チョココロネより愛を込めて~5章~ | 林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

作家の林瀬那です。

私が
描いた物語を載せてます。

本棚から本を手にするように
自由に読んで下さい。

よかったら
コメント欄に感想書いてくれると
すごく嬉しいです。

 

~第5の手紙~

 

 

手紙
どうもありがとう。

そして、
なんと!
なんと!
お茶が
届きましたーーー!

素晴らしい!
奇跡が起こりましたよー!

たくさん送ってくれたおかげです。
作戦勝ちです。

さすが、
我が友よ!

実は
周りの一部分は
熱のせいで
ダメになってしまってて、
でも
ほとんどのが
大丈夫でした。

運んできた人も
これ、なんですか?
って
興味しんしんだったので、
ほうじ茶という飲みものなんだ
という話しをし、
今度
飲みにきてもらうことになりました。

これ、
抜群に
塩大福に
あうはずなんです。

そうだ!
新作に
塩大福作ったんですよ!

私が
あんなに嫌っていた
塩大福!

きっとあなたは
驚くでしょうね。

甘いのに塩って
そもそもおかしい!
って
あんなに言ってたのにね。

あの時には
わからなかったんですが、
今となっては
甘さと塩っぱさ

共存するのって、

光と影
みたいで
相反するものの共存は
実は
一番の真理ではないかなと
気づいちゃったんです。

なので、
あなたから
もらった
日本の沖縄の塩を使って
ずーっと研究して
ようやく
いいお味になりましたよ。

これは
うちの定番商品にしてほしいという声が
すごく多いので、
そうすることにしました。

だから
新作なんですけど
いつでもあります。

新作と旧作の共存です。

次回きた時に
是非
食べてほしいです。

大福は
さすがに送れないので、
一緒に
食べましょう。

いつでもあるので、
あなたが
急に
なんの前触れもなく、
いつもみたいに
ふらっと来ても
大丈夫です。

それに、
あのほうじ茶さえあれば
至福の時間は
永遠に
いつだって
楽しめます。

本当に
ありがとう!

まさか
こんなにすぐに飲めることになるだなんて
思ってなかったから、
小踊りたいぐらい
嬉しいです。

自分の本音
いってみるもんですね。

そうそう、
気にしてくれてる
塩と醤油は
まだまだ
たんまりありますよ。

あなたが
これまた
大量に持ってきてくれてたから、
まだ
しばらくあります。

なんなら
送りましょうか、なんてね。
ふふ

だから
ありがとう。

しばらく会えてないって
あなたは
いいますが、
今までが
会いすぎだったんだから
それも仕方ないでしょう。


それから
前にも
話しましたが、
そちらの時間と
こちらの時間の流れ方は
違うので、

こちらでは
たいして時間たってないですよ。

確かに
前みたいに
会えないけど、

きっと
また来れるようになりますよ。

だから
来れるときに
来てください。

無事に
完成するといいですね。
祈ってます。

こちらは
変わらずです。

そちらから、
月は
見えてるようで
よかったです。

下弦の月、
上弦の月、
神秘的な響きで
素敵な言葉ですね。
初めてききました。

やっぱり
日本は
美しい言葉を
たくさん秘めていて、
とても情緒がありますね。

それと
赤や黄色の
色とりどりの葉っぱ

ありがとうございます。
すごく美しいです!

繊細で
美しさを秘めていて、
まるで
あなたのようです。

雨だったり
晴れたり、
寒かったり
暑かったり、
甘かったり
塩っぱかったり、

そちらは
なんだか
こちらにはない世界観で
皆さん
生きてるんでしょうね。

天気も、
気候も、
なんにもいつも
変わらないこちらとしては、
羨ましい限りです。

また
こんな話しを、
ただ
ただ
話したいですね。

美味しい塩大福と
美味しいほうじ茶を
飲みながら。

手紙が
出せるということは、
満月なんでしょうね。

お茶
本当にありがとうございました。
なにより、
あなたの心意気が
嬉しかった。

あのお茶の量は
半端ないですもん。

そりゃあ
奇跡的に届きますね。

実験大成功ですよ。

また
手紙書きますから、
焦らず
ゆっくりやりましょう。

では、
またね。

 

 

~チョココロネより愛を込めて~6章~へ続く