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ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ

人材紹介会社の事業企画・マーケティング担当。しごと・キャリア・マーケティング・雑誌・ネット・スポーツ・デザインなど関心分野は際限ありませんが「これは」と思った情報を自由奔放に発信してゆきます!新たな気づきや共感・笑いを感じていただければと思います。

確認したところ、2年も前にもブログに書いていたことに気付いたのですが、2004年から今年5月に177話で完結するまで長年にわたり全米で根強い人気を誇ってきたアメリカドラマが「Dr.HOUSE」です。

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”診断医としての評価は高いが一匹狼で捻くれ者のハウスとそのチームが、他の医師が解明出来なかった病の原因をそれぞれ専門分野の能力や個性を生かして突き止めていく姿を描く医療ドラマ。”(Wikipediaより)

この主人公であり天才医師でもあるグレゴリー・ハウスが次々と運び込まれる原因不明の難病患者を診療し、助けてゆく1話完結型のストーリーです。医療救急系というだけで数え切れないほどある海外ドラマの中で、僕がハウスに魅かれている最大の理由は、その天才的な手腕と、人間嫌いで偏屈でユーモアが利き口達者で憎らしいというギャップだけでなく、実はそのチームマネジメントスタイルです。

3人の有能な若手医師たちを従えるハウスは、苦しむ患者の病名をつきとめるために決まってホワイトボードを使います。「症状: 熱、吐き気、痙攣、赤血球の減少・・・etc.」と書きなぐり、メンバーたちに病名やそれを突きとめるための検査法(MRI、血液検査、腰椎穿刺etc.)を矢継ぎ早に挙げさせます。「他には?」「他には?」の連続。ハウスは自分がその答えにいち早く気付いている場合にも、メンバーに考えさせ、悩ませ、わざと1人を贔屓したり、雑用をやたら任せたりして争わせ、ライバル意識を芽生えさせ、誤った答えが挙がれば皮肉たっぷりに小馬鹿にし、彼らの口から正解が出るのを待つのです。患者の命が危うくなるぎりぎりまで。

メンバーたちは日々とんでもないひどい扱いや言葉を浴びせかけられますが、(例えば患者の自宅に忍び込み、ダニや細菌が水道や冷蔵庫から繁殖していないか等平気で調べさせる)大抵、ハウスの判断は正しく、幾度となく絶望的な状況から患者は一命をとりとめます。よって、ハウスは一般患者の診療をサボったり、上司や病院経営者に歯向かったり、自室に閉じこもってテレビゲームに夢中になっていても、病院にいなくてはならない揺るぎない圧倒的な存在となっています。

また、このドラマのもう1つの特徴として挙げられるのが、「患者は嘘をつく」というハウスの強い信念。親に黙って悪い仲間とクスリをやった、妻に内緒で海外で浮気をした、廃墟で遊んでいるうちにうっかり野生の動物に噛まれたり、有毒廃棄物を吸引してしまった、など、家族に内緒にしておきたい行動や、心配をかけまいとつい嘘をついたり、強がることで、感染症などの原因がつかめないまま、病状はみるみるうちに深刻化していきます。患者の表情やさりげない会話、家族関係、習慣やクセなど小さな手がかりをハウスは見逃しません。そして論理的思考に基づいた機転と咄嗟の判断力。

ひねくれ者や集団を嫌う一匹狼的な性格、口の悪さ、勤務態度などはハウスだからこそどうにか許されるのですが(笑)、彼のマネジメントスタイル、患者の発言(表面的な材料)を鵜呑みにせず、あらゆるデータや手がかりを集め、徹底的に調べ、解決策を導くアプローチ、スピーディな判断力は見習うべき点がとても多いように思われます。きっとハウスの「できるリーダー」像も視聴者を魅了した理由の1つなのではないでしょうか。

もしご覧でない方は試しに観てみてください、きっとはまると思います。


北欧の魅力の1つに建築があります。
荷物が重くなりすぎて断念しましたが、「北欧建築」ガイドブックという分厚い書籍があるくらい、特徴的な建築物が多かったように思います。

まずはストックホルム市立図書館。様々な雑誌やWebで採りあげられているので、ピンとくる方も多いかもしれません。グンナール・アスプルンドによる設計で1928年の竣工。すぐ傍に天文台があるのですが、外観はそっくりで、まさか図書館だとは分かりません。中は写真の通り、円筒型の書庫が3段構造になっていて、絶景です。本そのものがアート。外側にはカフェや中古ブックフェア、サービス窓口、自習机などが囲んでいます。近くに大学のキャンパスもあり、自習机は専門書を片手にノートPCで勉強する学生だちでほぼ満席。こんな図書館なら毎日通いたいですね。


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続いては、ヘルシンキ市内にあるテンペリアウキオ教会。1869年スオマライネン兄弟によって設計された岩をくりぬいて建築されたユニークな構造。(とあるブログによればダイナマイトを使って岩を掘り進めたとか・・。)外観だと岩場に少しだけドーム状のものが出ているだけで、中に壮大な空間があることには気づきません。(入口を見つけるのに一苦労)

岩をくり抜いていることから、別名ロックチャーチ。音響にも工夫がほどこされているようで、コンサート等も開かれているとか。軽井沢で気に入っている、内村鑑三による「石の教会」に雰囲気が似ている気がしました。

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他にも、フィンランドを代表する陶磁器メーカー、アラビア社工場(イッタラなど有名ブランドを擁する)や、ストックホルム中央駅前広場など、目を引く建築が多かったのも印象的です。

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(左:アラビア工場内にある図書館)      (右:アラビア社工場)
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(台湾メーカーHTC社のフィンランド拠点)   (ストックホルム中央駅前広場)
(3棟の最上階のコンテナ風部分がつながるらしい!)

建築の「ケ」の字も知らない僕でもその凄さに感動を覚えましたので、建築好きな方はぜひ足を運んでみてください。(つづく)






引き続きデザイン都市、ヘルシンキです。
ヘルシンキ現代美術館・キアズマを紹介します。

「北欧現代アート」と聞いてもピンと来ませんが、
これを見れば驚きを隠せないと思います。

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5~10cm程度の大きさのアニメーションが無数に敷き詰められていて、吹き出しや文字が何もないためにストーリー性があるのか分からないのですが、遠ざかって見てみると・・・。


迫りくる波の光景が。
これ完成させるまでにどれくらい時間がかかったのでしょうか。

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他の作品もディテールにこだわったアニメーション作品が多かった印象です。
文字がフィンランド語なので理解はできなかったのですが、例えば4コマで星新一や筒井康隆のようなブラックユーモアや悲劇的な結末のある(と思われる)作品など、全体的に少し不気味な雰囲気の漂う作品が多かったです。この右上のものは目玉のオヤジにしか見えませんが笑(後で気づいたのですが、キアズマの由来は、視神経の交差地点を意味するchiasm(キアズム)だそうです…)

このような美術館・ミュージアムが数日ではとても回れないくらい沢山ヘルシンキ市内にありました。足を運ぶ機会があればぜひ行ってみることをお薦めします。あと関係ないですが、筒井康隆の黒い笑いを共感できる人には今まで数人しか出会っていません。