『リッツカールトンが大切にする サービスを超える瞬間』高野登・著(かんき出版)という本を読んでいたら、興味深い記述を見かけました。
本題に入る前に、ひとつ質問です。
あなたはリッツ・カールトンというホテルをご存知でしょうか?
一流のホテルなのですが、本の「はじめに」ではこのように書かれています。
「しかし、リッツ・カールトンが目指しているものは、じつはホテル・カンパニーの運営ではなく、新しいライフスタイルとしてのブランドを確立していくということなのです」
(同書、1頁)
著書の高野氏は、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの前・日本支社長だった人です。
で、ここからが本題。
ホスピタリティについて、書かれているパートがあります。
「ホスピタリティとは、お客様に愛情を示すことである」
(同書、200頁)
高野氏がこのことを改めて考えるようになったのは、須磨久善先生(心臓外科医)と話したことがきっかけだったとあります。
須磨先生の言葉が紹介されています。
「最初に必要なのは圧倒的なイマジネーション(想像力)の力。5時間以上かかる手術を、最初から最後まで頭の中で瞬時にシミュレーションできなくてはいけない。
次にそこで想定される問題に対するジャッジメント(判断力)の力。そして、実際の手術に必要なテクニカルスキル、これらはすべてが優れていなくてはいけない。
しかし、もっとも必要なのは、それらをすべて足して、さらに10倍にしたくらいの愛情なんです」
(同書、200~201頁)
次にそこで想定される問題に対するジャッジメント(判断力)の力。そして、実際の手術に必要なテクニカルスキル、これらはすべてが優れていなくてはいけない。
しかし、もっとも必要なのは、それらをすべて足して、さらに10倍にしたくらいの愛情なんです」
(同書、200~201頁)
先日、ブログ記事で医師としての適性について話しましたが、ひとつ重要な判断基準として、このホスピタリティの有無が挙げられるのではないでしょうか?
記事後記
今年の6月、ブログでもご紹介しましたが、須磨先生の出版記念講演会に行きました。
もし、お時間が許しましたら、須磨先生の自伝的小説『タッチ・ユア・ハート』須磨久善・著(講談社)を読まれてみてはいかがでしょう?
先生のホスピタリティの源に触れることができるかもしれませんよ!
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