1月16日。
なんでこの日付が頭から離れないんだろう。
「なにそれ。」
「うん。自分でもわかんない。
けど、なぜか瀬戸の誕生日をいっつも1月16日って間違えるの」
「なにそれ」
「で、ちゃんと調べると、瀬戸の誕生日とは全然関係ない日付なのね」
「へんなの」
「だよね」
1月16日ってなんだろう?何の日だろう?どうしてこの日と間違えるのだろう?
「鶴見くんの誕生日が1月16日だよ」
「いや、鶴見くんは関係ない」
「もしかしたら無意識に・・」
「そんなことは絶対ない」
「つれないなあ」
1969年1月16日
ソ連の宇宙船ソユーズ4号と5号が初の有人宇宙船同士のドッキングに成功。
関係ない。
1960年1月16日
安保闘争。
関係ない。
紀元前27年1月16日
オクタウィアヌスが元老院からアウグストゥスの尊号を受け、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスとなる。
関係あるわけない。
「瀬戸の誕生日は?」
「えっと・・・」
「宇美、また忘れたの?カノジョなのに、誕生日忘れるフツー?」
「加奈子、言わないでよ。こっちも必死に思い出してるんだから」
「瀬戸ォー!あんたの誕生日っていつだっけ?」
「ちょっと、聞かないでよ!」
「またかよ!お前バカじゃないの?!」
「あんたよりバカじゃないわよ!」
「おい、唐津聞けよ!また渡良瀬が俺の誕生日忘れやがった!」
「うるさい寝かせろバカ」
「俺はバカじゃねえよ!渡良瀬がバカなんだよ!」
「なによ!バカっていったやつがバカなのよ!」
「あー、うるさいバカ夫婦」
『バカっていうな!!』
こんなバカの応酬に付き合ってやるなんて、本当にバカみたい。
けど、妙に心に風が通る気がするのは何だろう。
ずっとこうしていられるのなら、ずっと1月16日と勘違いするのもいいのかもね。
「こうして次の1月16日に瀬戸に誕プレを渡す宇美なのでした」
「勝手に〆るな。」
---------------
なんで1月16日なんでしょうね。
ちなみに、私の友人に1月16日生まれがいます。
この日の人に悪い人はいないと思います。
ライトなこういう話書くのに渡良瀬戸は書きやすいなあ。びっくり。
あと、二人は夏生まれだと思う。渡良瀬は7月、瀬戸は8月かな。夏真っ盛り。
唐津は秋か冬。鶴見は絶対冬。