映画を観る関心 | デペイズマンの蜃気楼

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日々の想った事、出会い、出来事などなどをエッセイのように綴りたいなと。
時折偏見を乱心のように無心に語ります。

「バットマンvsスーパーマン」を観た。
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当然世間が感想もシステムも「アベンジャーズ」と比較するのは仕方ないし、さもありなんだ。
そんな感想の中で、今回登場のバットマンとワンダーウーマンについて語られていて多くて見るのが「さきにバットマンやワンダーウーマンの単体映画を作っておいたらよかったのに」という意見。
僕は、そうかなぁ?と思う。
それはむしろ、敢えて逆を狙ったのではないだろうか?
「ワンダーウーマン」はもう予告編もアップされているのでほぼ完成しているのかも知れないけど、「ダークナイトシリーズ」終了後すぐに仕切り直しのバットマンなんて前評判でマイナスに影響甚大だろうし、ワンダーウーマンをいきなり単体はリスクが大きい気がする。
今回の「バットマンvsスーパーマン」は何だか感想が芳しくないけど(僕は大大好きだけど)ベン・アフレックのバットマンとワンダーウーマンはかなり評判が良いみたいだし、ならば単体への期待が高まってプロジェクトにゴーサインも出せるんだろうと思う。
今回は「ジャスティスリーグ」の序章なのだから。
単体から売って名を広めて「アベンジャーズ」に集約させたのはマーベルが先にやったし、それで成功したのはマーベルの戦略勝ちだけど、ライバルのDCが同じ事をしても戦略が世評的にマイナスになる可能性だってある。
そしてマーベルとDCはライバルで社もファンも熾烈な争いを繰り広げているけど、映画を撮る側はもうそんな事にお互い引っ張られていない気もする。

話変わって。


映画の感想を読んでいて毎回驚くのは、実はほとんどの人がその映画を目当てにしていて観にきているわけではないんだな、という事。
「バットマンvsスーパーマン」の批判で多く見るのが「マン・オブ・スティールの続編なんて知らなかった」「冒頭から何をやっているのかわからなかった」なのだけど、観る前にどんな映画か関心わかないのか?と思う。
もちろん知らなくて鑑賞後に「あ、なにかの続編だったのか。そらわからんわな」と残念がる感想はあるだろうし、それに対しては「そうか知らなかったか」と思えるけど、僕が一番理解できないのは「知らなかった。騙された」的な怒り感想。
「前作観てへんから全然わからんわ!」とか「バットマンとスーパーマン、最後手を組んどるやんけ。騙された」的なのもあった。
ふらっと出かけてふらっと映画館の前に立って、ふらっと目に止まったら観る人たちがほとんどで、映画の収益は大多数がそんな目によって成り立っているのかも知れないが、悪態をつくのはお門違いだと思う。
以前「プロメテウス」で「エイリアンやんけ。騙された!」的なものもたくさんあった。

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「予告編で転がる宇宙船見たらわかるやんけ!」と叫びたいけど、さすがにそこまで誰もがエイリアンを常識にしているわけではないので何も言わないけど、釈然としなかった。
「デスプルーフ」を観たカップルが「画質汚くない?」て不満を漏らしていたという情報も聴いた事がある。
情報を悪意でしか処理できない人は映画を観ないほうがいいんじゃないだろうか?
近い未来窓口で「いらっしゃいませ。この映画は[○○の続編で、最後にこんな展開にもなるし、これとこれを観ておかないといけませんが、お一人様でよろしいでしょうか?」となりそうで身震いする。

後、今回の「バットマンvsスーパーマン」はエンドロール後に何もないのが潔くて好きだった。
「フェリスはある朝突然に」から「パイレーツ・オブ・カリビアン」まではあのサービスは面白かったけど、マーベルヒーローから乱発されるあのノリが映画の常識になるのは嫌だ。

あくまで個人の好みだけど。