晴れ

 
毎回この長文レポ読まれる方、本当に尊敬します。ありがとうございます。今回も長文になりそうです(観劇直後のメモ見返すとまあまあ書いてるw)
 
あじさい알앤제이(R&J)

学生1:박정원(パク・ジョンウォン)

学生2:홍승안(ホン・スンアン)

学生3:한동훈(ハン・ドンフン)

学生4:홍준기(ホン・ジュンギ)

 

この作品ファンたちの間でも特に人気があったジョンウォンさん×スンアンさんペア。その人気の理由が納得できるほどのケミを見せてくれました。

これは私個人の感覚なんですが(まあ感想なんてそもそもが個々の感覚によるもの)、ジョンウォン学生1とスンアン学生2がなんだか幼馴染のような雰囲気があったんです。同じ空気を吸って生きてきた感じ。私がそういう雰囲気を感じただけなので、これ以上言葉で説明するのは難しいんですがwwお互いのことを知り尽くしている、相手の考えていることがわかる、そんな二人でした。実はオープニングで抱いたこの感覚、ラストシーンまで見事に繋がりを持ちます(何がびっくりって私が一番びっくりしたわww)

 

 

クローバーオープニング

赤い布を使って遊び始めた学生たち。

ギテク学生2はここでことごとく失敗することを書きましたが、私の観劇経験上スンアン学生2は失敗なし、寧ろ学生4を散々いじめるくせに誰よりも知らんふりをするというずる賢さを持ち合わせている学生2です。

この回も学生4に赤い布をかけた挙げ句、その布で学生4をぐるぐる巻にしちゃってジュンギ学生4が布の中からなかなか出てこられないというドSぶりを発揮したスンアン学生2。やっとの思いで赤い布を剥ぎ取ったジュンギ学生4に対して「(やったの)僕ちゃうし」的な態度は健在。再演の時はこんなに強い学生2じゃなかったのに、5年の間に何があったんでしょうスンアン学生2は笑。

 

ロミオ(学生1)がベンヴォーリオ(学生2)を呼んで、

「実は、好きな女性がいるんだ」

と告白をします。

ジョンウォンさんって演技のメリハリがしっかりとしているので、力を抜くところは分かりやすいぐらい抜かれますが、それがこの台詞の時。わざとらしいぐらいカッコつけたような立ち姿で学生2に向かって「ベンヴォーリオ!」と呼び、「実はな」と台詞を続けたので、スンアン学生2も思わずその場で吹き出してしまいました。再演を経てからの今回の四演出演であり、そこそこいろんなことを経験しているであろうスンアン学生2なのに、この場面で笑ってしまったというのは、かなりツボに入った演技だったのかもしれません笑(なんてことを観劇しながらオタクは考えちゃいますよね)

 

 

クローバー乳母のお遣い

ジュリエット(学生2)の依頼によりロミオ(学生1)の元へお遣いに出ていた乳母(学生4)が戻ってきます。

このシーンを台本どおり進めるのであれば、舞台に一番近い客席の並びに置かれた椅子(写真↓の赤い矢印の椅子)に学生4は待機しており、学生2の台詞に合わせてその席から舞台上に上がってくる(お遣いから帰って来る)という流れになります。

 

この日のジュンギ乳母、場面転換後その椅子に座ったように見せかけたもののスンアンジュリエットが舞台上で一人舞台を進行させている間にその椅子をこっそり離れ、背をかがめながら舞台袖に向かい始めたんです。その後スンアンジュリエットがジュンギ乳母を舞台上に呼ぼうと、学生4が座っているはずの椅子の方を見ると、

 

学生4がいない!?

 

スンアンジュリエットパニックw

なんですが、ここは学生4の行動が予想できるところでもあるので、内心ではおそらくどこかに隠れたんだろうと分かっていたはずなんです。しかし、どこに隠れたのかを見つけられないスンアンジュリエット笑笑(ジュンギさんの小柄さが功を奏しましたw)。本当に文字どおりしばらく舞台周辺を見渡しながらジュンギ乳母を探していたのですが、あまりに見つからないのでジュンギ乳母がちょっと立ち上がりやっと見つけられるという笑。スンアン学生2は本当にからかい甲斐があるなあと観劇する側の私でも思います。

 

 

クローバー結婚式

物語にのめり込んでいった学生1と学生2によるロミオとジュリエットの結婚式。

二人のペースについていけず、愛だとか結婚式だとか恥ずかしい学生3と学生4は学生1と2をからかいますが、それでも物語の進行を諦めない学生1の頭を学生3は本で殴ってしまいます。

