私の脇に車椅子の人がいた
何かいいことあったのか
ニコニコと
穏やかな満ち足りた表情
車椅子だからって
心配ご無用
とっても充実してるよ
そんな風情だ
その後ろから来た足の速い人が
スタスタ追い抜いていった
更にその後ろから
杖をついた人が
ゆっくり歩いて続く
足の遅いあの人
赤信号で渡りきれるかな
足の早いひとが渡る
車椅子のひとが渡る
杖をついたひとが渡る
信号が変わると
目の前を
がっしりした四駆の車が
ビュンと横切っていった
なんていろんな人達だろう
このひとりひとりに
それぞれの背景があって
それぞれの暮らしがある
たった1分足らずの間
いつもは思いもしないことを
なぜだかその日は
しんみり考えてしまった
みんな頑張っているんだな―
素敵だな―