女性の時間と男性の時間。
ヨーガの先生にお借りした、江國香織さんの『ホリー・ガーデン』(新潮文庫、1998年)を半分まで読みました。 いい小説ですねー。ボクの知人にも、この小説の主人公たちのような児童・学生時代を過ごした人が何人かいるので、素直に感情移入できます。ただボクにはこの小説のように、時間が緩やかに曲線的に流れていく、淡く柔らかく優しい、でもどこか冷たく残酷な小説はとても書けないなぁ。 おそらく、書き手が女性か男性かということよりも、女性と男性の心身に、それぞれ流れている時間の違いを正確に把握した上で、その違いに強烈なスポットライトを浴びせかけるのではなく、間接照明で優しく婉曲的に照射する、そこが女性と男性の間の恋や愛を重層的に描く際の鍵なんでしょうね。ボクは女性の心身に流れている時間を正確に体感し、それを適確に 描写することは難しいですね。その困難さを理解するがゆえに、ボクはこの小説をいい小説だと思うんでしょうね。 残り半分が愉しみです。いい小説は、最後のページが終わり、また日常に戻ることを悲しく感じさせますよね。この時間感覚は、女性と男性に共通する感覚なのでしょうかね?