次々と常識を覆すWEBサービスを立ち上げ、今やIT業界では名前を聞いたことのない人はいないのでは、という位に有名になった、家入一真さんの新著。twitterやFacebookのSNSや各メディアでも、批判を恐れず、そのままの自分をさらけ出し、手がけるサービスへかける想いやビジネスへのこだわりなど熱く主張をする彼のファンは多く、僕も、日々刺激を受け、勇気をもらっている人間の1人です。印象的だった内容を幾つか紹介します。
■3種の神器
ビジネスを立ち上げて動かす上で重要なのが、「熱意」、「フォロワー」、「仲間」の3種の神器。成功するビジネスとは、その商品やサービスを応援してくれるコアなファン(フォロワー)をいかに生み出すかが重要。そんな応援されるビジネスには作り手の熱意がどれだけあるかに尽きる。同じようなサービスや商品が合った場合、人は結局は作り手の熱意や人間性、サービスのストーリー性に突き動かされることが多い。
ビジネスを作るには想いを共感してくれる仲間が必要。全てを自分で実現することはできないし、1人でやろうとしてイチから勉強しようと思っているうちに、時間はどんどん過ぎてゆき、競合企業に先を越されてしまう。できないことを補い合える信頼できる仲間が必要。
■自分が一番欲しいもの
自分が消費者だった場合に、今世の中にないどんなサービスが欲しいかを想像してみる。市場調査でサンプルをとって分析するより、自分が「いいと思うもの」を独創的に作ることに本気でこだわれば、市場に評価されるプロダクトやサービスが生まれる。これはジョブズ氏が、自分が最も厳しい消費者の立場で「自分が欲しいと思う」製品の開発にディテールから徹底的にこだわった、という思想につながりますね。
■アイデアの種とスピード
家入さんの過去のtweetでも良く目にしてきたのですが、彼はご自身を「アイデア屋」だということはうたっていません。例えば飲み会の席で、「こんなものがあったらいいのにな」という友人のさりげない会話があった場合に、99%の人は(実現なんてそう簡単にできないし、面倒だし)一晩寝たらすっかりそんなことは忘れてしまうけれど、彼は「これは」と感じたものはそれを誰よりも早くそれをアレンジし、場合によっては既存のサービスと組み合わせてカタチにしてきたんだ、と一貫して主張しているような気がしています。
大事なことは日常に無数に落ちているアイデアの種に敏感になれるか、スピーディにカタチにできるか、ということなのでしょう。
■徹夜明けのゾクゾク感
「時間がない」という言葉を彼は信用しません。世の中には夢中になって寝食を忘れて一晩でサービスを創りあげてしまう人が大勢いる。やりたいことがあるならすぐにとりかかるべき。少しくらい寝なくても死なない。
「忙しい」という言葉と、そういう表現を平気で発する人を見ると閉口してしまう僕ですが、この1週間で「時間がとれなくて・・・」という言い訳を周囲の人に3回ほど口にしてしまったことをとても悔やんでいます。徹夜を美化するつもりは全然ありませんが、誰に言われることもなく、自分で考え、目の前のことに夢中に取り組むことができる人を僕は尊敬しますし、そんな人たちとはいくらでも一緒に仕事したいと思います。
他にも紹介したい内容が沢山ありますが、簡単に読める本ですので、ぜひ手にとって欲しいです。また、「U25」世代の若手を対象にしたシリーズ書籍のようなのですが、32の僕でも得るもの沢山ありました。
あと渋谷駅そばにある、”ON THE CORNER
” は家入さんが経営している partycompany Inc. のお店で、が軽い打ち合わせや知人とのお茶するときに使えるお洒落カフェです、オススメです。