チョココロネより愛を込めて~1章~ | 林瀬那 文庫 〜あなたへの物語の世界〜

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作家の林瀬那です。

私が
描いた物語を載せてます。

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自由に読んで下さい。

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すごく嬉しいです。

                                   

 

 

〜第1の手紙〜


親愛なる我が友達へ

この手紙を
手に取り
驚くあなたの顔が
目に浮かびます。

お手紙ありがとうございました。

とっても
嬉しかった。
何度も何度も読み返しました。

すぐに返事のお手紙を
書こうと思っていたのに
なんだか今になってしまいました。
相変わらずの
のんびり屋です。

いろいろあったみたいですが、
大丈夫ですか?

少し気がかりです。

あなたはいつも
がんばってるから。

あなたが来ないってことは
それなりの理由があって
来れないことぐらい
最初から
わかってます。
だから
安心して下さい。

私は
相変わらずなんで。

この手紙が
着く頃、
そちらは
どのような気候なのでしょう?

初めて逢った時
日本には四季というものがあって、
春夏秋冬
いろんなシーズンを
楽しめるという話しを
してくれましたよね。

春になると、
あたたかくなるから
花が咲いて、
特に
人気のある花が咲くのを
みんな待ち焦がれていて、
咲いた途端
みんなその花を
見に行くんだと。

その話をきいて、
日本は
なんて美しくて
素晴らしい所なんだろうと
思いました。

夏になると、
暑いから半袖でで過ごしたり
みんなそれぞれ休みだから
水のたくさんある海に行ったり、
旅にでたり、
思い思いの場所に行ったり、
自分の生まれた街に
帰ったりするって。

秋になると、
食べ物も美味しくなって
木々の色が赤や黄色に彩られて、
気持ちも豊かになって
とっても美しい季節になる
という
話しをしてくれましたよね。

それから
冬になると、
寒いから
みんな厚着をしたりして、
たまに
空から白い粒?が降ってきたりして
見渡す限り全てが白くなって
街が大騒ぎになる
っていう話しも覚えてます。

私は
そんな白い世界
素敵だなと思ったのに、
あなたは
「寒いし大変なんだよ。」
と言い、
その白い粒
 (なんだったかは
忘れちゃいました)
について
話しあったことが
ありましたよね。

私は
あの白い粒の話、
なんか今だに好きです。

あの日は
2人で白熱して
なんだか
とっても楽しかった。

途中
どちらもひかないから
言いあいみたいになって、
見知らぬ人が
私たちが
けんかしてると思って
とめに入ってきましたね。

2人して
「違うんですよー。
楽しくゆかいに
話ししてただけなんですー。」
って
説明して、
みんなで握手なんてして、
なんか
笑ってしまいましたよね。

そうそう
この前一緒に飲んだ
あのお茶
美味しかったから、
また次回
持って来てください。

最近は
こちらも空気が澄んでいて
毎日気持ちがいいです。

手紙
本当に嬉しかったです。
本当にありがとう。

また
手紙書きますね。

それと
そちらが
満月の日に
いつも
手を振ってくれて
ありがとう。
ちゃんと見えてますよ。

こちらからも
手を振ってますが、
あなたからは
こちらが
見えてる気がしないです。

なので、
早くこの手紙
読んでほしいです。

では、
またね。



〜チョココロネより愛を込めて~2章~ へ続く