金子みすゞと桜餅 | 林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

作家の林瀬那です。

私が
描いた物語を載せてます。

本棚から本を手にするように
自由に読んで下さい。

よかったら
コメント欄に感想書いてくれると
すごく嬉しいです。

 

 



 

あなたが

桜餅を食べたから

 

3月9日は

桜もち記念日

 

 

 

 

 

 

 

なんて言ったら

本当に

ぶっ飛ばされそうなので

 

そんなこと

言うのはやめておきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは

作家の林瀬那です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日は

3月9日です

 

というわけで

私は夜に

桜餅を食べました

 

 

金子みすゞさんを

偲びながら

桜餅を食べました

 

 

 

 

 

 

今日は

そんな日です

 

 

 

 

 

 

 

そして

私は

この夜も

明日の朝も

まだまだ

生き続けます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日と明日は

私にとって

金子みすゞさんを偲ぶ日なので

 

今日は

「金子みすゞの

ここが素晴らしい!」

というお話しを

綴ってみようと思います

 

 

 

 

 

 

金子みすゞのことを

よく知らなくても

大丈夫です

 

そして

私のひとりよがりではなく

文学的な観点からみても

評価されているところなので

安心して下さい

 

 

いつか

誰かに

金子みすゞのことを

知ったかぶりして

話す時に

 

是非

アイテムのひとつとして

活用して下さい

 

 

 

ここを

押さえておけば

間違いないと

自信もって言えますから

 

ここのところ

和菓子のことばかり

熱弁している私のこと

ちょっとだけ

信じてみて下さい

 

 

 

 

私は

世の中に

金子みすゞの良さが浸透するなら

いくらでも

お伝えしたいと思っております

 

 

 

 

 

 

 

 

前置きは

さておき

 

 

これからお話しすることは

 

これは

私の未熟さから発生した

いわば

私にとっての失敗談から

気づいたことなんです

 

 

 

 

金子みすゞさんの

良さに気づけたので

「やってもーたー!!」

という

後悔の念にさいなまれた

あの時の自分に

感謝です

 

 

 

 

 

 

はい

前置きは

本当にさておき

 

本題です

 

 

 

 

 

 

 

 

金子みすゞの有名な詩に

『私と小鳥と鈴と』

という詩があります

 

 

題名は

『私と小鳥と鈴と』

です

 

詩の全文がこちらです

 

気になる方はこちらをどうぞ

↓↓

 

 

 

 

『私が両手をひろげても、
 お空はちっとも飛べないが、
 飛べる小鳥は私のように、
 地面(じべた)を速くは走れない。

 

 私がからだをゆすっても、
 きれいな音は出ないけど、
 あの鳴る鈴は私のように、
 たくさんな唄は知らないよ。

 

 鈴と、小鳥と、それから私、
 みんなちがって、みんないい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

はい

しつこいですが

 

題名は

『私と小鳥と鈴と』

です

 

 

ですが

詩の最後は

こう締めくくられています

 

 

 

 

 

『鈴と、小鳥と、それから 私 、

 みんなちがって、みんないい』

 

 

 

 

 

 

伝わりますか?

 

 

 

 

 

 

金子みすゞは

詩の中で

 

 

それぞれの違い

 

そして

それぞれにしかない

唯一無二の価値

尊さを実感し

 

 

みんな並列に

表現し

 

 

 

 

そして

最後に

改めて言うんです

 

 

 

 

 

『鈴と

 小鳥と

 私』

 

って

 

 

 

 

 

 

私が最初ではなく

 

「鈴」を最初に

「小鳥」を次に

 

そして

最後に

「私」

 

 

 

そう

最後に

「私」

をもってくるんです

 

 

 

 

 

主人公だったはずの私を

最後に

もってくるんです

 

 

 

 

最後に

私なんです

 

 

 

 

 

そういう人なんです

 

 

金子みすゞは

そういう人なんです

 

 

 

 

私を

最後に連れてくる

 

金子みすゞさんの

奥ゆかしさ

 

そして

なにより

鈴や小鳥に対して

 

敬意をもって

尊重するところ

 

 

 

 

そこが

金子みすゞの

深みなんです

 

 

 

 

 

これぞ

金子みすゞの世界

なんです

 

 

 

 

 

あまりにも短い言葉で

淡々と表現されているので

 

詩は

さらっと読めてしまいます

 

 

 

 

 

こんなの

子供でも書けそう

って

 

 

 

 

 

 

でも

そこに

深みが隠されているんです

 

 

彼女ならではの

世界観が

密やかに

 

ひと文字

ひと文字に

込められているんです

 

 

 

 

 

「ねーねー!