殴られた学生1は起き上がると学生3を責めることもせずにただただ学生2を見つめます。

自分はここで諦めないんだ、こんなことで崩れたりはしないんだという強い意志を見せるかのように。ここで、いつもであれば学生2は学生3の行動に衝撃を受けしばし呆然としてしまいます。そして学生3の次の行動をひたすら待つのです。この事態を収拾できるのは学生3だけだと信じているのかもしれません。そうして思い直した学生3は、学生1に「ロミオとジュリエット」の本を渡す、という展開になります。

しかしこの日はスンアン学生2が先に動き出すというまさかの展開!!

頭を殴られた後、起き上がったジョンウォン学生1がスンアン学生2の方を向いて膝をつくと、ドンフン学生3が動き出すよりも先にジョンウォン学生1に向き合って膝をついたスンアン学生2でした。

 

これ、私にとってはかなりの衝撃だったのですが、冒頭で学生1と学生2が「同じ空気を吸って生きてきたような感じ」と述べた、まさにこれなんです。「相手の考えていることがわかる」、「相手のしたいことがわかる」そんな二人だからこそ、この日はドンフン学生3の行動を待たずにジョンウォン学生1の行動に応えるように先に向き合ったスンアン学生2だったように思います。このスンアン学生2の行動には泣かされました。

結婚式のシーンというのは、台詞の美しさに涙することもあれば学生1の涙に誘われるように泣くこともあるのですが、学生2の行動によって涙を流したことは私の経験上一度もなく、これはこの二人だからこそ見られたケミでした。スンアン学生2さすが!!!!!

 

結婚式シーンが終わると、学生たちを現実に引き戻そうとする鐘の音が鳴ります。

 

このシーンの学生たちの反応については、こちらで触れましたが、この日はスンアン学生2とジュンギ学生4が無表情というこれまた観たことのない反応にわたくしまたまた衝撃w

ジョンウォン学生1は、以前もしていたように制服のベストに縫い付けられたエンブレムを掴みながら、ドンフン学生3とジュンギ学生4に対して「現実に戻るな」と説得をします。しかしスンアン学生2に対してはエンブレムを掴む仕草をしなかったんです。正確には、スンアン学生2のエンブレムを触ろうとしたけど直前で止めました。なぜか。信頼があるから。ジョンウォン学生1は、スンアン学生2に対して「こいつはここで絶対に現実へ戻らない」という信頼があるから。相手の考えていることがわかる二人だから(このペアのレポは書いてるだけで本当に震えてくる・・)

 

 

クローバーロミオの追放

ロミオ(学生1)が、ジュリエット(学生2)のところへ最後のお別れの挨拶にやってきてともに一晩を過ごした後、ロミオ(学生1)はヴェローナから旅立ちます。

そんなジュリエット(学生2)には、追い討ちをかけるようにパリス伯爵との結婚が勧められます。それを拒否したことにより折檻されたジュリエット(学生2)は、キャピュレット夫人(学生3)と乳母(学生4)に助けを求め、乳母(学生4)が乳母なりの慰めの言葉をかけます。

 

しかしその言葉は

 

「정말 잘생긴 신사분이시잖아요! 그에 비하면 로미오는 그냥 접시 닦는 행주예요.」

(本当にハンサムな紳士じゃないですか!それに比べたらロミオなんてお皿を拭く布巾ですよ)

 

というもので、余計にジュリエット(学生2)の悲しみを募らせます(余談ですが、ファンの間では台詞"행주예요"から、この場面は행주シーンと呼ばれていますw)。

ここ、学生1は舞台上手側の椅子に座りジュリエット(学生2)と乳母(学生4)のやり取りを見守っているのですが、この日のジョンウォン学生1はそのやり取りから目を背けていました。私は、まったく慰めにならない言葉をかけられ余計に苦しむジュリエット(学生2)を見ていられないから、と解釈したのですが、自分自身に対する悪口を聞きたくなくて目を背けた、と解釈した方もいるようでして、なるほどねー!と思いました。いやー、面白いですね解釈の違いって。興味深いです。

 

乳母(学生4)からその程度の言葉しかかけてもらえずすべてを諦めたジュリエット(学生2)は、乳母(学生4)に対して「(私は)お父様を怒らせた罪の許しをもらうためにロレンス神父のところへ行ったとお母様に伝えて」と言い、乳母(学生4)をその場から立ち去らせます。乳母(学生4)が去った後、ジュリエット(学生2)は一人舞台上で乳母(学生4)のことを

