一億百万光年先に住むウサギ | 曽爾村民による曽爾村の日常

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こんばんは。曽爾村民です。お元気ですか?

なかなか曽爾村について発信できず、すみません。

今日も曽爾村とは関係のない投稿をします。

 

今日は、ブログで小説の紹介をしようと思っています。初です。昨日のブログでも紹介はしておりますが、今日は本格的(?)に(笑)

『一億百万光年先に住むウサギ』(著者/那須田淳 出版社/理論社 発売日/2006年9月)という青春ものの小説です。

舞台は鎌倉で、主人公は中学三年生の大月翔太です。家は江ノ電の走る腰越商店街近くの喫茶店アムゼル亭で、店主は母です。父親は元オケのトランペッターでしたが、オケの合併のあおりを受けて、3年前に解雇され、以来、失意にあります。翔太は便利屋サスケ堂から派遣されて週に一度、日曜日の午前中に家事手伝いサービスのアルバイトをしています。


その仕事先というのが数年前に女子大を退職したドイツ文学の元教授、足立先生です。その足立先生は、中学生の恋の相談役を引き受けています。町に古くから生えている樫の木にかけられたポストを利用した手紙による相談で、先生は彼女たちから「遠い宇宙のかなた一億百万光年先から舞い落ちてきて、桜の古木に住みついた聖なるウサギのお使いの仙人」と言われています。
最初は数多くいた相談相手も、今はただ一人。で、右手首を捻挫した先生は、代筆を翔太に依頼するのですが、翔太は木のそばで手紙の受取人の姿を見てしまうのです。


ほかに、サスケ堂の娘夏野ケイや、彼女の父親・佐助、佐助の一つ年上の妻でフリー・ジャーナリスト久美、久美の同級生で店の向かいで歯科医を開業している陽子。今学期だけドイツから留学して、日本人といわれる父親を探してているマリー・ラインハルト、陽子の中学時代の同級生でフランスのアルザスのレストランで修業したのち、スーシェフとして横浜のレストランに就職した足立俊彦などが登場します。


2007年の中学生の読書感想文課題図書だけあって、いろんな事件が混じった大人たちの複雑な愛と、子供たちの一途な恋がうまく展開されています。ちょっとした出会いの中で、淡く、あるいはひそかに相手を大切に思う素晴らしさがいろんな場面で伝わってくるいい小説でした。
 

年を取ってくると、だんだんに挑戦が辛くなる。体力面できついと言うのもあるけれど、傷つくってどんなことかって知ってしまっているから。痛みを忘れるための時間が、あまり残されていないから。でも、まだ終わったわけじゃない。傷つくのはつらくても、それで歩けなくなったわけじゃない。