◆トガニ ―幼き瞳の告発
２０１２年８月４日（土） シネマライズ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
聴覚障害者学校に赴任する事になった美術教師イノ（コン・ユ）は、
トイレから少女の泣き叫ぶ声が聞こえたり、
教師が男子生徒に執拗な体罰を与えたり、不審なものを感じていた。
ある放課後、寮の指導教員の少女への壮絶な体罰を目撃したイノは、
その少女を匿う。
その少女は男女複数の生徒が校長を含む教師から
性的虐待を受けているという驚くべき事実を告げた。
様々な妨害を受けながらも学校側と戦う事にし、子供たちと法廷に立つイノだが…。
主人公のイノ役を、コーヒープリンス１号店で
男装したヒロインを愛してしまい、ゲイでもかまわない！
と腐女子を舞い躍らせたイケメン、コン・ユくんが演じます。
もともとルックス的に好きな俳優さんでしたが、
今作は自らが映画化を熱望した作品だとか。
重いテーマだけに、チャラチャラした軽い恋愛系ドラマ出演が多かった彼にとって
ターニングポイントとなる作品ではないでしょうか。
映画が公開されるとともに、国民の反応がすさまじく
ついには国を動かすほどの力になったそうで。
実話に基づいた原作が映画となったので
実際の学校が廃校になったり、当事者である教師が解雇されたそう。
いつもの、甘いイケメン演技ではない
コン・ユくんの演技に期待して観てきました。
事件が明るみに出て、じっくりと裁判が行われる様子が
丁寧に描かれていて、法廷映画の印象。
全体的に、弱者の悲哀を感じた。
弱い者は、強い者の食い物にされるしかないってこと。
そして人間って、自分をとりまくしがらみにめっぽう弱いってこと。
誰しもが、自分や家族を守るために
正義に目をつぶるしかないってこと。
このもやもやの理由はなんだろうか。
やはり、ミンスくんが亡くなったからだろうな。
そもそも、子供たちの親自身も知的障害があったりして
示談に応じるほかないとか。
ミンスくんのおばあちゃんがすごく涙を誘いました。
寝たきりの息子。耳の聞こえない孫二人。
生活も困窮していただろうし、本来なら示談とかありえないだろうけど
そんなことより目の前のわずかな示談金だったんだろう、と。
学校の関係者全てが気持ち悪くて
・校長
・校長の弟（行政室長）
・校長の愛人・養子縁組？ した妹（女寮長）
・パク教師
画面に映るとぞっとしました。
役者さんたちが達者すぎるんでしょう。
ホントにそゆことしてる人にしか見えなかった。
公式ページでは紹介もされてませんね。
報われない芝居だわー。
子供たちの演技がすばらしかった。
ホントに障害があるようにしか見えず。
中でも、ミンスくんの涙の演技に全部持ってかれましたね。
おばあちゃんが示談に応じてしまったがために
せっかく証言しようとしてたのにそれもかなわず。
パク教師を道連れにしての最後は
胸が苦しくて息が出来ないほどでした。
コン・ユくんは今後どうするんだろうか。
恋愛の要素も全くなく、肌色もゼロ。
お父さん役やっちゃったからなー。
この作品観ちゃったから、ラブコメとかやられても
すっと入れないと思う。
もう恋愛ドラマとかやらないのかな。
やって欲しくない気もする。フクザツ。
テーマが重いので、体調万全で気持ちも落ちてないときに
ご覧になられたほうがよいでしょう。
それにしても、人間って弱いよな～。
お金持ってる人が強い。
悪いことしても罪にならない。
長いものに巻かれるっていうか、しがらみに逆らえないっていうか。
事件もさることながら、
そゆ、「しがらみに弱い人たち」がたくさん出てきて
そこが歯がゆかった。
公式の「実際の事件の記録」見てきましたが
件のトガニ法、これって女子限定？
映画・トガニでは、男子生徒であるミンスとその弟も
パク教師によって性的虐待を受けていました。
それなのに女子限定ってのは解せんわ。
それとも、映画では男子生徒も標的にされてたけど
実際は違ったのか。
そこらへん原作読んでないしはっきりしないですね。
あああもやもやする。
ミンスくんがかわいそう過ぎて。
天国で弟と二人、仲良く遊んでるといいけど。
エロかっこいい、コン・ユくんは期待しないで
障害のある人たちへの国策とかを見直すきっかけに。
