
只今絶賛公演中の"더 헬멧"(THE HELMET)
こちらで触れたように、このお話は"ROOM SEOUL"と"ROOM ALEPPO"の二つから成り立っており、"ROOM SEOUL"では、韓国で1980年代後半に最も盛んだった民主化運動をテーマにしております。
そこで、これは絶好の勉強の機会であるということで行ってまいりました。
民主化運動記念館
全ての説明を読みながらじっくり回るとたっぷり3時間はかかります。記録する術がなかった時代と違いメディアもそこそこ発達していた現代ですから、現存している写真等を多く見ることができます。
歴史が語るもの
当時、多くの国民たちが実際に連行された南営洞対共分室は現在人権教育施設として保存されており、誰でも自由に見学することができます(ただし受付で入館可能時間を確認する必要あり)。
分室は1階から5階まで観覧可能となっており(6、7階は事務室)、20近くある細い窓がずらっと並んでいるのが5階部分、当時の取調室があった場所となります。4階に比べると窓の細さが一目瞭然ですが、これは取調室から助けを求める声が外に漏れないように、また、内外からお互いの様子を確認できないようにするために緻密に計算された設計ゆえのものでした。
(5階内部)
509号室は、박종철(パク・ジョンチョル)が取調べ中の拷問により亡くなった部屋であり、部屋の中には現在も遺影が飾られその横には献花が供えられています。
各取調室には監視カメラと録音マイクが設置され、連行された者たちの一挙一動全てが見張られていました。
軍事独裁政権下において公権力を盾に自分たちの行為を正当化し、無実の国民たちを次々とスパイに仕立て上げたと、言葉で書いてしまえばたった1、2行で終わってしまうことですが、それらの犠牲になった人々、その友人・家族たちの苦しみは私たちの想像をはるかに超えるものであることが残された資料からは分かります。
(被調査者を縛り付ける拷問台)
(被害者たちが担当捜査官の服装などを記した文書)
過去から学び未来に生かす
私たちには歴史から学び、過去と同じ過ちを繰り返さない責務があります。では、そのために私たちにできることは何なのか。歴史から学んだことをどのように生かせばいいのか。
この施設のすごいところは、民主化運動の歴史を多言語で学ぶことができるだけでなく、自身が関心のある視点から考えるヒントを与えてくれ、なおかつその視点による書籍まで紹介してくれるところにあります。
この民主化運動は韓国で刻まれた歴史ですが、これだけグローバル化が進んだ現代においては他国での出来事を簡単に無視はできない状況です。逆に言えば、島国と言えども日本における政治や文化も他国への影響力があるということになり、やはり私たちは自国を守ると同時に世界に対する責任もあるのです。その責任は、国民一人一人にかかっています。
こんなにもたくさんのことを学べるこの施設、無料でございます。
皆さまぜひ一度訪問してみてください。得られるものが多いはずです。