聞いてよ

私ねー!!」

自己を強く主張しないんです

 

 

 

 

 

 

これ

偉そうに語ってるみたいですが

 

もう

本当

 

気づいた時に

涙を流して

感動したんです

 

 

 

 

 

今でも

泣けるんです

 

 

 

 

 

 

 

なぜって?

 

 

 

 

 

 

 

 

私には

ないから

 

 

 

 

 

 

私には

ない感性だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいや瀬那さん

 

林瀬那さんの文章も

あなたの優しさがでていて

 

それに気づける

瀬那さん

すごいですよ

 

 

 

 

なんて

優しい読者さんは

もしかしたら

私を

ひいきめにみて

おっしゃって下さるかもしれません

 

 

だが

もしそうならば

それは

お前の幻想だ

 

 

ハッキリ申し上げます

 

 

 

 

 

 

すみません

言葉が過ぎました

 

 

 

 

 

 

 

でも

全く気づかなかったんです

 

 

 

 

 

 

あのね

最初に

これは

私の未熟さから発生した

 

いわば

私にとっての失敗談です

と前置きしましたが

 

 

 

 

 

私は

以前

本に掲載する原稿で

「金子みすゞさんについて」書いた時に

 

作品の題名を

「私と朝と金子みすゞ」

にしていたんです

 

 

 

 

 

「私と小鳥と鈴と」

を意識して

 

尊敬と

オマージュとして

 

そんな題名を

安易につけたんです

 

 

 

 

 

 

そして

その原稿を提出した後に

 

私の尊敬する

編集担当の先生から

お電話を頂きました

 

 

 

 

 

 

「瀬那さん

題名だけ

変えませんか?」

 

 

と言われたんです

 

 

 

 

 

私は

その方に

絶対的な信頼をしており

 

その方は

金子みすゞのスペシャリストの方でもあるので

 

そこまで言うということは

なんらかの理由があってだと思い

 

もちろん快諾しました

 

 

 

 

 

 

私としては

 

「私と小鳥と鈴と」

を意識してたんだけど

やっぱり却下されたかぁ

響きもイマイチだしなぁ

 

ぐらいにしか

思ってなかったんです

 

 

 

 

 

すると

その方が

続けざまにおっしゃたんです

 

 

「みすゞは

私を

最後にもってくるんですよ

 

みすゞさんの良さって

そういうところなんです

 

鈴と小鳥と

そして

最後に私なんです

 

 

瀬那さん

今回は

金子みすゞについて

書いてもらいました

 

 

を最初にせず

題名変えませんか?」

 

 

優しく

ぼくとつと

飾り気のない言葉で

言われたんです

 

 

 

 

 

 

 

 

ひゃーーーー!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

私は

表参道駅のホームで

電話をしながら

大声をあげました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうでした!!

 

そうですよね!!!

 

金子みすゞの良さって

彼女の良さは

そこですよね!!

 

あーもう私ってば

浅はかな考えでした

 

変えます!

変えます!

今すぐに

変えたいです!!!

 

変えさせて下さい!!」

 

 

 

 

 

やってもーたー!!

