に比べて格段に高いのだそうだけれど。

同じようにメンチカツも、関西では
ミンチカツ と呼ぶ率が、関東よりも高いらしい。




わたしは奈良育ちだけれど
ミンチではなく挽き肉と呼んでいたし
メンチカツはメンチカツで
大人になるまで「ミンチカツ」という言葉を知らなかった。



あまりお肉を好まない子どもだったので
意識が向いていなかったせいか、もしかすると
名古屋人の母が使わなかったのかもしれない。


もう思い出すことはできないけれど。







だから、初めて大阪のお店で
「ミンチカツ」という文字を目にしたとき
戦慄が走ったのだけれど … 。


よく考えれば、ミンチをカツにしたものが
ミンチカツになるのは自然な流れで、
そのくらいの予想はしておくべきだったのに と

殊の外 激しい衝撃を受けてしまった自分に
後から反省をしたりした。











『ランチ』も『うんち』も

『パンチ』も『ピンチ』も

『ベンチ』も『レンチ』も

『センチ』も『とんち』も

『ぼんち』も『いんちき』も、大好きだ。






それなのに

『み』という、これも本当に本当に大好きな
みずみずしい一文字が入ることで
途端に、心もからだも震えるほどに
恐ろしい響きになってしまう。








『ミント』だって、大好きだ。


ミント
ミント
みんと  … 


なんて心地のいい響き 。。









… ああ そうか。



みずみずしく生々しいのは
『 み 』だけではなく『 ち 』もそうなのだと
いま、あらためてわかった。









一文字の持つ力は
なんてすごいのだろう 。。









そして、わたしは 心から字が大好きだ

と、しみじみ思ってしまうのでした。













  カラフルなお花♪










































  ゚・*:.。..。.:*・゚゚  忘れてないよ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・