● 性の話を「正しく」伝えるって、どういうことだろう?
こんにちは 三浦真弓です。
先日、安城市子育て支援団体「羽ぐくみ」さんで、
「乳幼児から始める、命の話」
を、話させていただきました。
お話の後、交流会にも参加させて頂きました。
その中で、何人かの方が
「性の話は、子どもに、早いうちに、正しく伝えないといけない、と、聞いていました」
ということを、話されました。
(なので、どのように、子どもに、どう話したら良いのか、悩んでいた、ということです)
「早いうち」は、年齢が低いうち。
と理解するとしても、正しくって、どのような状態を「正しく」というのでしょうか。
私が保健室の先生だった、初期の初期。
画用紙に針の先で、穴を開けて、その大きさが
「卵子の大きさ」
と授業で伝えることが、ブーム?になったことがありました。
卵子の大きさを伝えるという点では「正しい」説明です。
ある時、知り合いの先生が、一人一人に、針で穴を開けた紙を配り、授業をしていました。
「この紙を少し上にあげて、運動場の方を見てごらん。そこに見えるのが、女の人の体に持っている、卵子の大きさなんだよ」
多くの子どもは、紙に開けられた穴を通って漏れてくる光を見ながら、小さな大きさであることを実感したようです。
でも、ある男子生徒が次のように言いました。
「先生、僕には見えません。何もないですー」
そうなんですよ。
そこには何もないんです。
だって、穴が空いているだけですもの。
その授業で伝えたかったのは、医学的に正しいことよりも、
「卵子はとても小さくて、それが、お母さんのお腹の中で、2500〜3000gくらいに育って、生まれてくること」
のはず。
ということで、その後、参加していた保健の先生の研究会では、
卵子の大きさを伝えるのに、画用紙に針で穴を開けるのは、やめたほうがいいね、ということになりました。
正しいサイズを教えることが、大切ではないですものね。
子どもが理解できるように、伝えることの方が、ずっと大事です。
体のことですから、分かるように伝え、自分のこと、お友達のことを大切にできる方が、
正しい卵子のサイズを知っていることよりも、ずっと大切なのです。
今回の交流会では、多くのママたちが
「正しく伝えないといけない、と思っていたけれども、
分かる言葉で、成長に合わせて伝えれば良いことがわかって、ハードルが下がりました」
と言ってくださいました。
そうなの。そうなの。
分かる言葉で伝えてると、親子で共通理解ができます。
そして、もう少し、違う言葉で伝えても伝わりそうだなと思ったら、
また、言い方を変えて伝えることができます。
体に関する話題で、こうしたやりとりを繰り返すことも、
「あなたのことを、大切に思っているよ」
ということが伝わる、ベースにもなります。
ということで♪
正しさにこだわるよりも、
「分かる言葉で、分かるように」
伝えてあげてくださいね。
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