 

 

わーん

わーん

 

金子みすゞのこと

好きだとか

 

尊敬してるとか

軽はずみに言ってるじゃん私

 

 

 

 

 

私は

これっぽっちも

金子みすゞさんの世界を

理解してなかった

 

 

 

 

 

 

 

ショックでした

 

 

 

 

というか

衝撃でした

 

 

 

 

 

 

 

ヘレンケラーが

「ウォーター!!」

気づいた時ぐらいの

衝撃でした

 

 

 

 

雷が落ちて

感電したかのような

衝撃でした

 

 

 

 

 

 

 

 

その後

何度も

何度も

噛み締めるように

 

この詩を

読み返しました

 

 

 

 

 

そして

その深さに

心底

やっと気づいて

 

 

身体中で理解し

 

 

 

泣きました

 

 

 

 

 

 

 

穴があるなら

入りたかった

 

 

 

もしかしたら

私は

その日に

やっと

彼女の詩を

深く理解できたのかもしれません

 

それは

つい最近の1年前

2021年のことでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金子みすゞのことは

10歳の頃から好きなので

 

好きな詩は

暗記してるんです

 

 

 

わざとではなく

自然に

暗記してしまってたんですけど

 

 

 

この代表的な

「私と小鳥と鈴と」

という詩だけは

 

昔っから

大嫌いだったんです

 

 

その理由に関しては

その本に書いたので

こちらではには書きませんが

 

 

 

 

 

その詩が

好きになったのは

ここ数年ぐらいのことです

 

 

 

今では

とても好きな詩ですが

 

大好きとまではいかない

 

 

 

 

 

金子みすゞが好きだからって

書いた作品

全て好きってわけじゃないんです

 

とにかく

この詩は

大嫌いだったんです

 

そう

去年までは

 

 

 

 

 

 

 

そして

巡り巡って

大嫌いだったこの詩に

 

私は

救われたんです

 

 

 

 

 

 

 

 

言葉の深さ

言葉の配列の意味

 

 

そこに

込められた深い想い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それに気づいた

 

 

 

 

 

 

 

 

一見

とうとうと

ただ言葉を

連ねているだけに見えますが

 

 

 

それぐらい

金子みすゞの世界は

 

すごい世界なんです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が

「金子みすゞがー!!」

とか言って

昨年から

今日のこの日に

桜餅を食べて

騒いでいるのは

 

そんなことがあって

彼女のことが

更に

好きになったからです

 

 

 

 

 

 

 

まだまだ

知らないことだらけです

 

 

 

 

 

 

よし!

 

だからこそ

 

 

 

金子みすゞの言葉を

私は

私なりに

紐解いていこうと思います

 

 

 

 

というわけで

今回は

金子みすゞの

素晴らしさについて

お話し致しました

 

 

 

 

 

 

 

さて

私の

桜餅の季節は

今日で終わりました

 

 

 

また来年

桜餅の季節になったら

あいも変わらず

同じようなことを書いてるかもしれませんが

 

もし

気がむいたら

読んでやって下さい

 

 

 

 

 

 

今年の桜餅も

美味しかったなぁ

 

楽しかったなぁ

 

 

 

 

 

最後まで読んでくれて

ありがとうございました

 

 

あなたの大切な

人生の時間を

共有できていること

心から感謝しています

 

 

 

今日も

明日も

あさっても

あなたの心と体が

健やかでありますように

 

共に

生きていきましょうね

 

 

では

またね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親愛なる金子みすゞ様

 

 

 

ありがとう

みすゞさん

 

いつか

墓参りに行きますね

 

その時に

お持ちするお供物

 

どんな和菓子がいいか

今から

吟味しておきますので

楽しみにしていて下さい

 

 

 

 

 

あなたが生きた時代には

まだ

苺大福はなかったですよね?

 

あのね

苺大福

という

とても美味しい和菓子があるのです

 

騙されて

一度召し上がってみてみて下さい

 

 

 

もしかしたら

和菓子への冒涜だって

怒るかもしれませんが

 

以前

そう言っていた

私の親友が

今では

苺大福が大好物になったぐらいなんです

 

 

 

だから

もしかしたら

あなたも

苺大福が好きになるかもしれません

 

 

私のおすすめのお店が

日比谷にあってね、、

 

 

 

 

長くなりそうなので

続きは

また今度

お話しさせて下さい

 

 

詩の楽しさを

教えてくれてありがとう

 

 

あなたのおかげで

私の人生は

より豊かなものになっています

 

今も尚

それは続いています

 

 

それでは

また

 

 

 

 

2022年3月9日

愛と感謝を込めて

 林瀬那より