 

「진짜로 사악한 악마야」

(本当に邪悪な悪魔だ)

 

と罵るのですが、この時のスンアンジュリエット、涙のあまりこの台詞が声にならず・・。スンアンジュリエット、泣くことは多々あれど台詞が声にならないことはあんまりないので、いつもにましてこの時のつらさが伝わってきました。

 

 

クローバージュリエットの死

ロレンス神父(学生3)の提案により仮死の薬を飲む決意をしたジュリエット(学生2)。ロミオ(学生1)が、結婚式で唱えたソネットを再びジュリエット(学生2)に送ります。

このシーンはジュリエット(学生2)の反応が少しずつ異なるところでして、ロミオ(学生1)のソネットが聞こえ始めると、微笑みながらロミオ(学生1)の方を振り向くこともあれば、完全にロミオ(学生1)と対面した形になってから微笑むこともあります。この日のスンアンジュリエットは、ロミオ(学生1)の方を振り返っても表情1つ変えず、ただロミオの唱えるソネットを口パクで同じように唱えてそのまま薬を飲んだのですが、その場で倒れ込む直前に一瞬だけ笑顔を見せたんです。

めっちゃいい!

やはり最高にいいスンアンジュリエット!!

 

 

クローバーロミオの死

手違いによりジュリエット(学生2)が死んだと思い込んだロミオ(学生1)はジュリエット(学生2)の後を追うことを決意します。このロミオ(学生1)の決意を聞いた瞬間のスンアンジュリエットがやばかった。

ロミオ(学生1)が死の決意を述べる裏で、学生2,3,4は舞台下手側で次の場面に備えて準備をするところなのですが、完全に物語に入りこんでいるスンアン学生2は、ロミオ(学生1)の死の決意を聞くと同時に自分の頭を両手で抱え込み膝から崩れ落ちそうになってたんです。あのスンアン学生2を見た私も崩れ落ちそうになりました・・。

 

 

クローバー物語「ロミオとジュリエット」の終演~ラストシーン

ロミオ(学生1)を追いかけてジュリエット(学生2)もその場で命尽きたことにより物語は終わりを迎え、現実に朝を知らせる鐘の音が鳴り響きます。

いつもであれば、この鐘の音を聞いた学生たちのうち、3と4が真っ先に現実へ戻る身支度を始めます。続いて学生2が目を覚まして身支度を始め、最後に学生1が目を覚ますという流れなのですが、この日はジョンウォン学生1とスンアン学生2が同時に目を覚ますという奇跡。これが奇跡じゃなければなんですか。だって同じ空気を吸って生きてきた二人だから。

これは震えましたね。

 

制服を身に纏った3人に対して、学生1は泣きながら

 

「지금은 깊은 밤…!!」

(今は真夜中だ)

 

と訴えかけますが、夢の終わりを悟った学生2は

 

「만약, 네 기분을 상하게 했다면 이렇게 생각해. 어떤 환상이 보이는 동안 잠들었던 거라고. 그럼 괜찮을 거야. 그리고 끝을 내지 않았다고 해서 꿈처럼 헛된 일이라고 절망하지는 마」

(もしきみの気持ちを傷つけたのなら、こういうふうに考えて。ある幻想が見えていた間、それは本当だったんだと。そう思えば大丈夫だ。そして終わらせなかったからと言って夢のように無駄なことだったとは絶望するな。)

 

と学生1を宥めます。

でもこの日のスンアン学生2からは、明らかに「これでいいのだろうか」と迷いが見えまして(だってジョンウォン学生1の考えていることがわかる存在だから)、だからその後の床を叩きつける足音も今まで聞いたこのとないぐらい弱弱しいものだったんです。

 

このような流れで迎えたエンディングは久しぶりの悲劇でした。

ハッピーエンドのかけらも見えなかった終わり方は本当に久しぶり。

3人のように自分も現実に戻ろうとはしてみたジョンウォン学生1でしたが、結局「ロミオとジュリエット」の本を自分の手から手放せず一人その夢の世界に戻っていったような感じでした。

 

 

というわけで!

自分なりに全力投球した알앤제이(R&J)四演レポ、これにて終了です!

番外編は書こうと思ってるけど(まだ書くことあるんかというツッコミはなしで)